暗転の恩恵

そこが、「暗転」するかしないか。
大違いである。
例えば何か、お笑いの舞台があったとして。
ひと話終わったあと、照明が落ちる。
また、その意味合いと同等のものとして、幕が閉じるとか、TVだと場面が変わったりとか、赤いカーペットが「動く歩道」のように動作する。
このように、自動に一区切りがつくことは多い。
しかし、それが多いゆえ、その恩恵がいかにすごいものか、忘れている人もいるだろう。
考えてみよう、暗転がない場合を。
あなたの頭の中のコンビ「ふぉ?ちゅんついんず」がネタをしている。
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正一「だからこそ、印字されている文字が丁寧に消されてるサンテFXを用意しておけばいいじゃん。」
正二「もういいよ!!」
正一正二「どうもありがとうございました?!!」
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ここで、自動に彼らがはけていく場合は問題ない。
漫才が終わり、美しく句点が打たれたのである。
しかし、暗転がない場合、あなたの頭の中のポップコーンはどうしているだろう。
何か、えへへしながら歩いて去っていくのではないだろうか。
「さっきまで、切れのいい漫才をやってくれてたのに・・・」
なんとなく後味が悪い気がしないだろうか。
この、暗転の恩恵は、お笑いだけに限ったものではない。
ニュース番組や音楽番組でも、話題の切り替えやCM入り等、暗転の変形型によって、いつもの放送が救われていると言える。
一方、ゆるりと続くトーク番組などは、暗転が必要ないだろう。
だが、その恩恵はほとんどのシーンでは有効そうだ。
誰だって、一度や二度、奈落へ続く穴が開いていたら、そこにダイブしたい、と思ったことがあるだろう。
それは、どんなキビシイシーンでも、別にそうでなくても、綺麗に一区切りしてくれる点にある。
有用性、忘れてはならないものである。

妥協点

Amazonは非常に便利なのだが、ひとつ気にくわない点がある。
それは、本を検索して、それが見つからなかったとき。
たいがい、その探している本はマイナーなものなので、それがないのはしょうがない。
ただ、その検索結果の画面「?検索に一致する商品はありませんでした?」という旨のコメント下に、「ベストセラー」などが表示されることがある。
これがやだ。
検索している側としては、なんか本が表示されたら「お、あったよ」と少しでも思ってしまうのである。
まぁ、そのあとすぐに求めていた本が見つかっておらず、表示されているのは「ベストセラー」紹介であることに気付きはするのだが。
だが、そのベストセラー紹介に、少しムッとしてしまう。
なんとなくだが、Amazonに「ねぇ、あんたの探してる本は、悪いんだけど、ないんだよ。けど、それよりも、これ。ベストセラー、どう?。」と言われている気がするのだ。
「ベストセラーだよ。ベ・ス・ト・セ・ラー。これ読んどけゃ、問題ないんじゃない?」
「よっ、売れてるよ。バカ売れ。読まないと、時代に乗り遅れるよ!!。」
「売り切れる。売り切れるよすぐに。とりあえずクリックしとけって。クリック。」
「ちょっと、このベストセラーを注文しないなんて、どういう風の吹き回しだい。ほら、こうして注文しやすいように、教えてあげるから。な?。これ、ベストセラー。な?。」
ここまでというか、そんなことは、ひとことも言っていないんだろうが。
<まめちしき>
Amazonで検索の結果、一致する商品なしの画面が見たくなったら、「ポルッピーノ」と検索!!。
2008/07/08現在、期待通りに一致する商品がないぞ!!。

逆ネタリウム

プラネタリウムが、ちょうど逆さまになったような感じの、そんなアトラクションはないだろうか。
暗闇のなか、ふと足元を見ると、瞬く星が。
それとも、上空から見下ろした夜景が。
投影しようが表示しようがどうでもいいが、そんな感じのがあったら結構楽しいのではないか。
星空を見下げて見る、というのもあんましないし。
単に足元がぼうっと明るいというのもなにやら神秘的で、知らない中年に声をかけてしまうくらい、テンションのあがるものである。
ちなみに、せっかくの逆押しなのだから、その形状はちゃんとプラネタリウムのドームをさかさにした、くぼち状であるに越したことはない。
平面だと、そこらの地上の星とあまりかわらないし。
そして、これを普通のプラネタリウムと連携することで、全天周囲モニターな感じを味わうことができるかもしれない。
ただ、この逆ネタリウム。
プラネタリウムではそれほど邪魔にならないようなものが、この逆ネタリウムでは致命的に、邪魔となるだろう。
足元の映像を隠す足の所有者であり、他人の視野も狭めてしまう、自分である。

痣は痛むか

仕事を終え、帰宅する。
電車は混んでるけど、その人の数の割には、静か。
みんな誰とも視線を合わせないように、それをもてあましてる。
みんな誰とも接触を持たないように、肌が緊張している。
そしてみんな、遠い昔のことを考えているみたいな顔をしている。
どうやら、電車の中は何か、忘れてきたものを思い出そうとしている人で、いっぱいだ。
かすかに残った思い出。
着色しなくちゃ、忘れてしまう。
遠い昔、誰かと約束を交わしたような気がする。
私は、その約束をちゃんと果たしたかな。
思い出が思い出せなくなったら、どんなに悲しいだろう。
忘れちゃいけないことを忘れたら、どんなに悲しいだろう。
でも、忘れてしまった。
だから、そのものはないのに、悲しさだけが残留する。
思い出そうとして得られるのは、その思い出がいかに忘れちゃいけないものだったかを示す、悲しさだけなんだ。
忘れちゃいけないことまで、人は忘れる。
僕も?。
忘れられる?。
いや、まだ大丈夫だ。
まだ悲しくないし、なによりも、この痣が痛む。
まだ、忘れるわけにはいかないことを、この痣は示しているんだ。
ということで僕は、ガンシューティングゲーム「ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド4」を遊んだあと、なぜか足にたくさん痣ができていたという謎現象を、忘れずブログに書くことができたのだ。

お通し

え、えぇ。
はい。
いや、別にね。
怒っているわけじゃなくてね。
いいんですよ、店の方針なんでしょうから、ね。
まぁ、いいんですけど。
でも、ね。
お通しがカロリーメイトっていうのは、ちょっとどうかと思うんですよ。
えぇ。
ねぇ、ここはお酒飲むところなんでしょう。
そんな、ね。
そのあと栄養バランス崩壊するのに、何をカロリーメイトすることがあるのか。
ちょっとだけ、えぇ、気になるんですよ。
え、はい。
ふん、ん。
うん。
え、ぜんこくの、だらく、した、izakayaぶんかに、えぇ、たい、する、あんち。
あぁ、アンチテーゼ。
全国の堕落した居酒屋文化に対するアンチテーゼなわけね、カロリーメイトが。
あ、あぁ、そう。
でもね、そんなのをこっち側に強制されても、わからないもの。
知らないもの、全国の堕落した居酒屋文化。
ま、まぁ、意味があるんなら、いいんですけどね。
あれ、ちょっと待って。
今なんで居酒屋だけを外人っぽくしゃべったの。
え。
あぁ、気にするなって言われちゃ、まぁそれでいいんですけど。
でも、やっぱりお酒の席で、いきなりカロリーメイトは。
何をこのタイミングで健康気をつけてんだ、みたいな、ね。
連れなんかがいたりしたら、ちょっと、ね。
困っちゃうでしょ、ね。
まぁいいんですけどね。
ただ、あれですよ。
例えば、ちょっとだけ料理が冷えていたくらいで文句を言う客、ね。
それと同等だと思われるのだけはいやなんですけどね。
えぇ。
あぁ、もちろん。
もちろんそれがああならこっちもうんうん、ってなるわけで、ごめんなさいね。
あぁ、もう、いいんですよ。
すいません、こっちもヘンなところ気になっちゃって。
「こんな風に、昔はカロリーメイトを出さない居酒屋の方が多かったのです。」
「今では、とてもじゃないけど考えられませんね。」

点眼優先度

今でも、某お悩み相談室に寄せられる便りの3割は「目薬をさしたとき、目をティッシュで拭くのが先か、目薬のフタを締めるのが先か」という内容なのだそうだ。
私は昔から、目薬のせいで視覚が奪われた状態のまま、目薬のフタを探し当てることにしている。
その、フタが触れたときの征服感といったら、ないのだ。
「はっ。視覚が奪われているとはいえ、お前を締めるくらいはできるのだぞ。」
一方、友人は先に目をぬぐう派だ。
「手探りだとフタを落としてしまう可能性がある。そんな急ぐことでもないから、まずはちゃんと目を拭いて視覚を取り戻し、それからちゃんとすればいい。」
わかっていない。
目薬における、あの眼球に最接近する部分は、超重要なのだ。
ある意味、目薬内で一番敏感な部分だ。
外気に触れさせるなんて、もってのほか。
一刻も早くフタをしてあげなくてはならないのだ。
もちろん、その目薬が2階にあるとでも言うなら、目を拭くことが先であることに異論は無いがな!!。
ひざまずいて、ワビ入れな!!。
・・・取り乱してしまった。
とにかく、そういうこと。

資本

もう、1週間ほど十分に睡眠も取れていなかった葛井は、いつもの口癖を無表情で言った。
「やっぱり人間、からだが資本だね」。
自分に言い聞かせるように。
今、彼は健康そのものだ。
正しい生活が、みるみるそうさせた。
これなら、何の問題も無く、刑期を終えることができるだろう。
彼は、違法な臓器売買を行った罪などで逮捕、懲役刑を課せられたのである。

続・ナンバー2の美学

昨日からのつづき。
【あらすじ】
物事に深みを与えるのは、「2番目の存在」だ。
今日は例え1番目に対してテキトーな2番目を考えて、遊ぼう。
==============
◆ex1・・・貸し出し数
年間レンタルDVD貸し出し数
第1位 ダ・ヴィンチ コード
第2位 DVDレンズクリーナー 乾式
第3位 ナイトミュージアム
◆ex2・・・押下
A「やっぱさ、梱包シートのいわゆるぷちぷち。あれを押したのが、俺の人生で一番多いんじゃないかな。」
B「へー。じゃあ、2番目は?」
A「CtrlとAltとDeleteが同率だね。」
◆ex3・・・投稿
月間投稿数
第1位 栃木県 川岸広隆(28)
第2位 東京都 マルクスの友(52)
第3位 京都府 向本茂文(24)
==============
今日のテーマは色々使えそうな予感。
でも、眠いので今回はこれにて。

ナンバー2の美学

「1番目」が重要なのはわかる。
けど、その物事に深みを与えるのは、なんたって「2番目の存在」なのである。
例えてみよう。
A「俺、この世で1番、背広が似合わないんだ。」
B「ふーん、そう。」
よくある会話。
何も無い、とまではいかないが、それほど深くないだろう。
しかし、以下、続く。
B「じゃあ、2番目は?」
A「やっぱ、金正日だね」
何かはわからないが、深くなった気がしないだろうか。
何か、現在の社会情勢を風刺したの?という感じがする。
もちろん、以下も同様、「2番目」があるからこその話であり、それほど遠くの話にはならない。
A「俺、金正日の次に、スーツが似合わないよ」
この傾向、「3番目」以降も続くことは続くが、影響力の点でいくと、とにかく2番目が重要。
明日、色々考えてみる。

怒れる大躯

僕はあまり背が高くなく、手足のサイズも、それの平均をけっこう下回っていると思う。
※これは、話題が特に無いときにサザエさん関連と混ぜれば、まぁまぁ場が持つっぽいという、長所でもある。
特に足のサイズは、靴選びをやっかいなものにする。
僕が探してもらっていたサイズが在庫に無いことを申し訳なさそうに言った店員さんが最後に。
「お客さん、纏足ですか?」
なかなかあれは、双方(何かの)にとってイイもの(何かが)らしいが、残念ながらそんなことは幼少より行っておらず、そもそもそんなこと言われたことも無いので、色々すいませんでした。
今日の本題は「大きい人の挙動が、なんでも怒っているように見える」だ。
冒頭は、結局「小さい人から見て、大きい人の挙動が?」とつなげる予定だったのだが、それも必要ないだろう。
書いてたら、それほどに謎の確信を持ててきた。
まず、大きい人はなんだか不機嫌に見える。
なぜなんだ。
自分が周りより大きいから怒っているのか。
周りが自分ほど大きくないから怒っているのか。
特に怒っていないのか。
真意を問いただすことはできない。
怒ってるだろうから。
大きい人の手振りが、怒っているように見える。
結局、大きいから質量もある。破壊力もあるし。
彼がボディランゲージで何かを伝えようとでもしたならば、それはほぼ総合格闘技となっている。
そして、それで伝えられることは、コミュニケーションなどよりは、単位がkg/平方cmのものとかになる。
なによりも彼らが一番怒っているように見えるときは、座るときだ。
なぜなのか、どーん!!と座ることが多いように思う。
ちょっと、スローモーションに見えたりする。
彼が座る瞬間の、その彼のお尻と座席シートの空間は、あらゆる制限を受けないだろう。
その空間の次の状態は、確定なのである。
以上、なんらかの理由で大きい人は怒っている。
その体から、怒りが出ちゃってる。
そして、それが原因なのか。
僕は大きい人の優しい面を見たりすると、よりうれしくなってしまうのだった。