巣作意欲

クモが巣を張るとき、何をもって「よしここに巣を作ろう」と思うのだろうか。
なにげにちゃんと研究されているかもしれないが、僕は知らない。
有利である。
こういった流れに際し、「知らない」ことは有利である。
考えてみた。
1
風通しの良い場所
風通しがよいと、羽虫も風に乗って通過してきそうである。
クモ物件では風通しが重要視されるに違いない。
2
昔、誰かが巣を張っていた痕跡がある場所
それは、ここで獲物が得られた事を示す。
よって今後の期待値も高いため、巣を張ろうという気にもなるはずだ。
3
風水的にいい場所
風水というものが自然の何かを考慮した物なのだとしたら、それを他の生物が利用していないはずはない。
クモもそうで、一見獲物がかからなそうなところでも巣を張るのは、風水的にいいからなのであろう。
4
女子大生のマンション
これは一見「着替えをのぞこうとしている」と思われがちだが、実は逆で外から部屋内を見せないようにするという、かなり健気な理由なのである。
叶わぬ恋なら、せめて役に立ちたい。
そう思ってクモは、太めの糸で巣を張るのである。
5
長袖の袖の中
いったん迷い込むと、一方通行。
それがクモの巣作製意欲を沸き立てる。
しかし長袖使用者にとってはかなり気持ち悪い。
長袖を手にとり、腕を通したら指にクモがついているのである。
私、こんな指輪してたっけ?
私、こんなロックな指輪してたっけ?
かなりびっくりする。
6
西武球場
クモたちには夢がある。
それは「どのくらい大きな巣を作る事ができるか」だ。
今までの最高記録は地下鉄丸ノ内線のトンネルで、対岸に糸をつなげるのに苦労したがどうにか完成。
しかし始発により破壊されてしまったのである。
そしてそれを遥かに凌ぐ西武球場が今、クモたちにとって熱い。
7
外灯付近
クモたちは、虫が正の走光性を示すことを知っているので、外灯が入れ食い状態になることを期待している。
もう、外灯自体を巣で覆いたいとすら思っている。
8
掃除機ホース内
何か分からんが、ここはいろいろなものが通過していく。
だから巣を張ってみたいと思っているだろう。
9
鳥ののど
得られる物も多そうだが、かなり綱渡りな状態である。
これができるのなら、クモ的にはそろそろ待ちではなくて積極的な狩りが始動できるようになるだろう。
10
左舷
以上。

ぼくわ

なんだか家の無線LAN環境が、へんになってしまった。
なぜだろう。
家のLANは分からないが、何となく分かることといえば「ぼくわ」ではじまる文章のことだ。
すごく出ている。
あるいは出そうとしている。
どちらにしても、読み手は一歩下がった状態からの読み出しとなるだろう。
「ぼくわ、か・・・」
例えそれがモノホンであったとしても、だ。
モノホンかどうかは文章の稚拙さや筆跡、または読み進んで行けば分かる。
一方、そうでなさそうなら「書いた人はどうにかして「っぽさ」を出そうと苦心したのだ」と、どうにも冷めた視点になってしまう。
※当ブログはモノホンなので、冷めた視点にはならず温かい目でご覧になっていると思う。
故意の「ぼくわ」なら。
どうせならその「ぼくわ」の周辺も極力「ぼくわ」テイストにしてほしい。
でも「ぼくわ慟哭した」とか書かれると気になって面白い。
何気に「ぼくわあした、やきゅうをしました」とかやられると、それは思いのほか哲学的だ。
そうもなると、実は「は」と「わ」の違いなんて重要ではなく、何かを書くか書かないかが重要で、書いたら何かはひらえるわけで、そっちのほうがいいのかもしれない。
と、自分を励ましつつも「モノホンがまさにそれなんだよ」と自責する、夜の各駅停車かな。

運命の人

「運命の人に出会えるオンラインゲーム」という感じをうたう広告を見た。
仮想空間で運命の人に出会ってしまった場合、どうすればよいのだろうか。
まず、そのCGなキャラクターがそうなのか、ネットワークの向かい側で操作しているだろう人間がそうなのだろうか。
「運命の人」自体がかなりもやもやした定義であるため、難しいところであるが。
もし、なんらかの決定的事象により前者である事が確定した場合、つらい新婚旅行になる。
いや、もっと前の段階からいろいろとつらい。
もう、いろいろと。
※前者の決定的事象
・停電が起きたのだが、なぜかそのキャラクターが画面に表示されつづけた
・目と目が合った
・ちゃんとした意味で、一目見たとき電気がはしった
・そのキャラクターを表示した時点でフリーズ
・不思議な事に、触れた
一方、ネットワークの向こう側の人であったとしても、つらい。
まず、誰だかわからない。
異性なのかどうかもわからない事が多い。
「僕たち、どうやら運命の人の間柄らしいんだ!!」
そんなことを言っても、相手はどうしていいのかわからない。
それはちょうど「そのCGなキャラクターがそうなのか、ネットワークの向かい側で操作しているだろう人間がそうなのだろうか」という疑問から始まり、何となく不幸の連鎖である。
ただ、この不幸はそのままゲーム内のキャラクター自身にも降り掛かるかもしれない。
目の前のCGな異性が運命の人なのか。
それとも俺たちを操作している、向こうの世界の人がそうなのか。
交錯する世界における「運命の人」というのは、たいがい悲劇的な結末を迎えることになっている。
海に帰れなくなった人魚姫か。
城に帰れなくなった王子様か。
「・・・・もう、戻れないんだ・・・・」
ロマンシング サガ2。
ゲーム内のキャラクタ、王子様の方のご意見。
戻れないそうである。

重力

高い塀から落ちて怪我をし、それを「重力の暴力」であるとして訴える。
あまり聞かないが、それは重力というものがあまりに身近であるためだろう。
生まれでた瞬間、いやもっと前からか。
その力を受け続けてきた生物にとって、それは当たり前の責務なのである。
しかし一歩下がってみると、あまりに不当な現象でもある。
勝手に発生しておいて、呪縛を与えている。
そして重力も重力だが、それをごていねいに受け続けている我々も我々である。
知るか重力!!。
もう俺は宇宙へ行く!!。
そんなニュージェネレーションが増えてくるかもしれない。
しかし、それにより何を失うか。
それはまあ知らないよね。

押してみる。

僕の知る限り、「オオゾウムシは硬く、押してもつぶれない」と記した昆虫図鑑は2つ以上ある。
ような気がする。
この記載だけで毎年多くのオオゾウムシが人間の親指と人差し指の間で絶命していることを考えると何とも言えない気持ちになってくる。
今後、オオゾウムシを見かけても押しつぶそうとするのだけはやめていただきたい。
さて、今「アライグマを捕獲」というニュースがやっていた。
話は変わるが「捕獲」と「保護」の境界線は何だろうか。
言うまでもないかもしれない。
その後の待遇が、かなり違うのだろう。
悲しい事だ。
上記のオオゾウムシは、せめて保護のほうでお願いしたいところ。
もちろんアライグマも。

はじめての死亡届

死亡届を、ここではもちろん自身の死亡届になるが、自分で書く事はできないのだろうか。
さすがにその提出になるとほぼ不可能だろうが、もしできたとしても窓口にどんな顔して現れればいいのか。
おそらく後ろの風景が透けているため、窓口係はすぐに事態を把握、こう叫ぶだろう。
律儀!!
ユーアー律儀!!
2個目のはいらなかったと思うが、まあ難しいだろう。
となると、せめて死ぬ前に書いておくことはできないだろうか。
もちろん唐突な死である場合も難しい。
例えば死亡原因に「飛行機事故」という旨の事が書けてしまう「死亡届事前記載者」がいたとする。
となるとどうしても「そんなことがわかっているのなら、飛行機に乗るなよ!!」と思ってしまう。
しかし彼彼女にはわかっていたのだろう。
たとえ飛行機に乗っていなかったとしても、そのときが来たら飛行機が自分のところに墜落してくることを。
だから堂々と「原因、飛行機事故」。
世にも奇妙な物語みたいだ。
そもそも、僕は死亡届に「死亡原因」欄があるかどうかも知らない。
日常生活で触れる機会のある、この語句と似たことば「志望原因」のポジティブさを鑑みると、どうしても書きづらい「死亡原因」。
いや、履歴書なんかでも、まず「志望原因」なんて記載されていないな。
どちらかというと「志望動機」だ。
となると、死亡届にあるのか気になる「死亡動機」。
確実に自殺の詳細枠である。
自殺はいけない。
死亡届も書かなくていいや。

換算

オーストラリア?オーストリア換算を用いると、オーケストラはオーケストラリアになり、より安定性が増すことが知られている。
嘘である。
換算できたとしても、我々はオーケストラリアというものを知らず、それは全然安定していない。
サーチエンジンで検索しても「オーストラリアではありませんか?」などと、丁重にオーケストラリアの存在を否定してくれる。
一方、同換算を用いるとオーケストラはオーケストラリアではなくオーケストリアになる報告もある。
これもいまいち信用おけない感じだが、早口で「オーケストリア」と言うとほぼ「オーケストラ」になるため、安定性は比較的高い。
これを書いている間、僕自身はどんどん安定しなくなってきたが。

うに

うにをちゃんと食べた事がない。
いわゆる食わず嫌いなのだが、正直食欲をそそられる要素がひとつもない。
黒いし固いし、とげなのである。
しかも彼らは、すごくゆっくりと動いている。
すごくゆっくりと動いているものは、何かすごくこちらの次元とは違うことを考えていそうで、気味が悪い。
しかし多くの人はそれをおいしがる。
まあそうなのだろう。
さて、先ほど触れたが、うにはとげのある事が知られている。
うに好きの人はそれがあたかも「おいしさ」を守るためのものと思われているかもしれないが、実はあれ、うに自身の「いのち」を守っているものである。
おいしいものとは全ていのち由来なのである。
おいしい、言い換えれば栄養があり、毒がないとなるか。
自分のいのちがおいしくなければ、天敵なんていなくなるのに。
そう思っている自然界在籍の生物は思っているだろう。
しかし自分自身はおいしいものを欲しており、事実取得しているわけだから、結果的に自分もおいしくなってしまう。
ふぐは例外かもしれないが、多くの生物はこの関係に属している。
食物連鎖はおいしさの伝播もかねていて、そのつながりを断ち切るには「おいしくないものを取得し、おいしくないものを産出する」ことが必要なのである。
今、どきりとした。

ダウザーズ・ハイ

くるりと逃げたストローの先が異性に向かっていたとしても、それが金脈水脈である保証はどこにもないのであるが、それにしても「ストローをくわえようとした人の顔」はなんだか面白い。
それは本人もわかっていることで、見られてしまった事に気づくと恥ずかしい表情になるはずだ。
そこで毅然とした態度なんかをとられたりすると、そんなストローで毅然とされてもという気になる。
あるいはストローの先が逃げたことが引き金の事件、そのトラウマか何かがあるのかなと思う。
ある意味、せっかくストローの先は逃げてくれたのだから、礼儀としても「口を開けながらそれを追い続ける」しぐさはやっておきたい。
見た目の「ストローを使いこなせていない感じ」が面白いから。
「面白さとは差別のことである」
そう昔から言われているらしいが、ストローのくだんはまさにこれにあたる。
だからストローを逃がそうと、開けた口からそっと息を吹き続けることを悟られては、絶対にならない。

くじらについて2。

昨日からのつづき。
【あらすじ】
たいやき、へそまんじゅう、ねこじゃらし。
これに対して「くじらやき」「くじらまんじゅう」「くじらじゃらし」は何なんだろうか。
=====
くじらやき。
おそらくくじらの肉を焼いた料理だろう。
団塊の世代が「なつかしいなあ」という。
くじらまんじゅう。
おそらくくじらで有名な町で生産されるおみやげ品で、大きい。
くじらの形は、していないと思われる。
くじらじゃらし。
おそらくくじらの目の前を泳ぐ小さな魚のこと。
大きなくじらの前には誰も行きたがらないので、天敵に襲われないというメリットがある。
その事を知らないと、いつもくじらに追われているかわいそうな魚として見える。
まごのて。
背中をかく。
くじらのて。
実現しないことを表すことば。
「彼の身だしなみがきちんとしていることは、くじらのてを見つけるようなものだ」
まごのくじら。
自分の息子、娘が先見性の持ち主で、その子供にくじらと名付けた場合のこと。
あるいはおじいさんくじらから見て孫にあたるくじらのこと。
たこのまくら。
棘皮動物で、うにの仲間。
くじらのまくら。
内蔵されたスピーカーからくじらの鳴き声が聞こえるまくら。
よく眠れるというふれこみだが、うるさい。
たこのくじら。
たこが所有するくじらのこと。
例が少ない。
おおいぬのふぐり。
春先にかわいらしい青の花を咲かせる植物。
「おお」が「いぬ」にかかっているのか「ふぐり」にかかっているのかは不明。
「いぬのふぐり」にかかっているのは、夢がないともっぱら不評。
くじらのふぐり。
滋養強壮に効くとされるが、入手困難。
そもそも効果なしであるとも言われている。
あるいはある疾患に侵されてしまった人における症状の一つを指す。
昔はたいへんそうだった。
おおいぬのくじら。
これで「おお」というものが「いぬ」にかかっていることが判明。
しかもくじらを所有できるところを見ると、思いのほか大きいこともわかる。
以上。