運命の人

「運命の人に出会えるオンラインゲーム」という感じをうたう広告を見た。
仮想空間で運命の人に出会ってしまった場合、どうすればよいのだろうか。
まず、そのCGなキャラクターがそうなのか、ネットワークの向かい側で操作しているだろう人間がそうなのだろうか。
「運命の人」自体がかなりもやもやした定義であるため、難しいところであるが。
もし、なんらかの決定的事象により前者である事が確定した場合、つらい新婚旅行になる。
いや、もっと前の段階からいろいろとつらい。
もう、いろいろと。
※前者の決定的事象
・停電が起きたのだが、なぜかそのキャラクターが画面に表示されつづけた
・目と目が合った
・ちゃんとした意味で、一目見たとき電気がはしった
・そのキャラクターを表示した時点でフリーズ
・不思議な事に、触れた
一方、ネットワークの向こう側の人であったとしても、つらい。
まず、誰だかわからない。
異性なのかどうかもわからない事が多い。
「僕たち、どうやら運命の人の間柄らしいんだ!!」
そんなことを言っても、相手はどうしていいのかわからない。
それはちょうど「そのCGなキャラクターがそうなのか、ネットワークの向かい側で操作しているだろう人間がそうなのだろうか」という疑問から始まり、何となく不幸の連鎖である。
ただ、この不幸はそのままゲーム内のキャラクター自身にも降り掛かるかもしれない。
目の前のCGな異性が運命の人なのか。
それとも俺たちを操作している、向こうの世界の人がそうなのか。
交錯する世界における「運命の人」というのは、たいがい悲劇的な結末を迎えることになっている。
海に帰れなくなった人魚姫か。
城に帰れなくなった王子様か。
「・・・・もう、戻れないんだ・・・・」
ロマンシング サガ2。
ゲーム内のキャラクタ、王子様の方のご意見。
戻れないそうである。

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