さよならの向こう側で、悲しみよこんにちは。

「彼は、想像を絶する悲しみに包まれた。」
どうやら、すごく悲しいらしいけど、わからん。
人間、想像を絶したら、悲しいとかで測れなさそうです。
もう少し、有限な感じの例えにしてもらえると、わかりやすくなりそう。
「彼は、「あなたには正月とお盆とクリスマスが一生ありません」と言われたような悲しみに包まれた。」
「彼は、「あなたは正月とお盆とクリスマスの日だけ、ゴビ砂漠にワープします」と言われたような悲しみに包まれた。」
「彼は、「あなたには今まで過ごしてきた正月とお盆とクリスマスを返却する義務があります」と言われたような悲しみに包まれた。」
だいぶ言われたね、彼。
「彼は、「あなたには今まで過ごしてきた正月とお盆とクリスマスを返却する義務がありました」と言われたような悲しみに包まれた。」
気付かれちゃったね、彼。
「彼は、応援していた女子アナが結婚すると聞いた、あのときのような悲しみに包まれた。」
どのときだ。
「彼はトンコツラーメンを食べるとお腹の調子が悪くなるのだが、そのときのような悲しみに包まれた。」
丁寧だ。
「彼は、悲しみにつままれた。」
彼は「こいつぅ!!」と言って君の頭をこづいた、って感じ。
「彼は、悲しみに包まれた包まれた。」
増やしてみたら、田舎風。
抑揚を付けよう。
「彼は、悲しみを包みこんだ。」
こういう、一部闇を感じさせる男がモテるらしいゾ!!。
でも、
「彼は、悲しみを包みこんでみた。」
だと、一部闇以外も感じさせてしまうゾ!!。
「彼は、「美味しんぼに載ってる、小麦粉か何かで作るガムもどきを食べたとき」のような悲しみに包まれた。」
僕はしっくりくる。
うん。
このように熟考してみると、分かる。
「彼は、想像を絶する悲しみに包まれた。」
いいじゃない。

ヒロキのムチムチ星人大作戦!!

何気ない日常生活。
ノンビリした店内。
静かだから、周りの客の声が良く聞こえる。
「ヒロキって、もてるでしょ?」
私の後ろに座っているらしいカップルの会話だ。
「でも、あそこのレストランの方が・・・」
「あの曲がり角の雑貨屋さんでしょ?」
「会社はどうなの?」
女の子のほうばかりしゃべる。
ヒロキは無口な大人の男性のようだ。
「それにしてもヒロキって、動きがスムーズな時のクレヨンしんちゃんみたいだよね。」
うん、大人の男性じゃないね。
私の知る限り、大人の男性が「動きがスムーズな時のクレヨンしんちゃんみたい」である瞬間は、ない。
でも、あの、アニメのスムーズな動きは見てみたい。
今、してくれているのか。
ヒロキよ。
そう思ったが、私は振り向かなかった。
想像(動き、映画タイトル、ニコチャン大王など)だけで、お腹いっぱいになったのだ。
とにかく、ヒロキよ。
5歳くらいであれ。

健康診断その4

昨日からの続き。
【あらすじ】
採血後。
電車の遅れる理由
・いつもより酸素が多い
・運転手よりも車掌の方のやる気がある
・テリーマンが子犬を救っている
・乗客が進行方向に向かって、一斉にため息をついてしまっている
・学校、会社に行きたくないという気持ち
・電車の予想をはるかに超えた乗車率
・近くにスピードを競い合えるライバルがいない(いつもはいる)
・ドラクエの発売日でない
・事故や安全確認、ホームでの混雑
え?。
・・・あぁ。
採血。
採血の後ね?。
なんか、身体測定をしたんだけど。
まぁ、身長測ったときに「低くなってる・・・」って言うのは、一種の挨拶である、みたいなことをおもしろ風に書く予定だったよ。
あと、視力検査の「c」を見る、あれね。
あれ、パターンなんだよね。
これも「わっかの空いている向き」が「上上下下左右左右BA」の順だったとか、おもしろ風に書く予定だったよ。
そこから「僕が左、右を覚えられたのはグラディウスのおかげ」的なオチにする予定だったよ。
そして帰りにゲーセンで銃を撃つゲームをやったから、腕のちくちくはダダダダになったよ。
そんなこんなの健康死んだん。
結果はまだ出ていないけど、僕の健康は死んでいないと信じてます。
それにしても、冒頭の電車のくだりはまじめな人は怒りそう。
まじめな人!!。
冒頭のは、フィックションです!!。
うん。
・・・風邪ひいたな・・・。
健康診断、おわり。

健康診断その3

昨日からの続き。
【あらすじ】
検尿後。
尿の入ったコップを指定場所に置き、僕は受付へ向かう。
周りには腕を押さえた検体たちが。
次は採血、注射だ。
先日、注射がいけない点として「刺さるのが分かっちゃってる」というのを挙げたが、それ以外もある。
僕は採血係の人にカルテっぽいものを渡し、順番を待つ。
この、注射の順番を待つ時間が、いけない。
生きた心地がしない。
この気持ちは、刑の執行を目前に控えた死刑囚か、忘年会で一発芸を強要され、並ばされた新入生か。
でも、僕が待ち続けているものは「絞首」でも「電気椅子」でも「電車に乗り遅れた人のものまね」でも「スプーン曲げ」でも「薬師丸ひろ子のものまね」でもなく、血管の貞操を破り続けてきたおばちゃんなのである(ものまね多いな・・・)。
この辺から記憶が虚ろなのですが、おばちゃんは
「てをぐーにして」やら、
「ききてじゃないほうねー」やら、
「はいすいませんねー」やら、
「おさえといてねー」
とか言ってた。
僕はなんとなく、
「皮膚というのは、お前のような侵入者から防御するためにあんねん。」
と針に向かって思った。
採血が終了した。
パッチを患部(おおげさ)にあてがいながら、今日のイベントの90%以上が終了したことを悟る。
ちなみに残り10%は「注射した方の腕はちくちくするから動かさないようにする」と「お風呂には入ってもよいのか」ということ。
今日中は、腕がちくちくする度に、針が刺されたことを思い出すに違いない。
終わったはずなのに、不快な残留感を味わなければならないことも、注射のいけない点だ。
でも、次の戦場「身体測定コーナー」へ向かうとき、この世には「注射が好きでたまらない」人たちも多く存在しているらしいことを記載した本を思い出した。
「どんな人たちなんだろうなぁ・・・。」
パッチが赤くにじむ。

健康診断その2

昨日からの続き。
【あらすじ】
健康診断に行った。
一見、健康診断なんて出来なさそうなビルの何階かのトイレで、僕は紙コップを片手に困惑していた。
「検尿」である。
「尿を取ってきてください。トイレはあちらです。」
紙コップを渡された僕は、そのとき初めて自分が検尿について無知であることに気付いた。
「してる最中に一回遮断し、コップに入れるだけじゃないか。」
こう言う人もいるだろう。
しかし、その動き。
日常生活の中ではまずない動きだ。
簡単だと言う人は、
・イメージトレーニングが出来ている。
・一年前のことを鮮明に思い出せる。
・上司のお茶に中間尿をプラスすることにしている。
のどれかだ。
・・・うん。
良くない流れだ。
なので、検尿の話に戻す。
慣れない動きでコップに尿を注ぐ。
「ぼ、僕は何をやっているんだろう・・・。」
揺れる想い。
でも、そんな曖昧な気持ちはすぐに払拭された。
「栄養洩れてます」的な色をした尿が、僕を狼狽させたのである。
・・・
今日は、どんなベクトルを取ろうとも、尿。
健康診断だから、仕方ないか・・・。
明日は採血について。

健康診断

そこそこ歳をとっていれば、誰だって「俺、ここ悪いんとちゃう・・・?。」という部分があるはず。
このような思いは、第三者に「君は健康みたいね。」と言われれば即座に払拭されるに違いありません。
お医者さん、テレビ番組、星座占い、おみくじ、小学校高学年・・・。
程度の差はあれど、どれもその力を持ちます。
「健康診断」。
僕だって冒頭に書いたようなことを考えたりしますが、健康診断に行くくらいなら第三者に「お前は親孝行を早めにしとけ」とか言われた方がいいとすら思ってます。
(ところで、上記の第三者はいいこと言うてる。)
「健康診断」が苦手なのです。
もちろん、健康を維持するために必然的に行われなければならないものだということは認識しているつもりなんですが。
でも、採血が。
注射がいけない。
何がいけないかって、痛い上に、刺さることが分かっちゃっているのが、いけない。
寝てる間とか、土だんごを作っているときとか、猫と遊んでいるときに、さりげなくしていただいたら、たぶん気付かないと思う。
特に猫と遊んでいるときなどは、ひっかかれたと思うだろう。
しかし、注射を打つときは、まずスースーする脱脂綿で被害予定箇所を入念に拭かれる。
そして、「チクッとしますよ」という、痛みをなんら緩衝しないことを言われるのです。
そんなこんなで健康診断2007。
行ってきた。
あと3回くらいやる。
続く。

自損事故

昨今の日本お笑い文化を躍進、かつ高水準で維持するため、日本政府は保険会社に対して「ギャグ保険」関連の商品化を働きかけた。
「ギャグ保険」に加入していれば、舞台、職場などで試みたギャグが万が一ウケなかった場合、以下の契約内容が施行される。
・ギャグの完成度とウケなかった具合から、適当額が支払われる。
・「拍手の入ったCD」が保険会社から郵送される。
広報は「この制度で、今まで貯めておくことしか出来なかった個人レベルのギャグが発掘され、お笑い文化がさらに躍進する」としている。
また「ギャグ事故保険」は、うかつにもギャグっぽいことを言ってしまった場合(かこいが出来た→へえ)、それが故意でないことが証明できた場合のみ適応される商品である。
適応されると、以下の契約内容が施行される。
・文字数に見合った保険料(2文字が契約料、保険料ともに一番高い)が支払われる。
・詳細(仮名可)が新聞に掲載される。
例:「○月×日の「かこいが出来た→へえ」は、ギャグではありません。ミッキーのママより」
広報は「この制度で、高純度のギャグのみが残ります。ちなみにギャグは基本的に2文字からです。」としている。
一方、「日本お笑い文化がギャグのみで成立しているわけではない。」との批判も上がっている。

夢賃その2

昨日からの続きです。
【あらすじ】
インタビューで叶えたい夢を聞かれたときのために、言うの用意しておこう!!。
叶えてもらいたいけど、あまりに突拍子もないと、叶えてもらえない。
どのようなものがいいのだろうか。
・尊敬する○○に会いたい。
前日のマイケルもこのパターン。
いるからには、会えるチャンスはあるはずで、テレビ局が総力を挙げればほとんどの人には会わせてもらえそう。
また、感じのよい理由付けがあれば、なおさら。
バスケが大好き→マイケルに会いたい。
野球が大好き→松井に会いたい。
芸能界でのポジションが大好き→岸部一徳に会いたい。
また、各国に見られる降霊的な技術を導入すれば、フォロー範囲が広がるに違いない。
ピラミッドが大好き→クフ王に会いたい。
昔飼ってた犬が大好き→ぷりんちゃんに会いたい。
Drスランプが大好き→アラレちゃんに会いたい。
あの頃の自分に戻りたい→あの頃の自分に会いたい。
しかし、降霊術を用いることは倫理的に極めて危険であり、そもそも降霊で上記例を解決できてしまったら、それはそれで大問題となってしまう。
会いたい人は現存する人にした方がよい。
・○○を経験したい。
スカイダイビングやカツオ一本釣りなどが該当する。このほか「逆上がりができるようになりたい」も、この部類に入るだろう。
これも、番組として成り立ちそうなものを挙げさえすれば、採用されそうだ。
これも、感じのよい理由付けがあると映える。
高所恐怖症→でも、スカイダイビングをやりたい。
たたき恐怖症→でも、カツオ一本釣りをやりたい。
一徳恐怖症→でも、岸部一徳といっしょにめぞん一刻をやりたい。
画期的なアイデアだと思ったのに、誰も賛同しない→でも、俳句ロックをやりたい。
逆上がりの練習中、先生の顔を蹴り上げてしまった→でも、逆上がりをやりたい。
幽体離脱のおかげで、これまで難事件を2件解決している→でも、無重力状態になってみたい。
このように、一見どうしようもないことでも、具体性さえ挙げることができれば案外イケるのではないかと思う。
ダメモトで一番したいものを言ってもよいかもしれない。
・宝くじ当てたい。
買っとけ。
今回は3つ、例を挙げたが、いきなり夢を聞かれてもどう答えたらよいのか、返答に困る人も多いだろう。
そういう人はとりあえず甘えた感じで「ひゃくおくまんえんほしい。」とでも言っておくといい。
運良く叶えてもらえたら、今回の例をほとんど満たすことができ、そうでなくとも、いじってもらえるかもしれない。
ちなみに僕は、バランスを押さえたベスト夢を用意し、インタビューに備えている。
「夜、蛍光灯を付けていない電車に乗る。」というもの。
あなたもいつインタビューされるか、知れたものではないので、用意しとこう。
番組もうやってないようだけど。

夢賃

明石家さんま司会で、正月にやる番組に「あなたの夢かなえます」のような内容のものがある。
不特定多数の人にインタビューし、その中で番組の嗜好に耐えうるものをいくつかチョイス。
番組でさらにしぼり、TVやら風水の力を利用して実現させるのだ。
過去のケースでは、確かマイケル・ジョーダンに会うとか、マイケルのジョーダンさんを訪問するとか、バスケのうまい、背の高い人からレクチャーを受けることができるとか、そういうのが実現していた。
番組を見たことのある人は知っている。
その場で挙げられ、実現してもらえる夢というのはユニークであり、「夢TOP10」からすると「8から10位」のものであることを。
「月に行きたい」
「空を飛びたい」
誰もが思う、夢TOP10でも上位と思われる事象。
これらをインタビュー時に挙げても、おそらく取り上げられないだろう。
ユニークでないし、TOP10上位。ちとムズイのである。
せいぜいTV的な代替処理で終わるはず。
(それはそれですごい経験だけど・・・。)
ならば、「いちごジャムのフタをあけてほしい」などの方がまだ採用される可能性が高いと思う。
ユニークだし、TOP10ではスポットライトにも入らないだろう。
「すぐ終わっちゃうじゃん」との声もありそうだが、文章の頭に「パワーショベルで」と付ければあら不思議。
パワショ歴20年のベテランの紹介と、筆を装着し字を書くデモンストレーションが必要となり、番組的に映える要素となる。
ただし、多くの視聴者は「パワーショベルでいちごジャムのフタをあける」夢を持つ人物は皆無であると考えている。具体的に言うと、いないということすら考えていない。
よって、「こいつ狙ったな」的な印象を与える可能性は高いだろう。
かなってほしい夢だけど、まず採用されないこと。
採用されそうだけど、引き出しにしまってある机のどこかの部品くらいにどうでもいいこと。
インタビューのあいだ、我々は「TVで、ぎりぎりいけるヤツ」を夢から探さなくてはならないのである。
だから、前もって準備しておくべきだ。
今日ものんびり。
明日へ続く。

私のために争わないで。

このまえ僕にかかってきた電話は、「ADSLから光にしろ」というものだった。
「光」にすることになった。
現在のプロバイダとは違うところなので、そこにはサービスお断りの電話をしなくてはならない。
光のくだんを断れなかった僕が、サービスお断りをできるだろうか。
難しい世の中である。