香り

「干したてのふとんみたい・・・」
彼女は僕の胸のなかで、そうつぶやいた。
彼女の涙でぐしゃぐしゃになりながらも、僕は気になることがあった。
1:干したてって、それほど暖かくないのではないか
2:ほめられていると考えてよいのか
3:少しおかしいのではないか
箇条書きにしてみた。
1について考えてみよう。
あまり聞かない言葉だ「干したて」。
そもそも「干す」というのは、「長い時間をかけて」みたいなニュアンスがあるような気がする。
干ししいたけだって、あんなおばあちゃんみたいになるまでは、多くの歳月を費やしただろう。
その点は本当におばあちゃんだ。
そこにきての「干したて」だ。
「長い間干してきたものを、すぐここに持って来ました」という意味の「たて」なら、いい意味なのだろうが、「干してはみたが、それよりも持ってくることを優先しました」だと、ちょっといやだ。
ちゃんと干されてないのはいやだ。
それは「ちょっとそこらに置いていました」となんら変わらないから。
少し震えている。
2について考えてみよう。
これはほぼ2と同じ問題だが、少し彼女の嗜好も関係するだろう。
すなわち「彼女はカビくさいにおいが好きだ」という点。
体臭とかもあるだろうけど、基本的には物を干せば、例のいいにおいがする。
それを好きな人は多いが、一方でちゃんと干せなかった衣類が放つ、ちょっとカビくさいにおいが好きな人もいそうではある。
そんなことを考えると、?をどう捕らえてよいのか、なおさら難しいところだ。
少し落ち着いてきた。
3について考えてみよう。
いや、そんなはずはない。
彼女におかしなところなんて、ひとつもない。
僕が彼女をそっと引き寄せると、洗髪料のいい香りが漂った。
僕はつぶやいた。
「挽きたてのコーヒーみたい・・・」

足に影響

アントニオ猪木とアントリオン命は似ているなあ。
こんばんは。
雪ですね。
くそ寒いことを除けば、水を打ったったように静まり返った町、少しだけ明るい夜空とぞくぞくすることが多いですね。
震えで歯が鳴ることを除けば、雪の降るなかで空を見上げると、なんだかスクリーンセーバーみたいで楽しいですね。
おそらく明日の通勤通学がヤラれてしまうことを除けば、窓から見える雪化粧はなかなか格別のものですね。
それはそれはミルメコレオくらい、はかない命ですから。

夢と追撃

夢のなかではうまく走れないといった記述の本に、複数出くわした。
ある作家は夢の中で案山子に追われ、焦るがうまく走れない。
ひどく怖かったという。
またある漫画では、夢のなかでうまく逃げられなかったため、胸をひとつきされていた。
案山子の例について。
物も言わずぴょんぴょんついてくる案山子となればハウルのどうこうが思い出される向きもあるだろう。
しかし僕が今シミュレートしてみたところ、かなり怖い気がする。
特に怖いと思われるのは「だいぶ遠くから追ってきているのが見える」だ。
遠くで何かがぴょんぴょんしている。
よく見ると案山子だ。
これが、遅いながらも確実に追ってくるのだ。
案山子がぴょんぴょんしているだけでも怖いのに、確実に自分に用があるのだ。
案山子が俺に、何の用・・・。
と考えなくとも、表情動作から心を汲み取ることができない相手というのは、恐怖だ。
ところで僕もそういった夢を見ることがある。
追ってくるのは「ブラックマンバ」という毒蛇だ。
怖がりだがなまじっか興味があるものだから、爬虫類の図鑑ばかりを見ていた悲しい幼少期。
そのなかには様々な蛇が載っていて、その毒性についても触れられていた。
ブラックマンバだけでしたよ。
「毒が非常に強く、逃げても追ってきて噛み付く。」
こんな詳細。
さらに口の中が黒いとか書かれていて、思わず想像してしまう。
それがいけなかった。
夢のなかで口をあけた蛇が追ってくるのだ。
うまく走れない。
ああ、口の中、黒いやん。
ブラックマンバやん。
走れないやん。
まだ口開けてるやん。
噛む気マックスやん。
よう走られん。
で、目覚める。
つらい。
日本なのに、追われたこともないのに、ブラックマンバに追われて目覚めたくはないのです。
ブラックマンバさん。
あなた迷惑かけてますよ。
と、こんな風に書いたところで、やっぱり追われるんだろうなぁ。

ひもじさ炸裂

熱帯魚に淋しいなんて感情はなく、せいぜいひもじいくらいだろう。
だから男女間のどうこうを考えることなく、水槽上部から赤虫ちゃんみたいなものをふりかけ与えればいいのであって、必要ならヒータの温度もあげたろうや、ということではないだろうか。
本来、こういったことを書くなら「ひもじい熱帯魚」というものが既にあるかどうかを確認する必要があるかもしれない。
知らないところで「ひもじい熱帯魚」一大ブームみたいなものが巻き起こっており「淋しい熱帯魚をもじったひもじい熱帯魚まんじゅう発売」なんてことになっていたら、それを知らずにひとネタにしちゃったよ的な、少々恥ずかしいことになってしまうからである。
一方で調べてみたけど「ひもじい熱帯魚」なかったよ、となっても安心はできない。
実は「ひもじい熱帯魚」、Winkに少しでも触れたものならほぼ確実に一度は発想できていた。
そして彼らにとってそれは、歯牙にも掛けないものだったのだ。
もしそうだったら、それは使用されていることはないが、使用するのも・・・という感じになる。
結局、思いついたら何も考えずに書いてしまえばいい気もする。
しかし、検索バーに「ひ」と入力したら「ひもじい熱帯魚」と表示してくれるPCも案外捨てがたい。

体操

しゅわしゅわムッフフフ体操、はーじまーるよー!!。
??????????
♪ しゅわしゅわ
♪ ムッフフフ
♪ しゅわしゅわ
♪ ムッフフフ
♪ いい子にしてれば
♪ サーティワーン
♪ 舌がうまさで
♪ よろこび震える?
「さあここで、手を大きく挙げて?」
♪ さ?んせ?い さ?んせ?い
♪ かはんすう越え さ?んせ?い
「みんなでムー・フェンスの陣形を組んで、2番だ!!」
♪ しゅわしゅわ
♪ ムッフフフ
♪ しゅわしゅわ
♪ ムッフフフ
♪ 初恋の顔が
♪ ぼんやり?
♪ 美化をするにも
♪ 情報少ない?
「さあここで、落ちてるせみに手を差し伸べて?」
♪ ブロ?チ? ブロ?チ?
♪ 衣服につかませ ブロ?チ?
生まれてくるときは、誰だってひとりぼっち。
でも、そんなことより。
すぐに男の子か女の子か確認されちゃうことがいやんならないかい。
確認しないという「夢」、なんてのもあるんじゃないかな。
十代前半くらいは中性でいいよね。
そんな僕は、生まれる前から判別されちゃってた。
・・・おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。
「よーし最後は、漫然とした位置づけで3番だ!!」
♪ しゅわしゅわ
♪ ムッフフフ
♪ しゅわしゅわ
♪ ムッフフフ
♪ 夢と希望が
♪ しゅわしゅわ?
♪ 愛と友情
♪ ムッフフフ?
「さあみんなで、中央に集まって?」
♪ 締?め? 締?め?
♪ 語呂悪いけど 締?め?
??????????
ひどく疲れてんな。

思い出に心痛む夜には。

最近やっとこ自分で分かったきたことなのだが、どうも過去のことをいつまでもうじうじ考えてしまう傾向にある。
「ああ、あのとき僕はハケるべきやったんや・・・」
それが当たっているかはわからないのだが、いったんそう思ってしまうともうだめだ。
今からでもいいから、あのときいなくならなくてごめん、と言おうかな・・・。
4年前である。
さすがにこれだけ経つと、それはもう全然いないことになってそうな気もし、そのときのこのこ現れて、のちに「ごめんあのとき現れて」なんてことになったらコトなので、電話しない。
そして今書いたことが、何書いたんだか全然分かりにくいという点において、うじうじ考えてしまう。
考えてしまっている。
「そのときのこのこ」って、ちょっとひらがな過ぎね?。
目の不自由な女の子ソノと、小さな山の精霊の友情を描いた感動の物語っぽくね?。
・・・過去うんぬんについてだ。
もちろん冒頭のはおもしろ的なことをもくろんだことであり、一方でスケープゴートでもある。
と、物事を纏めようとした今、なんとなくPCエンジンGTを思い出した。
ほら、またなんか違うことで、心が痛む・・・。

ヒッチハイク

「これじゃあヒッチハイクうまくいかないよ」集
・青龍刀を片手でぶらぶらさせてしまう
・富士山八合目
・手を挙げている自分のうしろに、何かの長蛇の列
・モナコ
・お色気が過ぎて、ほぼ痴女
・むきむき過ぎて、ほぼ強盗
・ヘルメットをかぶっている
・止まってほしくて、車と並走してしまう
・親指がすごく腫れている
・パジャマ姿
・タクシー乗り場
・ちょっと透けている
・青龍刀を舌で舐めてしまう
・白い雲のように
・北緯38度線
・スクランブル交差点
・鎖をくるくる回してしまう
・行く先の書かれた紙を持っているが、どうもサンスクリット語だ
・非常に堂々としたポージング
楽しました。

生存率は、気持ち高い。

※フィクション。
【清水寺で異臭騒ぎ 京都】
「次のニュースです」
「昨日15時ごろ、観光地として有名な清水寺で異臭騒ぎがありました」
「場所は清水寺入り口付近の階段で、たまねぎの腐ったような臭いがしたということです」
「警察では何者かが防犯スプレー等を故意に撒き散らした可能性があるとして、調査を進めています」
「当時、観光客でにぎわっており、この腐臭に現場は一時騒然となりました」
「また、この臭いに対して観光客の中で「もしかしたら清水の舞台から飛び降りた人の!?」という噂が流れました」
「そのため、清水の舞台から下を覗き込む人が大勢発生、二人ばかりが清水の舞台から飛び降りてしまいました」
「特に決断もしてないのに」
「なお、けが人は出ておりません」
「では、次です」

ミクスチャ

非常にどうでもよい話で恐縮なのだが、「おしっこをするときに音楽の流れる人」というのがすごく面白いと思う。
「Romanticが止まらない」「エレクトリカルパレード」あたりがカタいが、それ以外でも、何でもいい。
それは置いといて、とはいってもまた拾いに戻ることはなさそうだが、次は「キュリー夫人」についてだ。
面白いよね、キュリー夫人。
何が面白いかって、おいおいそれを言うなら「キュリーめしべ」だろって話だ。
キュリーを擬人化してどうするってんだ、ほんと。
まあキュリーも置いておくとするか。次は「ツインテール」についてだ。
ツインテール。
「ツインテールはなんだかんだ言って小学生まで」っていうのが、正常な成人男性の意見らしいな。
それ以降は明らかな他意を感じるらしいな、ツインテール。
「ツインテールはなんだかんだ言って小学生まで」っていうのが、正常な成人女性の意見らしいな。
えびの味がするらしいな、ツインテール。
と、最近のメモに書かれていたことを並べてみた。
纏めると「午後のテラスで、物憂げにクラシックを聴くおさげ髪のキュリー夫人」になりそうだ。
どうしたものかね、ほんと。

ループ

A「ばーか」
B「ばかって言ったほうが、ばかなんだぞ!!」
A「そのばかに、お前はばかと言われているんだ」
B「なんかうまい具合にやりこめられてる気がする!!」
A「これが続けば、僕達はどんどんばかになっていくだろうが、お前のばかは絶えず、俺よりも一枚上手だ」
B「く、くそー」
=====
B、極秘ルートにより「うそつ機」を入手。
※うそつ機
ドラえもんの道具。確かくちばし型。
これを装着していると、言ったうそをみんな信じるようになる。
B、決意をあらたに、うそつ機を手に取る。
=====
A「ばーか」
B「ばかって言ったほうが、ばかなんだぞ!!」
うそつ機「ちょっ、ちょっと待ってくれ」
うそつ機「俺かて働きたいけど。「俺がばかなんだ」と思わせて終わりたいけど」
うそつ機「ばかって言ったほうが、ばか、というのが嘘か本当か、俺判断つかへん」
A「お前何ぱくぱくしてんだよ、やっぱばかだ」
うそつ機「お前うるさいだまれ、このばかの積み重なりがうすのろ」
A「・・・」
うそつ機「で、な。俺みたいなマイナーな道具よりも、もっといいもんあるやろ?」
うそつ機「そういうのでやったら、もっとスマートに終わるから、な。気をつけ」
うそつ機「あと、な。道具なんか使わんでも大丈夫やから、お前なら」
うそつ機「もっとしっかりして、な。がんばり、な」
うそつ機「・・・これは、うそちゃうで」