アイキャッチのあゆみ2

昨日からのつづき。
【あらすじ】
アイキャッチのあけぼの。
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広告用のボードを用意できなかったため、ドラマとCMのあいだを「ひとりゆび相撲」でやりくりしようとしたドラマスタッフ。
その番組進行中は、超おこられることを覚悟していた。
しかし事態は思いもよらない方向へと発展した。
放送局に大量の視聴者からの意見、それはもちろん「あれはいったいなんだったのか」というものだったが、思いのほか怒りの意見は少なかったのである。
むしろ「何だったのかはわからないが、あれは何か今後のドラマに関係した何かなのか」や「スタッフの指きれい」など、番組に好感を抱いたかのような意見が多かったのである。
この意外な出来事を冷静に調査した放送局は、CMの都度にゆび相撲を行う事にした。
まずは試験的に、事態の発生したドラマでそれは行われた。
大いに意味のある試験だった。
放送局にはゆび相撲の熱戦を讃えるものから勝敗のいちゃもんまで、さまざまな意見が届けられた。
ドラマよりも、むしろゆび相撲を見るためにテレビをつける、という人まで現れた。
CM前のゆび相撲が、視聴者をくぎづけにする要素になったのである。
当時、この生放送ドラマ「おまえの内股でこの手をぬくめたい」の内容に変更が加えられた事が、その影響をよく示している。
もともと野球の選手だった主人公がゆび相撲の選手に変更、最終回は、傷だらけの指先を自分の内股に挟むシーンで終わるラストを迎えることになったのである。
このゆび相撲中継が、アイキャッチのはじまりであると認識されている。
そしてすぐに、アイキャッチは転機を迎える。
ポイントになるのは、漫然と人々が胸にしまい込んでいた「ドラマを見ているのか、ゆび相撲を見ているのか、わからなくなった」という点。
これに対し、2つの方法が提示される。
・ゆび相撲中継の合間に、ドラマじみたCMを挿入する
・あくまでドラマ本意とし、ドラマとCM間の合間(すなわち今日のアイキャッチ)はドラマと関連した内容を放映する
次回。

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