神鳴り

なんだか綾瀬はるかの出ているCMは、ざんねんな感じのものが多い気がする。
これは関係ないが今、雷がすごくなっている。
僕は日ごろより「かみなりよりも火事のほうが怖い」と考えているため、個人的には「地震雷火事親父」ではなく「地震火事雷親父」であり、親父はもっとがんばってもらいたい。
ただ、今は雷こわい。
雷は、遠めで起きている分には、かなり派手な演出も幸いして、人気の自然イベントだろう。
誰しも稲妻が空をつんざくシーンに心躍らせた記憶があるだろう。
しかしそれが近いとなると、事態は変わる。
家のなかですら。
安全だとは思っていても、その轟音ともなう雨量に、思春期特有の行き場のない感情、声にならない叫び、そして恋。
まとめて不安みたいなものを感じずにはいられない。
ただ一方で、やっぱりイベントのような楽しみもあることにはあるのだ。
そういえば昔、そんな状況の中、サンボという猫が外出中であることが判明したことがある。
外は嵐なので、縁の下にでもいるだろうと考えられたが、それでも玄関で待ってはいないかと確認して回ったところ、ある小窓にへばりついている濡れ雑巾を発見した。
サンボはずぶぬれになりつつも家に入りたい一心で、濡れ雑巾になっていたのである。
濡れ雑巾を入れてあげると、彼女はニャーと鳴いてカルカンのある場所へ急いだ。
これを見るかぎり、猫にイベントは存在せず、人生の楽しみがひとつ少ないといえる。
さらに、いえねこにとっては地震も火事も親父にも楽しめる要素はない。
だいぶ損をしている。
そして、誰が何のために鳴らしているのかによっては、その損は少し被害の大きいものになるだろう。

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