「流すだけで、みるみる上達するCD」と銘打ったものを見かける。
勝手に流れてるだけなのに、ナイスらしい。
何かいい。
「こちとら流すのにちょっと手を出すだけ。それからはほったらかしさ」
そんな雰囲気が出ている。
それで上達。
理屈はよくわからないが、たいしたものだ。
ところで、このようなものは結構他にもある。
「流すだけで、みるみる治る肩こり」
電気治療器。
「流すだけで、みるみる涼しげになるそうめん」
そのまま。
そして、まだまだ。
「流すだけで、みるみる同情を引くことができる涙」
「流すだけで、みるみる同情を引くことができるランバダ」
「流すだけで、みるみる異性への興味が湧いてくる目」
「流すだけで、みるみる玄人っぽくなるヒット」
「流すだけで、みるみる卒業する白線」
「流すだけで、みるみる癒される通販番組」
「流すだけで、みるみる治安が良くなる島」
「流すだけで、みるみる弔える精霊」
「流すだけで、みるみるレコード大賞をとれる精霊」
と、これだけ挙げれば、いろんな精霊がいたものだねという感慨もさることながら、さすがに「流したあとは、ほったらかしさ」じゃまずいのでは、と思う向きもいるかと。
そりゃ、そうだよね。
流される方も、大変かもしれないしね。
ということで、日々に少々のいましめ。
月: 2008年8月
南へ。
【あらすじ】
墓参りに、福島に来たのである。
墓参りが終わったのである。
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お昼ごはんに、おいしい親子丼が食べられる店によるのである。
混んでいるのである。
そば屋にするのである。
グラタンも提供するそば屋なのである。
親子丼がないのである。
今、気持ちは親子丼なのである。
うどんを注文したのである。
食べ終わる間際、混じっていたそばの小片から、そば屋であることを思い出したのである。
伯父にお土産を催促するのである。
さつまいものお菓子をゲットしたのである。
五色沼に行きたいのである。
カーナビがないのである。
自殺行為なのである。
ICまで送ってもらうのである。
5時間の車旅行である。
雨量である。
豪雨が容赦なく車体を叩きつけるのである。
周りの車が湖面を走っているかのようである。
6時間半の車旅行である。
北へ。
福島への墓参りである。
5時間の車旅行である。
途中でなぜか高速を降りてしまったのである。
カーナビがないのである。
「なぜか」と言っている以上、降りたところもどこだかわからないのである。
あと10分、外環方向を示した青看板がなかったら、帰る所存である。
6時間半の車旅行である。
追い越し車線を「ミサイルに追われています」という事情がありそうなくらいにスピードを出した車が走っていくのである。
車くらいの質量を持つ物体が、そんな速さで走ったら危険である。
エスカレーターの乗り口付近で、でんぐり返しに興じるくらい危険である。
墓地全体が、お花畑である。
福島の人は、どうやらお盆を大切にしているのである。
伯父が家の墓をあばき始めたのである。
祖母が持っていた、親戚の骨を入れてあげたいらしいのである。
いきなり墓をあばいてよいのか、心配なのである。
何かしらの経由が必要なのでは、と思うのである。
何かしら経由で入手したスコップで完全にオープンになった墓に、ざっくばらんに骨をまいたのである。
アナーキーな納骨である。
寺の人にスコップを返し、墓をあとにしたのである。
2点挙がる。
さて近頃、晴れときどき心霊日和だ。
ちょこちょこその手の番組がやっている。
前にも書いたが、僕はその手の番組が好き。
「その手」という言葉で、少し感じてしまっているくらいだ。
だが、最近番組やってると言っておいて何だがここ数年、心霊番組は気温に反比例して、減ってきているような気がする。
具体的な番組数がわからないので「気がする」とやんわりしているが、ほぼ確実だろう。
ベーカリーなどと洒落ているが、つまるところマックベーカリーは見た目ただの菓子パンである。
このくらい確実である。
・心霊番組が減っていること
・マックベーカリーはただの菓子パンっぽい
今宵はざんねんな点が、2点ほど。
ストリートファイターIV
いつからか、ゲーセンに「ストリートファイターIV 」が出てきた。
何か、すごくうまそうな人たちがやっているので遠巻きに見ているだけだったが、最近ちょっとちょっかいを出してみた。
ガイルというアメリカ軍人が、昔使っていた僕の持ちキャラ。
僕の手は、どうやらレバーで「昇龍拳」という技が出せないシステムを構築しているため、おのずと使えるキャラクターが限られる。
彼は昇龍拳を持たないのだ。
それにしても1ゲーム100円は、高い。
ところで、古くより格ゲーの好きな人は、ガイルというキャラクターがいわゆる「待ちキャラ」であることをよく知っていると思う。
ゲームにおける「待ちガイル」という戦法と使用者は、歯に挟まって取れない、いかくんせいのように忌み嫌われたものだ。
僕の使うガイルは「特に待たないガイル」として、まぁ特に有名ではないが、とにかくぴょんぴょん跳ねては叩き落される、持ち味もへったくれもないガイルだ。
ガイルは親友のかたきを討つため、悪と戦っているという。
そんなガイルに申し訳ないのだが、上記の理由により、僕とガイルの勝率は低い。
案の定、よくわからない攻撃をしてきた相手に、負けてしまった。
これじゃあんまりだ、ということで次はザンギエフという赤パンを使うことに。
彼はガタイがよく、ゲームじゃなけりゃ誰よりも強そうなやつだ。
しかし、動きがのろい。
ほぼ熊のあつかい。
ゲームでの彼の持ち味は、レバーを一回転させる技、スクリューパイルドライバーだ。
相手を逆さに持ち、脳天を地面に叩きつける、48の殺人技にありそうなやつ。
なぜか僕はその技を出すことができ、しかも結構な確率で決めることができるのだ。
実際使ってみると、思ったよりもさらに技が決めやすく、コイツの対策がないような相手にとっては、かなり強いキャラクターになっているようだ。
僕のザンギエフは景気よく相手の頭を地面にぐりぐりした。
こういうとき、不安になることがある。
自分の使うキャラクターが、ゲームバランスが崩壊してしまうような強いキャラクターだったらどうしよう、ということだ。
「うわーあいつ、赤熊(憎しみの込められたザンギエフの別名)使ってるよ」
銀牙に出てきそうな別名になってしまったが、とにかくそんな感じ。
いやなのは、知らず知らずに強キャラを使ってしまっていることで、サブいことになってしまうことだ。
もちろん、ゲームである。
別に何使おうが、知ったところじゃないはずだ。
ただ「使ってもいいんだけど、ちょっとは考えてよね」みたいな風にもなるだろう。
それはちょうど、病院がポイントカードを発行するような感じ。
「まぁ、わかるんだけど、なんとなくダメじゃね?」
このあと、僕のザンギエフはうまい人に簡単にあしらわれてしまった。
もちろん、これで僕の不安が払拭されることはなく「単に下手だっただけ?」という憶測がプラスされ、むしろ不安が増大するのであった。
卒業文集 5番
卒業文集
5番 送り出し
もう卒業まで、そんなに時間がありませんね。
卒業、おめでとう。
「決まり手随一のやさしい感じのする名前」として、なかよくしてくださったみんなと別れるのはさびしいですが、これからみんなが活躍することを考えると、それも気になりません。
みんなと過ごした生活を、大切にしたいと思います。
でも、ここでの生活で、ひとつだけ心残りなことがありました。
餌食君を引き止めることができなかったことです。
この前、餌食君のことを知ったカーリーさんが、僕に「名前のとおりだね」と言いました。
正直ショックでしたが、でも、そのとおりだと思います。
2日間、アルカトラズ君だったらどうしたろうかと、考えずにはいられませんでした。
今期も僕はこの学校に残りますが、餌食君のことを忘れずに、次の同級生を迎えたいと思います。
トロピカル
あるスポーツ関連のサプリメント。
トロピカルフルーツ味である。
なぜそうしたのか。
なぜトロピカルフルーツを目指したのだろうか。
開発室にて。
栄養価の高い、シャネルの財布に使われる皮。
血糖値を速やかに上昇させる、ケアルの書。
筋肉疲労に効果的な、きくらげエキス。
混ぜてみたら、なんだ。
研究員「あれこれ、トロピカルフルーツじゃね?」
原料は定かではないが、とにかくこういう素敵なことがおきたのだろう。
確かな舌を持つ研究員に感謝である。
で、そもそもトロピカルフルーツって、なんだろう。
なんだ、トロピカルって。
花とドムくらいしか、聞かないぞ。
そのフルーツとは。
ちょっと、「これからはハワイだよ、ハワイ。空気缶詰作ろうぜ。」みたいな、セピア色日本風なネーミング。
和名?。
調べてみると、パパイヤやマンゴーとかの、南国気のある果実の総称であるようす。
ある特定のフルーツを指した言葉ではないっぽい。
となると、上記のサプリメントの「トロピカルフルーツ」ってのは、何をもってトロピカルフルーツを名乗っているのか。
「トロピカルフルーツ」がない以上、どうやら南国系フルーツに共通して含有される物質が添加され、それによって風味が出るのではないかと推測される。
あると言えばありそうだ。
南国系のフルーツ特有の風味というか、甘みというか。
この成分(トロピカリンと呼びたい)が、このサプリメントには入っているのである。
だからトロピカルフルーツの味がする。
僕の推理では、この成分を含む原料は、シャネルがあやしい。
卒業文集 4番
卒業文集
4番 餌食
みんながこの文を読んでいるとき、私がいなくなってからずいぶんたっているでしょう。
先生が私に「お前はみんなよりも、早めに卒業文集を書いておくように」と言ったとき、なんとなく自分の近い未来が見えたような気がしたのは、悲しいことではありませんでした。
こんな存在ですから。
どんなときでも、リングの上に立ったら最善を尽くすのが仕事ですから。
ただ、私が言いたいことは、私の存在はいいんだけれど、それを表す言葉が「えさ」「たべる」で構成されるのは、まぁ合っているけどあんまりじゃありませんか、ということです。
この点、そんなことを考えていたやつもいた、ということで、ときどき私のことを思い出してください。
仲のよかったおぐり君に、この作文を託し、私は自分の仕事をまっとうしようと思います。
いままで、どうもありがとうございました。
愛称
オリンピックがやってるところは、確か愛称「鳥の巣」だ。
例外が多いかもしれないが、たいてい「愛称」は、正式名称(北京国家体育場)に対してわかりやすい言葉になっている。
その点、まぁ「鳥の巣」は合格だ。
しかし、もうひとつ「愛称」は、愛という文字からもわかるように、言い換えるだけのある意味を持つと思う。
それは「親しみがこめられて、しかも何かウマい」であること。
「東京ドーム→ビッグエッグ」
確かに真っ白で曲線を描く屋根を持つその球場に、その愛称はよく合っている。
そして、それは的得たり、という点で上記の愛称意図を持っている。
そこで「北京国家体育場→鳥の巣」
うーん。
ウマいだろうが、カッコよさげかというと、どうも。
なんでバードネストとかで報道されないのだろうか。
やっぱ、慣れた漢字を採用したのだろうか。
どうも日本人はもう漢字のことは知っているから、目新しさ、みたいなものがこの「鳥の巣」には感じられないのだ。
そう。
もうお分かりだろうが、この文でウマいというのは、単にカタカナかどうか、くらいのもの。
「鳥の巣」はそんなことでどうこう言われる筋合いはないのだ。
それに、「ビッグエッグ」だって、ヘタすると「大たまご」なのだ。
「東京ドーム→大たまご」
明らかにギャオスが繁殖しようとしている。
ということで、まぁどうでもいい話である。
怒られるいたずら
「オリンピックでこれやったら確実に怒られる」
◆怒られる行動
→ひどさレベル
=============
◆プールに片栗粉を溶いたものを加える。
→国際批判レベル
これは怒られる。
同様に、全身のそれを塗る、というのも怒られるだろう。
「お前は下ごしらえのエビか!!」
こう言われたら、やった甲斐があるというものだが。
◆障害物レース上に、バットを人数分、置いておく。
→とにかく謝れば、どうにか許してもらえるレベル
途中1位の人が、何を思ったかそれで10回ぐるぐる回ってくれれば、言うことなし。
われもわれも、ってなる。
ただ、すげー怒られる。
◆棒高跳で飛び越える対象である棒に、くつ下をかける。
→とにかく謝れば、どうにか許してもらえるレベル
そして、飛び越しに使用する棒の先、一方がY字になっている。
◆開会式マスゲームに電気グルーヴが混ざっている。
→国際批判レベル
国際批判レベルとしたが、案外ばれないのでは、と思う。
◆数学オリンピックと同時開催
→国際批判レベル
隣でどたばたやられ、一方ではかりかりやられる。
コレがラストって、落ち着いてていいよね。
今日は星見なので、終わりに。