ペルセウスの夜半

【あらすじ】
流れ星を一個、見た。
うーん。一個だけか。
近くのカエルたちもその存在に慣れて、鳴きまくってしまうくらいの間、寝転がっていて、一個。
ちょっとざんねんだ。
しかし、驚くべき事実が、帰り道でかぶと虫を拾った僕に突きつけられた。
なんと、ペルセウス座流星群は、8月11日の夜から15日にかけて、なんかこう、だったのだ。
ということで、今度は14日の2時に、田んぼで寝転んでみた。
こんな時間に田んぼに寝転んでいるのは死体しかない。
そして、僕は死体じゃない。
万事、問題ない。
夜に2時ともなると、さすがに静かだ。
ふと、おととい考えた「無軌道な若者」のことが思い出された。
疑問に思った。
「若者」はどうすると「無軌道な若者」になってしまうのだろうか。
要因のひとつは「集団化」だろう。
だいたい「無軌道な若者」という言葉は「無軌道な若者たち」と使われることからも、「無軌道化」はみんなで集まったときにおこりやすいものらしい。
だが、例えば図書館で若者が集まっても、別に何かおこるというものでもない。
「無軌道化」のきっかけは他にもあるはずだ。
時間か?。
「図書館に集まっていた若者たちが、18時を過ぎたあたりから無軌道化の兆候を示し始めた。」
聞いたことがない。
天気か?。
「雨が止んだので、無軌道な若者たちが出てくるだろう。」
水溜りに飛び込んで周囲に迷惑を与える者などはいそうだが、これもきっかけではないだろう。
僕が思うに、「投擲」と「標的」が「無軌道化」の要因のひとつではないかと考える。
例えば「まくら」。
まくらはそのやわらかさのために、相手に投げつけたりしても危険がないと考えられている。
そのおかげで、俗に「まくら投げ」と呼ばれる、一種の「無軌道な若者がたしなむ遊び」に一役買ってしまっている。
同級生を「標的」とし、まくらを「投擲」する。
そして「無軌道な若者たちによるまくら投げで、ミンシュク小破。○○高校大ヒンシュク!!」とかなる。
例えば「ロケット花火」。
みんなで楽しくやっていた花火大会も、ロケット花火と適当な標的がそろってしまうと、それは無軌道化のはじまり。
空き缶を「標的」とし、ロケットを「投擲(発射)」する。
そして「無軌道な若者たちがロケット花火で横田基地を攻撃。射程範囲外だったため損害は皆無」とかなる。
どうやら、若者にあるタイミングで「投擲できる手ごろなもの」と「標的」が与えられると「無軌道化」してしまうらしい。
残念なことに、この世界では「投擲できる手ごろなもの」と「標的」はやたらと存在しているので、若者の「無軌道化」を予防することは難しいかもしれない。
だめな世界である。
2時の夜空は、その深度を増す。
「無軌道な若者たちって、ほんと、ブログ的にも便利な言葉だよ・・・。」
この言葉を言い終えても、夜空に流れ星がきらめくことはなかった。
2時というのは流れ星にとっても、少し遅い時間だったようだ。

「ペルセウスの夜半」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    そのまま朝まで寝てしまえば、もっとブログ的に便利だったかと。
    一歩間違えるとニュース沙汰。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ブログを書くために生きているわけじゃあないのだよ、チミ。
    まぁ、便利だったとは思うが。

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