端の遠いたとえ

本を探すときは、インターネットが便利である。
この前、ほしい文庫本を調べてみたら、amazonで古本9000円で売っていた。
これは、どういう組織が関与していると考えればよいのだろうか。
やはり古本関係のシンジケートなのだろうか。
とりあえずシンジケート調査以外の目的で、古本屋に行きました。
立ち読みの人が多い。
思うにこれは、買う金ほしさ、というよりは「買ったら家に置かなくちゃいけなくなり、邪魔」と考える人が多いということなのだろう。
確かにどんなに好きな本でも、邪魔になってしまうことはある。
ふらついていると、コミック文庫本コーナーで店員さんが2人、古本の収納について話している。
片方にレクチャーをしているようだ。
「でね、例えばゴルゴの場合は、この引き出しの中に、こうやって・・・。」という内容。
僕は思った。
例えとしてゴルゴを扱った先輩店員の判断は、正しいのだろうか。
ちょっとゴルゴは早いのではないだろうか。
ゴルゴと言えば、すごくたくさんの巻が出ているはずである。その点では、異例と言えなくもない。
だから、古本の収納方法をレクチャーするのであれば、もっと手ごろな巻の出ているものがいいのではないかと。
そうすれば、新米の店員は段階を踏んで、少な目の巻のものから「○○全集」と呼ぶにふさわしい書籍までを扱っていけるのではないか。
「うん。君もこの全6巻のは、対処できるね。」
「で、次なんだけど、これが特殊で。ゴルゴなんだけど。」
「ゴルゴは特殊なんですか?。」
「うん。ほら、こうして引き出しを2つ分使う点と、入りきらないのは地下書庫のE-4に置かなくちゃいけない点が、そうなんだ。」
でも、おそらく僕の考えは間違っているだろう。
このことを2人に話しでもしたら、
「おたくに何がわかるっていうんですか。今ね、ゴルゴのターンオーバーの速さは、類をみない状況なんですよ。ゴルゴをさばききれるようになれなくちゃ、だめなんですよ。」
と来るに違いない。
素人には分からない何かが、ゴルゴにはあるのだ。
ところでこの2人、さっきから本当にゴルゴばかりいじっている。
本棚下の引き出しから、ゴルゴを入れたり出したりしている。
やはり巻が多い分、時間もかかるのだろうか。
すると今度は、別の店員さんが別の引き出しからゴルゴを出し始めたではないか。
これは、店に来た目的を、当初の調査に変えたほうがよさそうだな。

「端の遠いたとえ」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    意外と本とかって破格つきますよね。
    良くないお話をすると、某日某所で売られる人気著者のある本が、その日のうちに破格で売ることができます。
    だいたい5~8倍。
    ゴルゴも黙っていません。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    そんなイケナイ情報は、あとでこっそり教えなさい。

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