昔のドラマなどで「カミソリの入った封筒」というものが登場した。
いやがらせなどの目的で、相手に送るのだ。
このあいだ、開放骨折について書いていた時に思い出した。
そんなもの送られたら、さぞかしいやだろうな、と思ったけど、反面、あれで手を怪我することはあるのかな、と疑問に思った。
封筒を開けるとき、ハサミや手で封を開ける人は、大抵中身も一緒に破かないように、光に封筒を透かすと思う。
このときのカミソリの気持ちと言ったら、ない。
そして、この時点で相手をカミソリで傷つけるという目的は、達成されない。
(おそらく、カミソリを見つけた人は、その封筒を内側から開けるために、わざわざ入れてくれたんだなと感謝し、封筒を思いっきり、ひと振りするだろう)
また、透かさずに封を開けても、さらにその中のものを、封筒に手を突っ込んで探すような人でなくては、手負わせることはできないだろう。
やはり「カミソリの入った封筒」の目的は、いやがらせ以外のナニモノでもないのだ。
確かに封筒を振るとカミソリが出てきたら、精神的なダメージは大きい。
また、いやがらせの効力として十分なだけでなく、封筒がカミソリ分重いので「何かいいもの入っているんじゃないか」という期待との落差による追加ダメージも見込める。
いやだなぁ。
しかし、いやがらせが目的だとすると、相手を傷つけるかもしれないカミソリを用いていることは、ちょっとセンスない、とも思う。
次回
こんな手紙はいやだ。
カテゴリー: 雑文
ふるまい2つ。の3
「目の前でやってくれるんなら、そら見るけど、わざわざ見に行くのはなー。」
これが、5年ほど前の僕の考え方。
映画。
DVDで見たらええがな。
歌。
歌えばええがな。
劇。
いつも演じているがな。
こんなんだった。
では、5年後の今、僕はどうなのだろうか。
「中曽根元首相のソックリさん・クリスマスディナーショウ。」
「あのステラーカイギュウの胆石、日本初公開。」
「ドキュメンタリー映画・5円玉で五重塔を作る。」
このようなものを見るためなら、家族の誰かを病気に仕立てたり、質に入れたりするのだろうか。
実は、全然変わっていません。
むしろ「わざわざ見に行くかい」という気持ちは、もはや僕の中では不動のものになっている。
こいつはもう、揺るがない。
なので、とりあえず揺るがないものは横に置いといて、新規の気質を探したくなったのです。
「わざわざ並んでまで・・・」という気持ちを内在しながら、何かの順番を待つ。
結構いいもんです。
行ったら行ったで、面白いしね。
この気質を確実にモノにできたら、いつだって、僕はどのようなふるまいをするのだろうか。
楽しみだけど、たぶん日和見感炸裂。
ふるまい2つ。の2
客席もほぼ埋まり、後は陽水氏(養命酒みたいだ)が出てくるのを待つのみだ。
騒がしい客席も、養命酒が出てくれば静まるだろう。
定時になり、大きな音でブザーが鳴る。
かなり長く。
「始まるから、お前ら静かにしろ」という意味だろう。
そんな中、前の席のおやじが、よほど何か喋りたいことがあるのか、ブザーに負けじと大声で何か言っている。
会場を静まらせるためのブザーに、あくまで対抗するおやじ。
ブザーはおやじに気付き、さらに音量を上げたいところだろう。
そして、伝えたい言葉を伝えたい相手に伝えるため、さらに声高らかなおやじ。
相乗効果である。
ブザーの大音量に混じって「若い人が少ない」旨の会話が聞き取れた。
「一役買っているお前が言うな。」は、ブザーの前に掻き消えた。
ふるまい2つ。
昨日、知らないおじさんの後ろに並んでいたら、近くで2人の男達が路上コントのようなものをやり始めた。
みんな集まれ的なことを叫んでいる。
並んでいるおじさんも、僕も、そちらに目がいく。
「はい、目を閉じてくださーい!!。」
人を集めといて目をつむれとは、どういうことだろうか。
「では今から、ドナルドダックの笑い声のマネをしまーす!!。」
そうか、マネするか。
と、次の瞬間、かなり驚かされた。
ドナルドダックのものまねを聞いた観客達が、予想以上の歓声をあげたのだ。
もちろん、ここで書きたいことは、ドナルドダックのマネがどうこうや、コントの出来などではない。
予想以上の歓声は、観客達の多くが、今までの人生の中でドナルドダックのマネをしたことがないことを示しているのだ。
僕が思うに、ドナルドダックをマネる能力の獲得には2つのステップが必要だと考えている。
1つ目は、ドナルドダックの声に触れることだ。
これは、油断さえしなければ、幼少期に経験済みとなるはず。
単にガーガー言うだけでなく、いかにも何か言ってそうな、怒ってそうな口調(?)は、僕らの脳裏に焼きつくはずだ。
2つ目は、声喩を口にすることだ。
これだって、たいていの人は「ワンワン」とか「キュイーン」とか「どーん」とか言っているはず。
好きな曲があれば、そのメロディーをも口に出してしまうムーディも多いだろう。
そして、口に出すからには本物の音に近づけたいというもの。
例えば、どーんと言う人は、
「あぁ、あれね、言うの?、あぁ、はいはい、どーん、と。ほら、ね・・・。」
とかいうよりは、
「ずごごごごごご、どぅどぉーーーーーん!!、じょふぁああああああ!!、ぎゃあぁぁぁぁ!!!、シィィィタァァァァァ!!!!!!」
とかのほうを目標としており、
「パズゥゥゥゥゥゥ!!!!!」となるはずだ。
この2ステップを学ぶシーンを逃さなければ、たいがいどこかのタイミングの「どーんリアル節練習中」において、「あれ、何かドナルドっぽくね」的な口の形と吐息の出し方が発見されるのである。
歓声をあげた人たちは、これらのステップのどちらか、もしくは両方を学ぶタイミングを逃したがゆえに、「自分には到底ドナルドは無理だよ」と思ってしまっている。
そんなことはない。
その気になれば、ドナルドはいけるはずだ。
並びながら、そんなことを思う。
ふと、前の背中に気付く。
おじさんはドナルドを聞きに来たのではない。
僕だってそうだ。
場所、NHKホール。
井上陽水コンサート会場だ。
自我開放
幸運なことに、今まで僕は「骨折」というものを経験したことがない。
したいとも思わない。
やはり、痛いのだろう。
身近にも、骨折したい人はいないし、骨折したままにしている人もいない。
ところで骨折は、患部がたいへんなことになっているか、たいへんなことになっていないかで分類されることをご存知だろうか。
・閉鎖骨折:骨出てない
・開放骨折:骨出てる
※「患部がたいへんなことに・・・」と、明確な文章を書かずに申し訳ないが、それは、いきなり「骨出てる」とかいうのはちと衝撃的すぎるか、と考慮したためである。
やはりいじりやすいのは「開放骨折」、しかも「骨折して、その骨が皮膚を突き破る」ケースである。
本来、皮膚は外から闖入者が入らないようにしている組織のはずだ。
だから、内側から刺される、しかも自分の組織に、となると、寝耳に水に違いない。
「皮長!!、内側から刺傷が発生しました!!」
皮長は骨たちのことを間者とののしるに違いない。
一方、骨のほうは骨の方で、すでに割れてしまっている。
もう、大ピンチである。
しかも、骨は感染症に弱いとのことだ。
なんとしても体内へ引きこもっておきたいところ。
でも、皮が。
皮のやつらが。
骨が開放していくのを止めることができなかったのである。
開放骨折は、このような展開により、骨と皮の確執という、なんとなくスネ夫を思い出さずにはいられない問題を引き起こすのである。
幸運なことに、今まで僕は「骨折」というものを経験したことがない。
もし骨折してしまって、それが開放骨折だったりしてしまったら、僕はこの諸問題を思い出し、痛みを少しでも忘れようと思っている。
あなたのハートにインプラント
最近、深夜1時ごろに、外からある音が聞こえてきて困ります。
音を活字でどのように表現すればよいのかわかりませんが、
ニュアンスを失わない形容は、思いついています。
「2001年宇宙の旅」に出てくるUFOが降りてきそうな音。
無理して字におこしてみると、
「ぴゅーーーーウィンウィンウィン、パーパーパー」という感じ。
ファクスか何かで、電話に出ると「ピーヒョロロロロ」という、明らかに国家レベルの暗号的な感じのヤツがありますが、あれをさらにUFOが降りてくる感じにしたものです。
これが深夜、しかも結構な音量で聞こえるのです。
誰かに確かめたところ「車の防犯ブザーではないか」という不明瞭な回答を得ました。
うーん、不明瞭。
なにが不明瞭かって、
車の防犯ブザーは毎日、定時に鳴動するのでしょうか。
なんて、律儀な自動車泥棒なのでしょう!!。
また、防犯ブザーを「UFOが降りてきそうな音」にする必要があるのでしょうか。
矢追さんに幾多の誤報が集まることでしょう。
さらに、車の持ち主は、毎夜の出来事なのに、なぜブザーが鳴らないようにしないのでしょうか。
交信?。
交信?。
こうなると、一番ありえそうなのが、UFO関連なのです。
「一番ありえそうなのが、UFO関連」。
これほど信用置けないフレーズは、そうはありません。
こんな状態なので、僕は回覧板で「カーミューティレーションに注意!!」とかいうチラシが来るのを、待つほかないのです。
追記
数年前、こじんまりと「あなたのハートにインタラプト」というのが流行りました。
グッボーイ
いつごろだったろうか。
「グッボーイ」を知ったのは。
外人さんが犬などを褒めたりするときに言うらしい言葉。
日本でいうところの、「よーしよし」と頭をなでてあげる行為みたいな感じだろう。
母「おとうさん。ただしがピーマンを食べれるようになったのよ。」
父「」
さとし「おばあさん。僕の席、座っていいですよ。」
うめ「」
かず「先輩。コントラバス、一緒に運びますよ。」
ひろこ「」
以上のようなシーンでは、相手との親密度や、あなたの人間性によっては「グッボーイ」が使用可能である。
相手に隙があったら、頻繁に使用するとよい。
「グッボーイ」は連発すると、ぐんと良さが増すから。
君はこれからの人生、どんなグッボーイに出会えるだろうか。
いつ出会っても大丈夫なように、家に帰ったときにでも発音練習しておいた方がいい。
毒と空欄
最近、「公文式」のCMが気になっている。
CMでは、生徒が問題を解いている姿に問題文の映像が重なってくる場面がある。
その問題文には「空いている解答欄」があり、そこに解答が記入されるのだ。
その、記入された解答が「へびの毒」なのである。
へびの毒はすごく大きく分けて2?3つあり、特に「神経毒」と呼ばれるほうに関しては医療的な活用が見出されている。
多種類の小さいタンパク質が複雑に体内成分と作用し、様々な効果を生み出すことは、ナイスな研究材料となっていたりもするのだ。
確かに「問題の解答」としてはありそうなやつである。
しかし我々がへびの毒と聞いて、まず「神経毒はナイスだよね」と思う人がどれほどいるのであろうか。
多くの人にとってへびの毒は危険であり、忌むべき存在であり、コブラであり、死である。
そこまで誤解せずとも、せいぜいHPが歩くたびに減少することであり、ジャパンスネークセンターであり、千石先生ではないだろうか。
「なんでこの解答を記入するような問題文を、CMに採用したのかねぇ・・・。」
近くにいた姉に聞いてみると、
「へびの毒、っていう解答が必要な問題文が気になって、公文を訪れる人が多くなることが見込まれる。」と言った。
少年少女よ。
へびの毒を知りたくば、公文か図書館へ。
「彩りが、いいよね。」
「白いごはん」には、何が合うのでしょうか。
赤が映え、定番でもある梅干。
ご飯を包み込む時の「ぱり」という音が感涙モノの、のり。
程よい塩味を提供してくれるお新香類。
あとひく旨さ、納豆。
どれもおいしい。
そして、最後のは安いコピーのようになってしまいました。
ここ2、3日「ピラフ」には何が合うのか、という疑問が生じ、困っています。
本場(元来、トルコ料理らしい)では、
「やっぱり朝のピラフには、八角だよな。」
「ピラフがメニューにあるのに、オニオングラタンスープがないのはどういうことか。」
「ピラフを食べるときは、食卓に卒業写真を飾らないと感じがでない。」
「当店のピラフ・スプーンは、しゃぶるだけでピラフの味がするほど、ピラフをすくい続けております。」
「ピラフを枡につめるのは、ピラフに木の香りを移すためです。」
「えーと。懐中電灯、ラジオ、防災ずきんで、あと、氷砂糖とピラフ。」
「横綱にもなると、ピラフを撒く量が違う。」
「3月3日は、お友達を呼んで、おやつにひなピラフを食べましょう。」
とか言われているかもしれません。
そんなことは分からないですが、僕は、このピラフ疑問が生じた直後、
「ピラフにはジローラモが合う」
という回答を思いついてしまいました。
全く関係のない(あったらごめん)2つのものが、さも関係あるかのように、癒着しました。
それ以来、何か分からないんだけど、僕の中では圧倒的に
「ピラフとくれば、ジローラモだよな・・・。」
となってしまいました。
この、他に類を見ない「あらゆるものに影響をあたえないっぷり」を存分に発揮する「ピラフ→ジローラモ」誤解。
コレが解かれるのは、僕がよりピラフに合うものを見つけたときだ。
もしくはジローラモ氏に、ピラフをどう思うかを質問できたとき。
先は長い。
火に、入る。
とある夜。
とある建物から出たいと思った僕は、塀の前に立っていた。
そこは正門にさえ行けば、どんなに深夜でも通過できるのだが、いかんせん遠いのである。
※駆け落ちした妻のお母さんが病気になってしまい、もう長くはないとの連絡が来たのが、土曜日の明け方だった。
「どうしても私達夫婦のことを見てもらいたい」と、妻が15年ぶりの帰郷を望む。
「あれから、ほとんど連絡してなかったっけ。」
電話があっても、あまり取り合わず、ないがしろにしてきたお義母さん、お義父さん。
駆け落ちだから、という負い目もあるけど、いい機会だ。会いに行こう。
こういうときの、妻の実家と私(夫)の距離くらいに、遠い。
したがって、めんどい輩は塀を乗り越えて外界へ行くという手法を取るのだ。
※上記の例でいうと、頻繁にメールのやり取りをする感じ。
もちろん僕もそう。
徒歩で正門に向かうくらいなら、足をくじいた方がマシだ!!、と思っている。
※上記の例でいうと、野球クラブに入ったはいいが、どうしても行きたくないときに、わざと布団をかけず、お腹を出したまま寝ようとする感じ。
ということで塀の前。
なかなかに高いんだ、これが。
※上記の例でいうと、網走での日々。
でも、慣れているので大丈夫。
その日も、塀に手をかけ、颯爽と飛び越え、警官の前に着地した。
警官。
何の因果か。
巡回中のおまわりさんの前に着地してしまったのである。
たいていのシーンで、間が悪いことをしてしまうと感じている僕だが、このときばかりは自分を「天才かも」と思った。
観客がおまわりさん2人だけというのが、癪だったが。
深夜、塀を乗り越えてきたサンダル姿の僕に、おまわりさんの一人が
「きみ、とりあえず怪しいよね。」とたずねた。
僕は「そうですね。」と答えた。