くだん2

昨日より。
【あらすじ】
パクチーを食べた。
前回、僕はフォーに入っているパクチーを食べ、やたらくせのあるものだなぁ、と書いた。
それは、すごいくせだったのだが、そう思うと同時に「このくせのある青葉は、本当にパクチーなのだろうか。」という疑問も生じた。
僕は「ベトナム料理に入っている、くせのある青葉」という点からパクチーであると推測したわけだが、いうなればこれは間接的な証拠。
これだけで彼を黒(パクチー)と決め付けてしまってもよいのだろうか。
連れがベトナム料理に詳しかったりしたら確認ができるのだが、あいにく連れはベトナム料理に明るくなく、その存在も僕の脳内のみとなっている。
スリットさんに「これはパクチーですか」と聞くのも恥ずかしい。
「あ?。これがパクチーじゃなかったら、何チーだってんだよ!!。」
「お前、ゴルビラ食ったことねぇのかよ?。うちのは現地直送のゴルビラ使ってんのによ!!。」
シミュレートしてみたところ、恥ずかしい上にどんぶりのフォーに顔をうずめられてしまうようだ。
その瞬間だけでも、もう一度スリットを見ておこうと思う。
とにかく、僕が食べた、やたらくせのある青葉はパクチーなのだろうか。
それとも、パクチーとは異なる香草のひとつなのだろうか。
判断できない。
このような場合、残念だが、あくまで「パクチーのようなもの」として記憶しておいたほうがよいことを、僕は経験上知っている。
ここで「僕が今食べたのはパクチーだ!!」と決定してしまうと、実はそうでなかった場合に知ったかぶり夫になってしまう可能性があるからだ。
「このフォーに入ってるパクチー、くせがあるよね?。」
「え。それ、バクシンガーっていう香草だよ?。」
となったとき、僕のメモリーは「パクチー→バクシンガー」と修正される必要があるが、前者が4文字に対して後者が6文字と、2文字多い。
そのため「バクシンガー」の2文字分が記憶されず、「バクシン」もしくは「シンガー」としか残らないだろう。
しかも、バクシンガーが料理に登場するたびに「これはシンガーっていうんだよ。」と悲しい知ったかぶりを披露してしまうことになる。
また、「僕が今食べたのはパクチーじゃない!!」と決定しまうと、再度この食材を食したとき、今回と全く同じ流れの悲しいブログを披露することになってしまう。
このような背景により、パクチーのようなものは、あくまでパクチーのようなもの、でいいのだ。
ひとつ、書きはじめでは予期していなかった結論が出ました。
明日へ。

くだん

その店はベトナム料理を出す店で、一般的にはベトナム料理店とされている。
しかし、何故かウェイトレスの女の子は誰かに裁断ばさみで切られたんか、というくらいクリティカルポイント越えのスリットチャイナ服だ。
ラーメンが食べたくてうろうろしていたのだが、少しずつ自分の考えを修正していくと、本当はフォーが食べたいということが判明。
近くにベトナム料理店があってよかった。
注文して数分も経過しないうちに「牛肉入りフォー」が出てきた。
ひとくちして、すぐに「へんなのはいってる!!」と思う。
見てみると、青葉。
なんというか、やたらくせのある、周りの味の事を一見無視したような、自己主張の激しい青葉。
「これがパクチーか。」
確か他でもパクチー入りの何かを食べたことがあったように思うのだが、それらとは比較にならないほどのパクチー感。
そのときのものは「やる気」がなかったのだろう。
それにしてもなんという味だろうか。
例えるものが浮かばない。
小学生の頃、他人の家に無断に侵入して、そこの池でヤゴを乱獲していたことがあるのだが、確かその池の周りには松の幼木が、そして池には「マツモムシ」という水生昆虫が生息していた。
今考えると、この他人の家は松づくしと言え、めでたかったようだ。
さて、思い出して見ると、この他人の家の池の周りで嗅いだようなにおいが、このフォーに入っているパクチーに感じられるのだ。
よって、誰かにパクチーのことを伝えねばならなくなったとき、僕は「なんか、マツモムシのイメージがするにおい」とか言わねばならず、説明というものが相手にとってわかりやすく噛み砕かれた内容でなければならないとすると、それは及第点は取れぬ内容。
また、他人の家の人が池まわりにパクチーを栽培していた可能性もあるかもしれないが、「なんか、マツモムシのイメージがするにおい。まぁ、池にパクチーを栽培していたんだったら、話は別だけどね。」などとしてしまっては、さらに相手を困惑させてしまうだろう。
もしそんなことまで相手に伝えてしまって、「何言ってんだ感」を持たせてしまったりすると、それを解消させるのに、上記の住居侵入のほかに
「その人は理髪店をしていてね・・・」などといった情報まで必要となってしまう。
そんなこんなで、一応僕はパクチーを食し、それを第三者へ伝える程度はどうにかできる経験をした。
でも、食事の折り返しポイント付近で、気になりだしたことがある。
明日へ。

旅行1

飛行機のやつ。
あいつは、すごいね。
あの大きさ、質量で。
飛ぶときのあの加速度。
いいのかね。
でも、やるときはやるやつだ。
飛行機がやる気を出してから数十分。
機内は暇だ。
それは既に察しているようで、各席にはモニタがあり、映画等が見られる。
仕方がないので、放送リストを目にする。
どうやら映画以外にも音楽番組、バラエティなどがあるようだ。
ひとつ、気になる番組があった。
ラジオのように、映像のない番組らしいのだが「お笑いものまねコンビ」が出ているのだ。
映像のない「ものまね」番組が、どのような嗜好に合わせたものなのか、僕にはわからない。
心象的には、番組の終わりに「実は、本人たちがやってました?。」となると「なかなか、あなどれないな」と言えるのだが、そんな局所的なニーズにあえてお答えする上空1万メートルとも思えぬ。
視聴すれば済む話なのだが、あいにく次の配信までには時間がある。
その時間を待つほど、僕はお人よしではない。
機内の人は、本を読んだり寝たり、窓から外を眺めたりと急がしいのだ。

皮、あまっちゃいました

いまさらながら「甘栗むいちゃいました」という商品名はすばらしいと思う。
例えば、これが「甘栗むいてみました」だと、少々相手に「食べろよ」的な意図を感じさせてしまう。
※類似商品で既に「むいてみました」があったら、ごめん。
「甘栗ぬがせちゃいました」だと、なに考えてんだとなるし、
「甘栗加工しちゃいました」だと、そうだねとなる。
「甘栗にルカナンとなえちゃいました」だと、わかりづらいし、
「甘栗の皮について、北風ではなく太陽にたのんじゃいました」だと、さらにわかりづらい。
「甘栗たべちゃいました」だと、なんだが事後報告だ。
「白目むいちゃいました」だと、まずはむいたのは本人なのか、それとも別の人なのかを調査する必要があるし、
「一肌むいちゃいました」だと、人をおだてるのがうまそうだ。
もういい?。
とにかく、意図という点において「むいちゃいました」は「たまたま暇で手持ち無沙汰だったから、ついついむいちゃったんだけど」くらいの感じで、相手にどうこう強制していない。
そう。
「ついつい」がいい。
すごくいい。
ところで人によっては、「むいちゃいました」は「むいちゃったんだ。とりあえずテーブルの上に置いておくからね」くらいのニュアンスまでを感じさせるかもしれない。
ここまで感じてしまうと、相手をどうこう(まぁここでは食わせることだよね)する強制力生まれてしまう。
例えば相手とケンカし、仲直りムード矢先の段階での「むいちゃいました」は、「何かい。テーブルの上に置いておくから、食べろってのかい」というようなふうに取られてもしまいそうだ。
ただし、先ほども書いたように、僕はそういうものを感じない。
「むいちゃいました」はなんら意図を持たないし、周りに影響を与えようとしている言葉でもない。
そこらにある小石とように釈然と、ただ堂々と存在するだけ、という感じ。
彼らが商品棚に並んでいるのは、少し神々しかったりする。
食べたことないですが。

華奢手

インターネットが使えなくなっちゃった…。
設定はおかしくないのになぁ…。
と言うことで、ケータイ更新。
ケータイ、すごいね。
何でもできるね。
何かおもしろ例えを書きたいけど、もう親指が腱鞘炎だ。
これだけ的確に親指を5×5cmの範囲で動かすことは、ない。
ほら。
何かおもしろ例えを書きたいけど、もう親指が腱鞘炎だ。
今日はこれで終りだし。

心中、波は高く。

先輩が、僕に断りもなく結婚した。
先輩も、僕に相談もなく結婚した。
ダブルである。
一粒で二度おいしいのである。
そんな先輩達がおくる「結婚しました。みんなありがとう。空と大地よ、輝け!!。パーティー」みたいのに参加した。
かなり大勢の賑わい。
そこでは主に飲んだり食べたり、あと飲食したりしたが、そうこう食しているうちになにやらイベントが始まった。
2人にちなんだ3択クイズだ。
くじ引きで指名された参加者が解答権を得るシステムのよう。
そんなシステムの中、さっそくピエールさんがいいこと言った。
ここで言う「いいこと」とは、もちろんボケだ。
ピエールさんは解答権を、実に有効に使用した。
そして僕は、ピエールさんのボケの瞬間、会場の空気が笑いとはまた別の雰囲気を一瞬にして持ったのを、感じる。
「くじ引きに当たったら、ボケなくちゃ」空気だ。
たくさんの参加者がいるので、解答権が得られる確率は低い。
そこが、この空気の中ではなんとも気味悪いのだ。
くじには当たらないだろうけど、ボケを用意しないわけにもいかない。
僕は最近、こういうアンテナが鈍っているので、だめだ。
それでもどうにか、そのときのクイズ「二人の初デート場所は?」に対応する僕の最善策「熱川バナナワニ園」をひねり出すことができた。
これでいこう、と思った。
クイズは進み、終わりを迎える。
最善策が披露されることはなかった。
正答とボケを用意させ、しかも披露されず。
末恐ろしいシステムであるが、あの会場に数多の正答とボケが混在していたことを想像すると、宇宙のはじまり的なものすら感じる。
そして、このイベントの余波か。
心にいつも、熱川バナナワニ園。
僕のバナナワニが、外に出たがっているのを今、感じている。
追記
本日まで予約投稿。

魔法の材料

当ブログに、ときどき「グレイプニル」というワードでやってくる人たちがいます。
「グレイプニル」というのは、何かの神話に登場する魔法の鎖とか足かせとか。
なんかごっつ強いやつがいたので、そいつを捕らえておくために村の小さな仲間たち(ドワーフ=ドヴェルガという、日本人らしくない名前)が作ったらしい。
この言葉を検索している人について、僕はこう考える。
「グレイプニルを、作る気だ・・・。」
幾人かは、この魔法の鎖を本気で作ろうとしている。
そう確信する。
なぜかというと、この魔法の鎖の材料が、やたら詳細に知られているから。
せっかくなので材料を記す。
猫の足音
魚の息
女性の髭
熊の腱
山の根
鳥の唾液
・・・だ。
諸説、作り方などは知らないけど、これで魔法の鎖ができます。
よかったね。
物語としてこういうのは、なんか知ってるけど、実際には手に入らないもの、を挙げるのが普通。
・昔の人にとって猫は足音を立てないものだと考えられていたようだ。
うちのねこは、夜中にとっすとっす歩く。
ゲッツ!!。
・昔の人にとって魚は息をしないものだと考えられていたようだ。
古代魚(ゴダイゴ)のいくつかや、肺魚は店でも買えるんだろうか。
保留ゲッツ!!。
・昔の人にとって女性は髭が生えないと考えられていたようだ。
女性の髭の話はよくあるが、身近にはいなさそうだ。
ポイントは、うぶ毛と髭の境界線だろう。
「あなたの鼻の下のうぶ毛をください。」
怒られそうだ。
まぁ、材料入手の順番としては最後の方で。
いよいよとなったら、だな。
うぶゲッツ!!。
・昔の人にとって熊は腱がないと考えられていたようだ。
昔の人は、熊をなんだと思っていたのだろう。
リラックマかなにかと思っていたのだろうか?。
(リラックマに腱はないのは確実だからだ)
それとも、ないのか・・・?。
熊に腱・・・。
なにはともあれ、うまくいけば。
猟友会ゲッツ!!。
・昔の人にとって山は根がないと考えられていたようだ。
これは「山の根」は大きすぎて、人間には扱えないよ、という考え方だろう。
とりあえず、小学校のときの同級生、山根くんの連絡先を見つけ出すのは、そう難しいことではない。
山根くんサクリファイスゲッツ!!。
・昔の人にとって鳥は唾液を出さないと考えられていたようだ。
こりゃ、あの「ツバメの巣」と考えていいのだろうか。
これが入ってるお手ごろ即席スープがあったような気がするけど、もっと量が必要なら、この材料がネックか・・・?。
一度は飲んでみたいゲッツ!!。
ということで、このブログを書いた僕について、僕はこう考える。
「俺も、作る気だ・・・。」

生廃品回収

町内会で行われる催しに、なんとも言えない哀愁を感じるのは、僕の住んでいるこの町が、僕を受け入れてくれていないということなのだろうか。
人によってまちまちだろうが、僕はそう感じる。
家の前を、軽トラが走る。
スピーカーがうなる。
「?会館では、11:00より掃除があります。」
まぁ、そら掃除せんとね。
「掃除後、おにぎりやビール、おつまみが出ます。」
さる→バナナ
うま→にんじん
ねこ→カルカン
的なものを感じずにはいられないが、そりゃ掃除を課すんだもの。
しょうがないよね。
「あ、すいません、おにぎりや生ビール、おつまみが出ます。」
僕は今まで、ビールと生ビールの差を全く意識せずに生きてきた。
お酒好きな人にとっては重要かもしれないが、僕はそうでもない。
「ビール→生ビール」の言い直しが、どれほど会館に殺到する人の数に影響するのか、分からないのだ。
でも、確かにお店でビールを頼むときは、決まってみんな「生4つ」とかいう。
やっぱり生が好き。
なにか、「生」がついているほうが「みずみずしさ」を感じるし。
色々考えてみよう。
「掃除後、生おにぎりが出ます」
確実に生米をかじらせようとしている。
「掃除後、生おつまみが出ます」
なんか、あらぬ方向性アップだ。
「掃除後、生柿の種が出ます」
掃除のあとの植樹。
「生子供も参加できます」
今まで、子供は全て生子供だと思っていたが。
しかし、火が通っちゃってる子供って、確かにいるよな。
・・・なんか、いろいろ考えちゃだめだ。
「生」は、ビールにつけなくちゃダメだったんだ。
付け忘れた「生」を、ちゃんと言い直す町。
そんな町が、僕は大好きです。

風を読む

僕は、美容室でやたらとしゃべる。
このあいだの美容室でのディスカッションは「チャックの開いている人に、どのようにそのことを伝えるか」だった。
美容師さんは「チャック開いてるよ」と相手に言うらしい。
僕は
・「あれ、なんだか風通しがいいよね、この席」と言う。
・さりげなく、しかし的確に水を相手の股間めがけてこぼす。
・どてっ腹に風穴を開けられた刑事ドラマの話をする。
・ねこだましをやってから、すばやく閉じる。
・「あれ、なんかトイレ顔になってるよ。うん、なってるなってる」と言う。
・机の下に物を落として、相手に拾わせようと仕向ける。
・「気持ちが出たがってる。出たがってる!!」と言う。
とかを連ねたけど、それは美容師さんの方が、正しいよね。
・何も言わずに、つまみをつかんで思いっきり上げる。
・スカートをめくるようなような動きで、つまみを思いっきり上げる。
・バドミントンの、羽を高く打ち揚げるような動きで、つまみを思いっきり上げる。
とかを連ねたとしても、それは美容師さんの方が、正しいよね。
追記
チャックの閉まってる人に対して、何も言わずに、つまみをつかんで思いっきり下げて、そのあとすぐに思いっきり上げるのは、なんだかつばめ返しだ。

女は褒めろ 硝子は見つけろ

このあいだ、通販の番組を見た。
テレビで商品を紹介する。
気に入ったものがあれば、画面に絶えず表示されている電話番号をかければよい。
商品を実際に手に取れないことが、難点といえば難点だが、それを販売員がフォローする。
紹介のうまい販売員なら、店頭で商品を売るよりも、売り上げを上げることができたりするかもしれない。
僕が見たとき、紹介している商品はガラスのコップだ。
「ガラスのコップ」。
その人は、コップを紹介しているのだった。
素人ながら、コップの紹介が難しそうなのは、分かる。
コップは液体を飲むのを楽にしてくれる道具。
それだけであるからだ。
だから販売員も、その紹介内容はデザインのことに終始している。
「ここのラインが、とても素敵ですよね。」
「一味違ったコップ・ライフをご提案します。」
もちろん後者はでっち上げだが、2つの例も出せぬくらい、デザインのことばかり言うのだ。
※懺悔すると「一味違った」というのも、カケた気がしてしまっている。
ただ、一回だけ、言った。
「ガラス製でして、水などを入れてみますと、口当たりもよくて。」
この一言は、いけない。
かなり、連想ゲーム風になってしまうからである。
視聴者は、コップのことを知っている。
だからこそ、その紹介には、かなりすごい機能でもない限り、デザインの有効性だけを謳っていればいいのだ。
と、僕の心配は無用のよう。
「あぁ、残りわずかになってきてしまいました。」
売れたようだ。
僕はなんとなく「光の屈折がなければ、透明な水の入った透明なガラスのコップを、私たちは探しだして持つことができない。」という、何かの本の話を思い出していた。
僕が販売員なら「このように透明な水を入れても、見失いません。」ということを、
「とても飲みやすい形状となっており、」
「今なら、かなりのお値打ちです。!!」
の間に音量を抑えて言い、その後さりげなくスタジオの雰囲気を探る。