最近、すやすやを出して寝ていないような気がする。
真夜中に目覚めたり、変な束縛感にうなされることが多いから。
束縛感のほうは金縛りのような気もするが、特に霊的な派生が起こっているわけでもないので「何かはわからないが動けない感じがする」だけだろう。
しかし、ただうなされるだけだと、こちらとしても面白くないため、いろいろ観察しながら寝る事にした。
するとひとつ、気づいた。
うなされる夜は必ず、寝ようとするときに耳元でざわざわ感がするのだ。
いやな話である。
僕はこれからすやすやを出したい訳で、ざわざわはいらない。
ただ、寝ようとするときに耳元ですやすや感がしても困る。
僕は感じがすることがわかるわけだからまだ寝ていない。
そのすやすやは誰のすやすやなのかと考えたら、俺より先に寝るなよという気にもなる。
まだざわざわのほうがましだ。
カテゴリー: 汎用性より低い
n択
今年はじめ、シベリア少女鉄道の舞台に行ってきた。
とても面白く、かつ今回は体育座りじゃなかったので、腰も平気だった。
この舞台で気になっていることがある。
あるシーンで聴かれた、観客席からの「おー」という声についてだ。
終わっているのにネタばれも何もないと思うが、そのシーンはおおよそ次のようなものだ。
パチンコでスリーセブンが出そうになっているとき、まんなかの数字だけがまだ確定していない。
文じゃぜんぜんわからないが、まあそういったシーン。
そこでまんなかの数字が決まりそうになるところに神父が現れ、手に持っていた十字架の下部を曲げ「七」にして、みごとスリーセブンがそろう。
後半の怒濤オチの一角である。
この、「七」が現れたとき、観客席から「おー」という声が少し聞こえたのだ。
僕にはそれが気になってしょうがなかった。
僕にとってこの場合の「おー」は、予想外のときに発せられるものだと考えていたから。
というのも、このシチュエーション上、「7」を表す何かが登場することは想像に難くなく、神父役の人もかなり思わせぶりにそのシーンに登場してきたのである。
その神父は冒頭からその十字架を手にちょくちょく登場していたため、「最初から手にしていた十字架が、まさかここで七になるなんて!!」という意外性もないわけではないが、それにしても「おー」はないんじゃないだろうか。
僕としてはこのシーン、神父が登場したときに「どうにかして「7」を表すか」「不条理」の、どちらが起きるのか。
それが楽しみだった。
そして今回は「7」を表すほうになり、僕は「そっちか、うまいことやりやがって。おもろ!!」と楽しんだわけである。
ということで、それ以外が起きたときだけ僕は「おー」と口にしただろうし、もしくは「おー」たる何かを、僕が見逃してしまったかだ。
と、例えば「十字架を曲げて七にしようとしたとき、爆発する」を挙げようと思ったが、これが「不条理」なのか、長い目で見て合理的な意味を物語上持つものなのかどうか、わからなくなってしまった。
「神父が舞台中央にたち、そのまま幕」というのも考えたが、何気にメタ展開とでも言うべきこの方向性に似た事を、既に劇中やっちゃってくれているので、これもどうか。
今まで何回かこの劇団?の舞台を見ているが、毎回格ゲーのn択のごとき展開を用意してくれる。
観客に予断を許さない人たちなのだった。
そして今回、僕なんだか気持ち悪いやつ。
サンキョー棒について2。
昨日から。
【あらすじ】
任侠ドラマなどで見かける事のある「パチンコの玉がくぎのあいだを通るかどうかを調べる棒 = サンキョー棒」の、かっこよい使いこなし方。
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何もおもしろいことを思いついていないのに、次回へつなげてしまうのが本ブログ悪いところのひとつ。
どうしよう。
1.自動販売機の下に小銭が入ってしまった人に対して「お困りのようですね」と、サンキョー棒を差し出す。
2.アイドルのコンサート終盤に、みんなでサンキョー棒を大きくリズムに合わせて左右に振る。
3.のどちんこの裏が炎症を起こしている際、医者が看護士にサンキョー棒を持ってくるようにと指示。
4.宇宙人が捕獲した人類へインプラントを行うとき、鼻の穴からアプローチできるかを確認するためにまず使用。
5.パチンコ玉部分が大小様々のサンキョー棒を用いて太陽系の惑星を説明する教師。
6.おりがみのプロが、おりがみの折り目をよりシャープにするため、サンキョー棒のパチンコ玉部分を使用。
7.ペンを使うのは本番だけにしたいので、ペン回しの練習用として使用。
=====
サンキョー棒は、本名ゲージ棒というらしく、両端にパチンコ玉がついているもののよう。
ふーん。。。
サンキョー棒について。
何かのまんがだかドラマでみたことのある「パチンコの玉がくぎのあいだを通るかどうかを調べる棒」。
えんぴつくらいの棒の先端にパチンコ玉がついているような仕組みだったと思う。
あれはいったい何なのだろうか。
いや、何かというと「パチンコの玉がくぎのあいだを通るかどうかを調べる棒」なのだろうであって、もしかしたらぐりぐりやることで「パチンコの玉がくぎのあいだを通れるようにする棒」というのも兼ねているかもしれない。
しかし、あえて「あれはいったい何なのだろうか」。
名前は何なのだろうか。
「判定調節玉」とかだろうか。
それとも「ゲートセーバー」とか、かっこいい名前だろうか。
「サンキョー棒」かもしれない。
いくらなのだろうか。
そもそも一般的に販売されているものなのだろうか。
いや、販売はされていないだろう。
どちらかというと、パチンコ台のメーカーの人が独自に使用するだけのような気がする。
パチンコ台の調節なんて行わないような一般の人が、これを使うというシーンは考えにくい。
使えるとしたら、そのパチンコ台はいわゆる「まるみえ」なわけで、玉の調節どうこうよりも、そもそも指で入れたい穴に玉を入れてしまえばいいわけで、お客様感謝デーだ。
売られていないのだろう。
売られていないものを持っているというのが一種のステータスである、と思われる事が多い世界。
ふでばこの中にサンキョー棒が入っていたりするとかっこいいのではないだろうか。
スーツの胸ポケットで、サンキョー棒のサンキョー部分が顔を出したりしているとデキる男に見えるのではないだろうか。
いや、おそらく全然かっこよくない。
考えるに、あれを所持してかっこいいのは、やはりパチンコ台を前にしての仕事風景である。
お店がもうかり、しかもお客さんが平均的には楽しめるというぎりぎりの演出を施すシーンでのみ、かっこよくなるだろう。
まあここまで書いて、サンキョー棒の使い方が全然違っていたりすると申し訳ないんですけど。
次回
それでもこう使えばサンキョー棒はかっこいい、の話。
せんべつ
ゾンビはどのくらい「漬けて」おけば、いいゾンビになるのだろうか。
とはいえ、ここでのゾンビというものを定義しなくてはならない。
まず、ゾンビは亡くなった人を全然本人の意思とは関係なく動いちゃうものであるとしよう。
そしてドラゴンクエストのようなゲーム中におけるゾンビなら、「いいゾンビ」は扱う側からして強いゾンビということになる。
一方、労働力としてのゾンビなら、忠実なゾンビということになる。
となると紐付けをしなくてはならないのが「醗酵期間と強さ」「醗酵期間と忠実さ」である。
難しい。
「醗酵期間と強さ」なら、まだ考える余地はありそうだ。
すなわち「肉が強いのか、骨が強いのか」という点。
肉が強さにつながるのなら、ゾンビはかなりフレッシュなものがいい。
骨が強いというのなら、もう骸骨寸前まで寝かせるべきだ。
対して「醗酵期間と忠実さ」。
これはどういうことが関わってくるのだろう。
脳だろうか。
脳が腐っては忠実も何もなくなってしまうため、その点ゾンビは亡くなった直後のものがいいということになりそう。
しかし、生前の記憶が従順な行動を妨げる、というのなら、そこは考えなくてはならないところにもなる。
例えば生前、ピスタチオばかり食べていた人のゾンビは、ゾンビとして復活しても座って両手の指をもぞもぞさせてばかりいるのかもしれないのである。
それでは労働を選択できる余地は少なく、せいぜいピスタチオをむく仕事しか割り当てられない。
しかも、ときどきむいたピスタチオを口に入れてしまうだろうから、その点を考慮し歯がなく、口腔のどこかに穴の開いているゾンビしか労働させることができない。
難しい。
どうも「生前の記憶が従順な行動を妨げる」場合のいいゾンビは、時として生前から生者を憎んでいたりする人が適任であるようだ。
それならゾンビでなくても良さそうだけど。
次回
ゾンビについてでっちあげ。
何やら暗い話に。
ソースが分からないのだが、こんなことを知っている。
「飛び降り自殺をした人は、落ちた直後、いったん立つ」
うそだろうか。
それとも何か、有名な話があるのだろうか。
ただ、怖いのは確かだ。
非常に怖い。
でも、何が怖いのか。
ひどい大けがで立ち上がれないはずなのに、立ち上がるのが怖いのだろうか。
その反射的な動きが怖いのだろうか。
僕が思うに「飛び降り自殺して落ちた人」というのを、我々は「既に死んでしまった人」と認識するのではないだろうか。
死んだ人の動くのが怖いのだ。
そして「ただ立つ」というのが怖い。
あまりに日常的でシンプルな動作で自分自身も行うものだから、あたかも死人が自分の存在に介入してきたような錯覚を覚えるから、かもしれない。
例えばこれが「飛び降り自殺をした人は、落ちた直後、お腹からオルゴールが聞こえる」だとどうなるか。
怖い事は怖いのだが、自身にはまず起こりえず、起きてこなかった事である。
だから、死と自分というものが隣接しえないことであると思え、ただ立つほどの怖さは感じない。
死して神になる神話や即身仏の扱い、あるいは偶像崇拝のように、死や命ないものを神格化したり尊んだりする文化は世界にある。
そういった面で考えてみると、ある意味「飛び降り自殺をして落ちた直後いったん立つ人」は生と死の境目を行き来する希有な存在であるとも言えるが、今のところ僕は「飛び降り自殺をして落ちた直後いったん立つ人」を目の当たりにしても、その後ろに後光の見える事はないだろう。
たぶんわーとかぎゃーとか言う。
置換
ある人間と神様の目が入れ替わってしまったらどうなるだろうってことを考えていた。
うそだが、何となくこんなことになるんじゃないだろうか。
人の目を持った神様は、人間の稚拙な騙りを見抜けず翻弄され、神たるちからを行使して破滅してしまう。
神様の目を持った人間は、全てを見通せるけど何ら影響を与えられない自分の非力さに悲観して死んでしまう。
こんな童話がもうあったかもな、とも考えながら、まあ神様と人間の目は入れ替えちゃいけないってことですよ。
ところで、もしそういうことがあるとすると、入れ替えるのは誰だろうか。
たぶん神様自身だろう。
いつぞやか、空から聞こえるのだ。
「入れ替えるひとーっ」
このとき「はーい」と返事をしてしまうと上記の全員参加型カタストロフが待っているため、返事してはだめだ。
かといって「やめといたほうがいいよーっ」とか言ってしまうと、どーんとやられてしまうだろうから、わがままなのな神様って。
ありをつぶしたことある指で
先日、知人の買ったスマートフォンを見せてもらった。
なんだかかっこいい。
いろいろな機能があったのだが、そのなかでもGPS機能は便利そうだ。
僕は道によく迷うので、手元に相対的な現在位置の分かる手段があるのは魅力的だ。
GPS機能の詳細は知らず、どのようにして場所を割り出しているのかも分からない。
しかしその精度は高く見え、ロイヤルホストで何シーズン目かのカレーを食べている僕らのことを、ロイヤルホストにいるらしいことまで、現在位置を示すプロットは表していた。
近い将来、食べているカレーの種類も分かってしまうなんてことがあったりして。
「そんな冗談を思ったりもしてたんですよ」
まあ、そこまで行かなくてもこう、左手で持っていたケータイを右手に持ち替えただけで、プロットもちゃんと移動する。
そのくらい精度が上がるかもしれない。
さらに精度が上がると、ほら、こうするだけで。
「そう言いながら、ケータイを少し振っただけなんです」
「ケータイを振ると、現在地点もそれに合わせて微動する」
「そんなことを冗談めかしていただけなんです」
「その行為が、局所的な大地震を起こすきっかけになるなんて・・・」
誰も知らない。2
昨日からのつづき。
【あらすじ】
①「鈴木さん。なぜあなたは犯人が男であることをご存知なんですか?」
②「鈴木さん。なぜあなたは犯人がパラグライダーで脱出したことをご存じなんですか?」
②のほうが、より言い逃れできない。
=====
①では、鈴木さん(犯人)は「いや犯人が男だか女だか知らないですけど」とでも言えば、逃れることができる。
そうとうの前段階から、犯人が女性であるふうな事を取り調べで触れていたのなら話は別だが、それでも「ああ勘違いしました」となればそれ以上追求するのは難しそうだ。
一方、②は言い逃れ難しい。
パラグライダーによる逃避は一般的とは言いがたいため、些細な勘違いであらわれる事がないと思われるから。
「だって刑事さん。あなたビルの密室で金庫が盗まれていたって言ったじゃないですか。そこからどう逃げるかとなれば、パラグライダーしかないじゃないですか」
②は言い逃れ難しい。
他にも言い逃れの難しそうなものはないだろうか。
「鈴木さん。なぜあなたが被害者宅の砂糖の貯蔵場所が洗面台の下であることをご存じなんですか?」
なんとなく言い逃れしにくそうだ。
一般的にはキッチン付近なのに、たまたま被害者はせっけんと同じところにスプーン印を置いていたのだ。
鈴木は被害者と同棲していたのだろう。
鈴木はまだ愛し合っていた頃のことを思い出しながら、なぜあのとき砂糖はキッチンの方にしまったほうがいいよと言わなかったのかと後悔し、同時に犯行の動機はそれが引き金だったことを思い出したりするのかもしれない。
「鈴木さん。なぜあなたは犯人が幼少期のころ「デフォルメ」というあだ名だったことをご存じなんですか?」
言い逃れできなさそうなこともさることながら、これがどのように事件に関係したのだろうか。気になる。
また、取り調べにてこの話題にまで持っていった刑事に手腕には驚嘆すべきものがある。
「徳永さん。なぜあなたは犯行現場にあったラジオが壊れかけていたことをご存じなんですか?」
これは悪のり。
今回の件で一番キーとなるのは、言い逃れできないような非日常的なことを実際にやってしまった犯人あるいは被害者、そしてその証拠を見つけた警察。
この2つではないだろうか。
例えば、犯人はパラグライダーを犯行に使ってしまったし、警察はパラグライダーであると確定できる証拠を見つけてしまう。
密室からこつ然と姿を消していたが、パラグライダーがナイター中継の夜空にすごくよく映っている。
警察も複雑であろう。
ということで、これらの点がクリアされて初めて「言い逃れどうこうの攻防」を拝める事ができるわけだ。
そう考えると、この手のドラマはひどくぜいたくである。
誰も知らない。1
「鈴木さん。なぜあなたは犯人がバタフライナイフを凶器として使った事をご存知なんですか?」
刑事ドラマなどで見られる手口、「犯人しか知り得ない事を言わせてみよう法」だ。
実際には知らないが、少なくともドラマでは数々の犯人がこの手口にかかっている。
そしてああバタフライナイフじゃなくてナイフって言えばよかった。
何を詳細に供述しとるのだわたしは、と涙を取調室の机に落とすのである。
この手法はドラマ的にも刑事の冴えが光り、かっこいくなる。
ただし、これは刑事のぎりぎりの攻防が見受けられるべきものだ。
犯人に「あ、こいつバタフライナイフって言わそうとしてる」がばれては失敗、それどころか今後の調査方法も見直さなければならないからである。
刑事「えーとなんだっけ、なんとかフライナイフを使って脅したんじゃないのか!?」
これではだめである。
バタフライナイフと口にした犯人は、そのことを指摘された後、当たり前のように「なんとかフライナイフじゃ、バタフライしかないじゃないか」と。
刑事「サバイバルナイフを使って脅したんじゃないのか!?」
これなら、犯人が「バタフライナイフなんて持ってませんよ」とでも言ってしまった時点で刑事の勝ちっぽい。
あーたあたいはサバイバルいいましたけどね。
刑事にんまりである。
しかしこれはどうだろう。
刑事 蝶の絵を描きながら「サバイバルナイフを使って脅したんじゃないのか!?」
さきほども言ったように、刑事もかなりなプレッシャーなのである。
意識せずにバタフライを書いてしまった。
これはむずかしいところだ。
犯人が「刑事さんがバタフライ書いていたからだろ!!」と切り返してきたら、もう刑事としては蝶のことを普通バタフライって言わないだろと決め手に欠ける主張を通さざるを得ない。
裁判では犯人の蝶に対する認識が争点となりそうである。
と、書こうと思っていた事を思い出した。
今回の「犯人しか知り得ない事を言わせてみよう法」。
その「知り得ない事」がユニークであればあるほど、犯人は言い逃れできないものである。
「鈴木さん。なぜあなたは犯人が男であることをご存知なんですか?」
「鈴木さん。なぜあなたは犯人がパラグライダーで脱出したことをご存じなんですか?」
こういうこと。
夢広がる感じ。
とりあえずタクティクスオウガのことを鑑みて、そのへんは次回。