雨音のシーン

雨は強くなる一方だ・・・。
バスが高速に乗ってから1時間ほどたつ。
さっきまで騒がしかった車内は、嘘のように静まり返っている。
僕の隣は、夜行バス初というギター持ちだった。
とりあえず僕は日本人と韓国人のクォーターで、我が家でも「冬のソナタ」が大人気であったことを伝えた。
どうでもよい上に嘘の情報を与えられた彼が喋らなくなってずいぶんたつ。
どうでもいいんだけど、せっかく気の利いた(?)嘘をついたんだから、彼にも嘘をついてもらいたいものだ。
「なーんてね、寝てないよ?ん!!」
とか言ってもらいたい。
「じゃーん!!。ギターじゃなくて新巻鮭でした?!!」
とか言ってもらいたい。
「実は、地球人じゃないんですヨ?!!」
とか言って、住民票を見せてもらいたい。
「実はこのバス、パリ行きでした?!!」
とか言って、もらいたかったのに・・・。
明日はだいぶ早く到着する。

彷徨のしおり

「もう少し早く家を出ればよかったな」
そう思ったが、どうにもならない。
出かけることにした。
夜行バスはほぼ満席だったけど、どうにかひとつ、席を予約できた。
一人旅だ。
で、まんまと遅刻しそうな僕は電車の中で色々なパターンの謝りかたを考えていた。
1時間30ほどかかる道のりを、ほぼ1時間で進まなければ間に合わない。
でも、電車なのでいくら吠えようと、太ももの下に手を突っ込んで暖をとろうと、どうにもならない。
なので、夜行バスにギリギリ間に合ったときの謝りかたを考えていたのだ。
息切れは必須だとして、他にはどうするか・・・。
・・・3世だな。
何かの3世という感じにしよう。
あっ、ここの駅はすごく人が乗り降りするんだ。
よし、みんな急いで降りたり乗ったりするんだ!!。
・・・
よし、差し引きちょっと乗客少なくなったから電車も軽くなり、スピードが出るはずだ。
行け、行くんだ電車。
走った後のオイルは、おいしいに違いないぞ?。
ん?。
電車だからオイルはいらないのか?。
よく分からないけど、石炭かオイルかって言ったらオイルだよな。
あ、謝りかた考えなくちゃ。
とりあえず息切れはデフォとして、他にはどうするか・・・。
・・・大阪弁っぽいのだな。
大阪弁っぽい言葉使いでフレンドリィな感じにするんだ。
いける。
これでいけるぞ・・・。
バス乗り場には何故か、一番乗りで着きました・・・。

因果の間に、紅茶でも。

どうも、断れないタチだ。
この間、テキトーな喫茶店で紅茶を飲もうと思ったのですが、結果的には一番高いやつを飲ませれてしまいました。
確か、「セカンドなんとかー」とかいう紅茶。
茶で、セカンドとくれば二番煎じのことであるのは明白である。
断れなかったがため、静岡県民なら怒り心頭に発することに800円を払ってしまったわけだ。
断れなかったことの、自分に対する怒り。
いやー、危なかった。
もしこの怒りが静まらなかったら、たぶん月を3cmくらい地球に近づけてたと思う。
ちなみにこの怒りを静めたのは紅茶のおいしさでした。

無気力は死んだフリも同然

ちょっと、今日のブログは問題提起だ。
やはり現在、地球環境は悪化し続けている。
何と、近所で見つかっているコメツキムシの一部が、はじかなくなっているのである。
<よく分かる解説>
*ここからは平成教育委員会もしくはプロゴルファー猿の解説シーンをイメージしていただきたい。
・コメツキムシというかぶと虫の仲間がいる
・噛んだり刺したりしない
・ヒトは、ひっくり返えすことさえできれば、虫から3カウントを奪うのは比較的簡単だと考えている
・コメツキムシはひっくり返されると後頭部っぽいところを地面に打ちつけ跳ね上がり、元に戻ろうとするパワーキャラ
と、このようにアツい虫なのだが、最近のコメツキムシは何だがそのアグレッシブなものが見られない。
ひっくり返されても死んだフリ程度で様子見。
なんとも保守的、無気力になってしまっているのである。
僕はコメツキムシと友達ではないので、はじく種類とはじかない種類の区別などはわからない。
だが、これはおそらく環境変動による影響の局所的例なのだと思っている。
この影響で、どんどん無気力な行動を取るようになる。
オレンジ色のヘンなのを出さなくなるアゲハチョウの幼虫。
指でつついてもファイティングポーズを取らないカマキリ。
クワガタは口(?)開きっぱなしだ。
とにかく、コメツキムシを知っているヒトにとって、米つかないコメツキムシは残念なのである。
信玄餅を食べたとき、タレが大量に残ってしまうくらい残念。
ケパブを食べたとき、ヨーグルトソースが垂れまくってしまうくらい残念。
焼きあがってしまったもんじゃ焼きくらい残念。
だいぶ残念だ・・・。
結論
コメツキムシを見たらひっくり返して遊ぼう!!。

これから余る、ひとつのパーツ

?「君には良心というものがないのかね?。」
容疑者「いえ、あります。」
?「あるというのなら、あんな残忍な事件を起こすはずないだろ。」
容疑者「でも、僕ほど良心を大切にしている人間は、そうはいないと思います。」
?「うそつけ。どっかに置いてきたんだろう?。」
容疑者「ちょっと違いますね。今はちゃんとした場所に取っといてあります。」
?「???」
容疑者「僕の良心は取り外しがきくんです。しかも育てることができる。」
?「そだてる?。」
容疑者「この間はビフテキを食べさせましたし、日光浴も欠かしたことはありません。」
?「お前、あれか?。良心と両親をかけて、俺と勘違いコントでもするつもりか?。」
容疑者「もちろん「良心」ですよ。もう、空を飛べるほどに成長しました。」
?「・・・」
容疑者「ですから、いざと言うときはちゃんと僕の心に戻ってきてくれるはずだったんですが・・・。」
?「育てすぎて鳥かごから出られなくなった、とでも?。」
容疑者「・・・」
?「至急、コイツの自宅に行って、鳥かごを開けてくれ。何も入っていなくても、だ。」
容疑者「えっ。今の話、信じるんですか?。」
?「もっとも、そいつが戻る場所はもうないかもしれないけどな。」

ワンコイン人生

「生きる意味?。
それを探し出すために生きているんじゃあないか!!。」
とかいうセリフがあります。
今集めている食玩を買ったら、次回に僕の好きなヤツが出ることが判明。
発売日までは3?4ヶ月ほどある。
・・・
僕の「生きる意味」は3?4ヵ月後に更新されるわけだ。

品がないでゲすね

人と会って、何かを話したりすることが得意な人はすごい。
あれは難しいし、色々考えると疲れる。
けっこう前、そんなことを考えながら日々を過ごしていたら突然、喋っているときに「ゲ」を入れそうになる自分に気付き、ビビッた。
「あそこのラーメン屋はチャーシューがおいしいんですよねー。」
「えへへ。そうでゲ、そ、そうですよね。」
!!!!!!
あぶねー、俺!!。
今、「そうでゲすよね」って言いそうになったよな!?。
あの頃の俺にアクション映画なんて必要なかった。
毎日の会話がスリル満点だったから。
一歩間違えると「ケチな盗賊の子分A」とかになる。
ひげ面、ちょっと濃いめの顔立ち。
ハエのように、いつも手もみをしている。
笑い声は「ヒッヒッヒ」。
使っている人を見たことないけど、「しめしめ」が似合う。
「ゲす」の響きはこのくらいのイメージを相手に与えてしまうのだ。
いつ「ゲす」と言ってしまうかもしれない会話。
人と会って、何かを話したりすることが得意な人はすごい。

ヒッチコックじゃない「鳥」

今日で、自分の部屋から出なくなって1週間になる。
人の顔を見なくなって6日。
親の顔を見なくなって3日。
きっかけは些細なことだった。
一日、風邪で休んだだけだったんだ。
でも、次の日の朝から体調が良くなくて、ずるずると休むようになってしまった。
一日3回扉を開くだけの日々。
2回開けば目の前には食事が。
一回はトイレ。
休みだす前の生活を知っている分、こんな生活に耐えられないことを体が感じている。
でも、気楽に聞こえるかもしれないけど「気分が乗らない」のだ。
これじゃダメだな・・・。
こんな僕でも、最近ちょっとハマッているものがある。
「懐メロ」だ。
最近の歌はついていけなくて。
懐メロと言ってもけっこう昔のものだけどね。
昨日は渡辺真知子の「かもめが翔んだ日」を繰り返し聞いてた。
窓開けっ放しでね。
「ハーバーライトが 朝日に変わる
 その時 一羽のかもめが翔んだ」
という出だしの歌だ。
次の日の夜、急に下の階が騒がしくなり、母親に呼ばれた。
4回目のドアを開けて降りていくと、制服の警官がふたり、居間で立っていた。
普通の人でさえ制服の警官をみると少しは挙動不審になる。
僕なんかはなおさらだ。
もちろん、こういうきっかけがないと呼ぶことができなかった母親もそう。
しかし、警官たちはだいぶくだけた感じで話し始めた。
「いやー。事件などではないんです。ただ、妙な話が複数寄せられたので。」
「と言うと?。」
「おたくの2階の窓から、たくさんの鳥が飛んでいくのを見たというものです。」
「はぁ・・・。」
「しかも、それがかもめだっていうんですよ。おかしなものです。」
「ちなみに、何か鳥は飼っていますか?。」
「いいえ。別にレース鳩とかに興味もありませんし。」
「複数の目撃があったんですが、見たところ問題もないですしね。お騒がせしました。」
警官たちは頭をかきながら帰っていった。
部屋に戻った僕は、窓から両手を出してみた。
なまぬるい空気がなでる。
壁を隔てた二つの空間。
隣り合っていても、今は想像もできないくらい相容れなくて、異質の世界同士なのかもしれない。
僕は部屋から飛び立つたくさんのかもめを想像した。
苦笑して、部屋を振り返ると、レンタル屋のふくろが投げ捨てられていた。
延滞している。
さて、返しに行かなくちゃな・・・。

エーテルよりも、ダークエネルギーよりも。

武士の一分っていう映画があるらしいです。
それにしても「もののふ」って、なんかかわいいな。
なんかわからないけどかわいい感じだなーと思っていたのに「ぬっぺふほふ」というものがある。
水木しげる属性の人は分かるだろうが、「ぬっぺらぼう」という妖怪の別名みたいなものらしい。
妖怪の話で「らしい」というのは申し訳ないが、そういうものらしい。
で、なんかいいでしょ?、「ぬっぺふほふ」。
日本語は、こんな抜けた言葉も許容しているんですね。まぁ使わないけど。
何だか食べられそうだ。
こうして今回のブログテーマ、「水木しげると食」に入ることができました。
いきなり妖怪じゃあなー、と人生を鑑みた結果、こうした流れとなりました。
いやー。
極めてナチュラルな展開!!。
読者のハートをがっちりキャッチである。
で、何が言いたいかというと、
ゲゲゲの鬼太郎の漫画版か何かで、人間の魂をてんぷらにするみたいな描写があったことをこの間、思い出したわけですよ。
いわゆる「原始肉」を食べてみたかった!!、ハイジのチーズが食ってみたかった!!、という意見は多いんです。
けど、鬼太郎のてんぷらというのは、ほとんど聞きません。
なぜだ!?。
・鬼太郎の市民権は原始肉、ハイジ(以下アレ)には及ばない。
・アレに比べて、あまりに食える機会が無さすぎる。
・人間にとっては、実はアレよりも食べたときの印象が想像しやすい。
たぶん全部かな・・・。
魂のてんぷらは、まわりはさっくり、中はふんわり。超淡白。
これ以外考えられないもんね・・・。
あと、食べたらたぶんMP回復するわ・・・。
善人、悪人の味とかは、みんなで考えて、今日はその夢見て。
頼むよ。