出迎え

深夜に帰ってくると、ねこがすごい勢いで玄関まで出迎えてくれる。
うれしい反面、一目僕の顔を見るとなんだか落ち着き、Uターンしていく。
あれは一体なんなんだ。
思いつくのが「知らない人来た!!」説で、うちのねこどもはほぼ全員人見知りが激しい。
来客があると、僕らも知らないような隙間や影、異次元へ身を隠す。
どうも彼らなりの「ここは安全だ」という場所があるらしいのである。
であるからして、夜中に誰かが入ってくるとなると一大事である。
斥候が来ても不思議ではない。
そう考えると、身内であると認識して去っていく彼彼女を見て「身内と認識してくれたな」と喜ばしい一方、せっかくだから出迎えてくれよと文句もいいたくなる。
しかし、出迎えてくれるのは彼らではなく、彼らがいつぞやか催した廊下の嘔吐物だけである。
妙にカリカリ臭う廊下を慎重に通過し、居間にたどり着くと、いくらかのねこがひっくり返っている。
それを見るといつも思う。
俺は深夜に、どこに来てしまったのだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です