溶かす訳には行かない話。

カレーの中に当然という顔をして御座るジャガイモにそれほど文句もないが、何となく思うのは「各家庭におけるカレーの違いのほとんどは、ジャガイモの大きさなのではないか」ということだ。
よく家庭別カレーの違いについて話の盛り上がる事がある。
しかし考えてみると、石臼の調子からスパイスの調合などといった、料理をする事を自慢げに話す独身男性のような家庭はあまりなのではないか。
それはカレーの違いがメーカーの出すルー種別に絞られていることを示す。
となると違いというのはそのルーの種類と、せいぜい具についてくらいなのだ。
ルーといえばバーモントカレーだ。
数多くの他メーカーが新ルーを開発し続けてきたが、いまだその牙城がくずされたということを聞かない。
もうバーモント州の人に申し訳ない気持ちになるくらい、日本人にとってバーモントはカレーなのである。
そうなると、もう具だよ違いは。
僕は、初めてキャンプを経験する子供たちが一番驚く事といったら「自分の家とは違うサイズに切られたジャガイモ」そのものなのではないか、と考えている。
そして差異のある認識上のジャガイモ片と目の前のジャガイモ片。
どちらが正解なのかがわからないため、その驚きを隠そうとする。
うちのはもっと大きい。
大きく切るよ。
そういったところからストレスが発生、人格形成などに支障をきたすから、カレーに入れるジャガイモ片の大きさは妥当な線を前もって調べておき、それを家庭でのデフォルトとする。
そのくらいしないと、こんなくだらない話がなりたたないわけでして。

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