有名

「うなぎの極厚かばやきで有名な呉服店」
こう言われたとき、何を考えればいいのだろうか。
「呉服店でうなぎを出すのだろうか」
「なぜうなぎを出すようになったのか、その経緯はどうなっているのだろう」
「うなぎで有名なんだったら、呉服店ではなくうなぎ屋をやればいいじゃないか」
もっともである。
しかしこれらは、どちらかというと「呉服屋でうなぎを出すな」という思想に根付いたものである。
そんな否定的な観点からものを見るのはよくない。
「呉服店でよかった。ブティックじゃないだけいい」
こういう考え方の方がいい。
「うなぎの極厚かばやきで有名なブティック」
こうなると、もちろん「うなぎの蒲焼きが有名でよかった。マネキンの稼働部つなぎ目を隠そうとしないことで有名じゃないだけましだ」となる。
「マネキンの稼働部つなぎ目を隠そうとしないことで有名なブティック」
うかつなブティックだが、大丈夫だ。
こう考えればいい。
「ブティックでよかった。プロモデラーだったらたいへんだった」
するとこうなる。
「マネキンの稼働部つなぎ目を隠そうとしないことで有名なプロモデラー」
たいがいのプロモデラーのことであり、これがたいへんなんだとしたら、つなぎ目を隠さない事なんて対した事ではないのだ。

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