薄着と軽薄

非常に薄着だと言われる。
しかしそれで誰かを害することもないのだからいいじゃないかと思っていたが、あまりに寒そうで怒りだす人もいる。
ごみんなすい。
ただ、僕としては厚着をして汗をかく、または暑いので上着を脱ぎ荷物が増える、それがいやなのだ。
そんなことになるのなら、まだ半袖半ズボンでランドセルから竹製の30cmものさしを飛び出さし、雪の日に立ちションで文字を書くほうがましだ。
この季節、混雑した電車の中で暑くなってしまったら最悪。
逃げ場がない。
暑くて気分も悪くなりだし、はあはあ言うことにもなる。
電車の中ではあはあ言い出したら、だめである。
以前、座席に買ったばかりらしい電車の模型をおっぴろげて嬉しそうにしていた男性を見たことがあるが、それはあまり関係ないか。
とにかく薄着なら、例え10年間探し続けていた両親の仇が目の前に突如として現れたとしても、暑くなりすぎることはない。
ある程度の寒さなら、全身の筋肉を一瞬硬直させたのち、「はーっ」とかいうことでどうにかなるわけで、その点でも薄着で困ることはないのである。
【客観的かつ超曖昧に捉えて、あそぼう!!】
すごく薄着の男が「はあはあ、はーっ!!」って。
その人、電車の模型を持っていたんですけど、それを「はあはあ」のときに2往復、地面上で動かしたんです。
「は」→荻窪
「あ」→西荻窪
「は」→荻窪
「あ」→西荻窪
こんな感じです。
そして、「はーっ!!」のところで、模型折ったんです。
さとうきびを折るかのように。
びっくりしましたよ、本当に。
測ってみたら、7cm、12cmでした。
でもその薄着さと奇行が、両親の仇を油断させるためのものだったなんて。
とんだ策士ですよね。
そんな風に証言した女性を目の前にし、僕は一瞬硬直してしまったが、それに悪意のないことがわかると思わず半ズボンを下ろして立ちションをしてしまった。
しかもおっぴろげて。
当然のように怒り出す人がいる。
しかし逃げ場がない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です