緊張

誰もいないことが確認できていたとしても。
やはり、ATMでお金を下ろすときくらいは「そこにいるのは分かっている。」とつぶやきたい。
さっと後ろを振り返りたい。
タッチパネル画面を70%エタノールで拭きたい。
そういった感情が出てくるものである。
ところで、そんなことを考えていたら、ATMでの背後を気にする雰囲気。
それって他にも類似したのがあるなぁと感じた。
例えば運転中、後ろにパトカーがきたらそんな感じになる。
気になってしょうがない。
それがいやだから、一時停止をしたくもなる。
まきたくもなる。
だが、それらの行動はむしろめんどうな方向に発展する可能性があるから、めんどうだ。
つらいが、人々は「後ろパトカー」を耐える。
例えば、バレンタインデーの教室内。
そんな感じになっていたような気がする。
ただ、さきほどのパトカーの例とは違うところがある。
いやな感じなのは同じだが、バレンタインデー教室の場合、その「いやな対象」が曖昧。パトカー役が不明なのだ。
強いてその対象を挙げるとしたら、2月14日という日付だ。
こればかりはカレンダーの2月14日を黒く塗りつぶしても、切り抜いてもどうすることもできない。
国外逃亡くらいしか、そのいやな感じを払拭する方法はない。
この例のいやな感じを受けやすいのは、おそらく小学生?中学生だと思われるが、彼らに国外逃亡や日付変更線またぎは難しいため、甘んじて2月14日を迎える。
「こんな感じになるなら、教室の入り口にチョコフレークの入っている「ご自由にどうぞ」と書かれた箱があるほうが、よっぽどましだ」
そう思っているに違いない。
我々はそれまでを生きてきた経験上、そんなに頻繁にATM使用中後ろに犯罪者が暗証番号を盗み見しようとしていたり、運転中に「前の車、止まりなさい」と言われたり、机の中からあふれんばかりのチョコが発掘されたりすることのないことがわかっている。
それでも、その可能性を完全に捨て去ることの出来ない理由は、やっぱり自分が好きだからなのだろうか。

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