雪、ふたつ。

今日も夕方から雪が降り始め、あたりが暗くなる頃には、そこそこ彩られていた世界は、そこそこ手を抜いた世界になった。
こういう日の散歩は大好物なので、22時ごろ、家を出た。
森を歩く。
こういう日の森は、結構さわがしい。
木につもった雪の落ちる音だ。
とりあえず回転しないローリングソバットで、木を蹴りながら歩く。
遊んでいるように感じられるかもしれないが、木を蹴ることでつもっていた雪をふるい落とし、木が雪の重みで折れることを抑えているのだ。
足跡ひとつない広場に出た。
僕はここに侵入、足跡をつけるつもりである。
遊んでいるように感じられるかもしれないが、足跡をつけることで次の人がその足跡をたどれば雪に足を取られることなく、公園の中央部にまで到達することができるのだ。
一歩踏み出す。
おっとここで走り出してはいけない。
遊んでいるわけではないのだ。
乱れていない足跡でなければ、万事に影響する。
こんな雪の日に走っていいのは、犬、除雪車そして悪寒くらいだ。
少し、風邪気味なのである。

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