あ、磯のかおり。

混んでいる電車の中で、本を読む。
揺れゾーンにさしかかる直前でつり革に手を伸ばし、衝撃に耐える準備をする。
ん?。
何故か、片手でページを開くのが難しくなった。
うまく微調整できず、一気に何ページも進んでしまう。
「しおり」のせいだ。
本に使われている紙よりも硬く、大きさも小さいため、これが間に入っているとページをめくる上で邪魔になる。
困ったものだ。
このような経験をした人は少なくないだろう。
本屋さんでもらうしおりをもてあます人もいるだろう。
でも、しおりはなくならない。
もちろん、折り目を付けずに読み途中のページに目印をつけるという用途があるからだ。
最初にしおりを発見した人は偉大だ。
その人のおかげで、僕らは本に日高昆布をはさまなくてもよいのである。

病む二人

「一寸先は闇」という言葉があります。
何かいいことがあって、うかれ気味の人に使ってみよう。
その人はうかれすぎていて、空いたペットボトルを頭にポコポコ当てていたのに、その言葉を聞いたら、ペットボトルをくずかごに入れてしまうでしょう。
そして、
「・・・京都議定書、か・・・。」
とかつぶやくでしょう。
あなたは、ただうかれていただけの人を、なんとなく残念な気持ちにさせてしまったのです。
病むあなた。
でもだいじょうぶ。
つぶやいてる彼に
「一寸先花見」
と言ってあげましょう。
たぶん
「・・・駄洒落、か・・・。」
と言う。

律速段階その2

あらすじ
夏に雪合戦的なことがやりたかったので、水風船による模擬ゲームを開催。
「蛇口」という補給ポイントを抑えるという戦略を構築。
小学生のあかしである奇声で、その火ぶたは切っておとされた!!。
-------------------------—
開始早々、蛇口に向かう7942とA!!。
そして対戦者であるBとC!!。
蛇口付近であいまみえる2チーム!!。
・・・
やっとゲームが既に破綻していることを悟ったので、とりあえず100個分の水風船を前もって作っておくことに。
それを50こづつに分け、再び拠点に戻る。
いく。
いくぜ。
出来上がっている水風船50個を目の前にした小学生は危険だ。
何をしでかすか分からない精神状態だ(何をしでかすかは分かっているが)。
そして、あらためてゲーム開始!!。
・・・
みなさん。
水風船50個をかいかぶってはいけない。
だいたい30秒。
30秒で投げきってしまうのである。
また、あまり遠くから投げても当たらないので、結局は拠点から離れなければならない。
中距離戦だ。
前線と拠点を行き来すること十数回。
そして、すぐ弾が切れたことに気付く。
しかし、2チームの周りには割れていない水風船が!!。
それを投げるが、やはりすぐなくなる。
やや、見ろ相棒。
相手チームの近くに、まだ割れていない弾があるではないか。
いくぞ、相棒。
こんな流れで、1分後には超接近戦になってしまうのである。
奇声から一分後。
色とりどりの割れた水風船が散乱する中、びしょ濡れの4人組。
彼らの心中に去来するものは、もちろんスタンドバイミー的なものではなかった。
雪はいいなぁ。
残弾のことは気にしなくてもいいから。
降りさえすれば、周りに無限にあるもんだからな。
もちろん水だって、蛇口をひねれば絶え間なく流れ出るのだ。
これらの無限をゲームにおいて有限に変えたのは、水風船の数であり、僕らのおこづかいだった。
こんな経験をしているから。
雪が降らないことは、僕は人よりも少し多く、ざんねんなのだ。

律速段階その1

雪合戦が楽しいことは、誰だって知ってる。
問題は、人数だ。
複数人いればできるけど、2人だとちょっと寂しい。
小学校などでは、雪の日は一大イベントとなる。
雪合戦が楽しいことは知っていたけど内向的な僕は、人を集められるカリスマ性を持つヤツが、雪合戦を言い出さないかと考えたものだ。
そんなある日、雪合戦の魅力が内向という壁を瓦解させた瞬間があった。
夏。
夏だったよ。
だけど、どうしても危険性の少ないボール的なものを投げ合って、それを避けたりして楽しみたい!、と思った。
仕方がないので水風船を100個くらい購入。
2対2のデイゲーム。
いつもの公園で待つは、言いだしっぺnimbus7942と参謀Aくん。
滑り台要塞で守りは万全だ。
対するは、ぶっちゃけ覚えていないB、Cくん。
残念ながら女子でないことだけは確かだ。
ジャングルジムを拠点にするとは、おろかな奴らだ。
ついに。
ついに、危険性の少ないボール的なものを投げ合うことができる。
と、興奮のさなか、Aくんが
「蛇口付近をおさえるべきだ。」との意見。
ナイス参謀、A。
取るべきストラテジーも決まり、あとはゲームをするだけだ。
そして、ついにゲーム開始の奇声が発せられた!!。
ごめん。
とにかく時間がないのでつづく。

最後の打席

良かれと思ってやってしまったことが、結果的に失敗だった、というのはよくあること。
よく見られるシーンとして「取って付けたシャレ」が挙げられると思う。
?
「君に恋しているんだ。魚じゃないよ。」
このようなパターンのことを口走ってしまい、午後5時から11時くらいまでの記憶がなくなった経験のある人は多いのではないでしょうか?。
?
A「それって、セクハラだよ。」
B「なんだよ?、セクハラって?。」
A「セクシャルハラスメントだよ。」
この例でBが黙ってしまった場合、よろしくないのはAだろう。
相手に合わないことを言ってしまったため。
もちろん、本気でBに怒りを伝えたいときは、効果テキメンかも。
ところが、上記のような瞬間氷河期なものでも、その人の持つパーソナリティによっては逆転満塁ホームランとなることも多い。
?
「君に恋しているんだ。魚じゃないよ。」
「え?なにそれ?。おもしろくな?い。」
「よし。じゃあ夜ご飯でも一緒にどう?。」
?
A「それって、セクハラだよ。」
B「なんだよ?、セクハラって?。」
A「セクシャルハラスメントだよ。」
B「よし。じゃあ夜ご飯でも一緒にどう?。」
見事なホームランです。
このようなタクティクスを布石として使う人もいるはず。
タイミングや場所。
相手や文化、国際化、美しい水の惑星、地球。
これらを鑑みれば、「取って付けたシャレ」も失敗しません。
追記
このまえ、僕が使いそうになった「取って付けたシャレ」は
「かなりタイムリーな情報だったんだよ。ヒットじゃないよ。」
でした。
そのとき、なんか分からないけど、「ヒットじゃないよ」がやけに寂しく感じたのです。
・・・「ヒットにしといたろうや・・・」
鑑みた結果、言うのをやめたのですが、思い出すたびに「ヒットじゃないよ」が胸をきゅんとさせるのです。

この気持ち、カウンタ越しに届け。

「マスタード抜きにしてください。」
ドトールのホットドッグはおいしいのですが、マスタードが苦手な僕は注文のたびに、これをいうことになるのです。
「かしこまりました。」
数分後、できたと呼ばれたので取りにいくと、そこにはマスタードのみかかったホットドッグが2つ。
・・・かしこまってないやん。
しかも、ホットドッグにとって重要なファクターであるケチャップがない。
・・・逆かしこまりましたやん。
と、このように相手に何かを伝えるというのは、案外難しい。
ヘンな話、人間としての経験を積むほど「相手はこう考えるんじゃないか」「相手はこう言いたかったんじゃないか」というのが働いて、ヘンなことになるのだ。
とにかく、「マスタードなし」が「マスタードのみ」と伝わってしまったのだ。
うーん。ざんねんだ。
しかも、2本か・・・。
どういう風に言えばよかったのだろうか?。
「ご注文は?」
「ホットドック2つで。ところで・・・」
1.「ケチャップのみでお願いします。」
2.「もう、ほんと僕、黄色いヤツが大嫌いなんですよ。例えば信号。なんですか、あの中途半端な主張は。青信号点滅でも同じことが言えるなら、そもそも黄色信号はいらないんですよ。また、僕の携帯は表面がいろんな色を発するんですけど、黄色の時だけ、何をこちらに伝えたいのかがわからない。青は着信。赤は留守番再生とかなんですけど。どういうことなんですかねぇ黄!!。そして、この意見を、君がホットドッグを通じてどのように反映してくれるか、楽しみです!!。」
3.「マスタードっていうと、マスタードガスですよね。第一次大戦でドイツ軍が使用していたびらん剤で、からし臭があるからイギリス軍がそう呼んだらしいですよ。それにしてもびらん剤って、本当にダメですよ。うん。そもそも戦争がダメですよね。うん。ダメだ。でも、そんな戦争がはびこるこの世の中にも、リコピンっていう体にいいものがあるんですよね。」
4.メモを渡す
「何でも細かくチクチク言う人」が周りにいないでしょうか。
彼らは以前、マスタードのみのホットドッグを出されたはず。
追記
マスタードって、おいしいやないか・・・。

グリル! グリル!! グリル!!!

中学のとき、「girl」を「gril」と書き間違え、笑われたことがあった。
僕が一般的な中学生でよかった。
もし大統領だったら、ポテト騒ぎとなるだろう。
もし副大統領だったとしても、ポテト騒ぎだろうし、中統領だったら大統領に怒られていたはずで、副中統領なら小統領のせいにしてしまうに違いない。
小統領ならヒーローを追い詰めるも倒すのに失敗、黒幕にビビビーってやられていたかもしれないし、副小統領なら、しょうがないかと思われていたはずだ。
「grilじゃ、グリル、焼くやつじゃんか!!。」とツッコまれた。
つづりとしては「grill」らしいけど、まぁグリルです。
この出来事を思い出すと、ちょっと悔しくなる。
そのとき、うまい具合に言い返せなかったからだ。
今なら・・・、ということで考えてました。
この場では、「gril = grill」と考えてよいこととしよう。
「マイ・グリル」
マイ・ガール。
女の子が主人公で、切ないカワイソ系の名作。
おそらくマイ・グリルも、グリルと主人公の間で切ないストーリーが展開されるだろう。
舞台は十中八九フリマ。
「ボーイ ミーツ グリル」
色んなメディアで見られる文句も、この場合は金物屋か、家電製品量販店のみ有効なはずだ。
「グリルフレンド」
日本人が思っている以上の意味を持ったりするヤツだが、この場合も多様な意味を持つはず。
日本だと魚系か。
「グリルスカウト」
意味を失って久しいが、これもイメージとしては金物、家電系か。
「フラグリル」
もう、原型がなくなりだしました。
ハワイでグリルで、もう海辺のKONISHIKIしか思いつきません。
そして、もう僕の中で「ガール」とつくものがなくなりました。
少ないなガール!!。
今唐突に思い出されたぞ「治りたガール」!!。
医薬品系のCMで、誰か言っていなかったか?。
それとも、落語か何かか!?。
「風邪ひきとかけまして、性同一性障害ととく」
「そのこころは」
「男であっても、治りたガール!!」
とけてねーよ!!。
こころの中の落語家のやろう!!。
この、落語家のやろう!!。
この、落語家のやろう!!。
こんなやついたら、「山田君、ざぶとんとそいつ、持ってって」となり、晴れて山田君昇格となるであろう。
おや。
僕の体が、寝たガールだ。
ん?。
こいつは何気に、アレだ。
みんなは、あんまり使うなよ。寝たガール。

男って、ロマンチスト。

ある田んぼでは、使っていない時期(要するに、今とか)に花を植えて人を呼ぶのに利用したりする。
「チューリップ祭り」みたいなものがやっていた。
まだ時期が早いらしく、チューリップは、田んぼというキャンバスに花びらという絵の具を点々と垂らしている。
それでも集客力はあるらしく、人々は、田んぼという稲とかを植えるための場所に黒髪という、まぁ頭をざっと50から60人分水平移動させている。
誰だって、ひらけた場所で天気がよければ、気持ちいいもんだ。
ふと、看板が目に入った。
「チューリップ摘み」。
チューリップを摘んで、どうしろと言うのだろうか。
僕だけかもしれないが、「摘む」というと、茎、しかもかなり花に近いところからちぎってしまうイメージ。
おそらく「茶摘み」の影響。
なんかざんねんだ。
もし「チューリップ摘み」がそういうものだとしたら、摘む人はどのような使用法を知っているのだろうか。
僕は湯船に花を浮かべ、ロウソクの灯りのもと「愛は勝つ」をぼそぼそ歌うことくらいしか思いつかない。
まぁ、おそらくはチューリップ全体をくれるのだろうと思うので、
「チューリップ摘み(全体)」とかにしてほしいところ。
また、
「チューリップを根元から、どうぞ」とかだと親切だ。
さらに、
「スコップ貸します」等で意図を暗喩してもよいだろう。
でも、
「チューリップ根こそぎ」
「植物体の採取」
とまでなると、さすがに度が過ぎている。
それなら「球根直売」のほうがいい。
それにしても、この人ごみの中に、なぜ喪服の一群がいるのだろうか。
こういう場合、黒が点々と色づく花を映えさせるのか、花が彼らを浮かせるのか。
どちらにしろ相乗効果は期待できない。
そんなこんなの田んぼワールド。
「チューリップ摘み」の近くにはもうひとつ、看板が。
「やさい摘み」。
・・・収穫って書けや・・・。
追記
「ロマンティックな本」を探すため、本棚を対象に検索。
自室にロマンティックなものは皆無であることが判明。

画竜点睛その3

前日の続き。
目の輝きが保険の対象になっていて、頭を「ギュッ」っとやられた感じの、虫歯のあるイノセント無知青年アンドスとの何気ない会話。
アン「上司に言われたんだけど、ビジネスマナーを身につけるって、どういうこと?。」
「”デビルサマナー”の隠語だから、六芒星を書くためのチョークを身につけとけってことや。」
アン「何!?、この「うずらの卵」って。小さい!!。」
「あぁ。それは「たまごのこども」や。」
アン「うわー。あの、すごく早く動く乗り物は?。」
「ジェットコースターと言って、あれに乗る人はみんな時計を持っとる。コーストが終了したら、スタッフの人の時計と見比べて、どれだけ時間がずれるかの実験をしとるんや。」
アン「なんだ!!、この、象という生き物は!!。」
「あの鼻の動きだと、3人がかりだな。」
アン「あの、道に立ってる赤いのは?」
「ポストと言って、日本版の「真実の口」や。見ろ、手首切られた人の返り血があんなに。むせ返るようやな。」
アン「モノゴコロがつく、っていうのは、どういう意味?。」
「ん?。アンドス、聞き間違えてるぞ。それを言うなら「Mごころ」や。」
アンド「ねぇ。生きる意味って、人によって違うのはなぜ?。」
「「何ごころ」を持つかによって、変わるんや。」
そんなアンドスも、今では帰化して「安堵済」に。
同僚から、なんとなく癒される名前であると認識されている。
2007/3/26
>>このように対照的な例がありますが、自分の友達とかで考えると、やっぱり何か抜けている人物の方が面白いと感じます。
抜けすぎるのも、困り者ネ。
画竜点睛、終わり。

画竜点睛その2

前日の続き。
すごくかっこよくて、頭もいいが、香水のことを全く知らないキヨヒコ君との毎日。
キヨヒコ「あれ?。今通り過ぎた女の人、花のにおいがした!!。」
「あれはな。花束を自分の体に打ちつけるというストレス発散法や。」
キヨヒコ「あれ?。今日のおとうさん、何か、ヘンににおうなぁ。」
「じゃあ、だいぶオーラが満ちてきてるな。」
キヨヒコ「あのおばちゃんの集団から、ずいぶんきついにおいがただよってきた!!。」
「こちらに敵意を持っているようだな。」
キヨヒコ「あれ?。今日のサヤカちゃん、甘酸っぱいにおいがする。」
「写真部でわたがし食べてきたのよ。」
キヨヒコ「あれ?。この席、いいにおいの他に、ほてってくるような気がする。どきどきしてきた!!。」
「近くに女王アリが来とるんや。」
キヨヒコ「売人はヨウコだな。くさいもん。」
「それは分かるんか・・・。」
そんなキヨヒコも、今では麻薬捜査官。
同僚から「犬並み様」と呼ばれている。
明日は、「目が輝いていて16頭身、今までに出たチョコエッグのおまけを全て暗記しているが、いろいろと全く知らない友人」をクリエイト、いじってみます。
追記
「じゃあ、だいぶオーラが満ちてきてるな。」のオーラを、オーラ力(ちから)にするかでちょっと迷いました。