ピコラ粒

ピコラというお菓子があるのだが、ご存知だろうか。
一見クッキーとは思えないストロー状のものなのだが、クッキーらしい。
箱に書いてある。
「サクッとおいしい くるくるクッキー」
僕はこれを、もうすごく食べる。
どのくらい食べるかというと、だいたい週に1回くらいで、数字ではそうでもない。
しかしこれを「散髪」に置き換えてみると「散髪を週に1回くらい」で、それはすごい頻度。
育毛という言葉があまりに矮小、弱々しく感じる。
雨後の竹のような伸び具合の髪の毛である。
ということで「週に1回」はすごいこと。
ここでピコラをタバコと比較してみると、まさに週に1回はピコラを食べる僕はヘビーピコラーと呼ばれるにふさわしいのである。
その形状から、ピコラを食べている姿はタバコに興じる姿と似ているし、パッケージもタバコのそれが大きくなったような感じ。
違う所は、副流煙のかわりに「ピコラを食べている途中に咳き込んだとき、ピコラ粒がふき出る」という点くらいだ。ちなみに暖かい息を吐き続けられたなら、ピコラ内部のチョコを溶かしてチョコミストが出来やしないかと試してみたい気もする。
そういろいろ考えると、ピコラはほぼタバコであることがわかった。
両方嗜好品だし、くわえたら息をすーはーしたくなるし。
僕はタバコのかっこよさに対して、ピコラを食する姿は少し子供くさい。
劣っていると感じていたが、そんなことはなかった。
ピコラはタバコなのだから、もう普通にくわえていればいいのだ。
仕事の合間に一服しようか。
渋い顔で考え事をしてみようか。
やや、向こうからセンパイが来た。
この場合、ピコラは急いで食べるのがいいか、もみ潰した方がいいのか。
それで躊躇する僕に、センパイは「イチゴ味のほう、ある?」と言ってくれるだろうか。

来たるパーカー

「パーカー」日本初来日!!
試着者のよろこびの声です!!
男「やあ、あんなにあったかいとは思いませんでしたよ、パーカー!!」
「本当に着てみてよかったです!!」
女「自分の大切なひとにも着てもらいたい」
「そんな衣類でした!!」
女「最初はどうかなって思ったんです」
「まず、手に取って、上からかぶって」
「そして右うでを通して、左うでを通す」
「これじゃいつものセーターと同じだな、って」
「でも、最後のどんでんがえしが予想外でした!!」
「もう普通の首回りじゃいられません!!」
「せーの、フード最高!!」

変化球ベスト10

変化球ベスト10
ひとよひとよに手抜きごろ
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ピッチャー御用達の「変化球」月刊誌を、諸都合により入手しました。
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「月刊まがりかど 11月号」
多くのバッターに聞いた!!
あの変化球は打てないわ、のベスト10!!
10位
「魔球!! キャッチャーミットとの出会い率100%!!」
9位
「秘球!! エアーポケット!!」
8位
「絶球!! 蚊取り線香!!」
7位
「幻球!! エベレスト海溝往復便!!」
6位
「真球!! ブラックマンデー!!」
5位
「神球!! バット会わず!!」
4位
「貫球!! 見送りごくろう!!」
3位
「戦球!! 背中さすり!!」
2位
「怪球!! ミットへ届け、平和を願う想い!!」
1位
「牽制球」
牽制球のときも、審判は小さい声で「ボール」と言っています。

口に入る

週末、河川敷をサイクリングするのが日課になってきた。
なかなか気持ちいいが、川が近いせいか虫が多く、口に入る。
止まって体に目をやると全身、羽虫の休憩所になっている。
休憩所はいいが、口に入るのは勘弁してもらいたいところ。
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自転車こいでるとき、この虫は口に入ってきて欲しくないなベスト10
1位
ユキムシ
数ある「大きさ、危険度の点で優位」な昆虫を抑えて、ユキムシが1位。
もちろん理由は「よくわからない白いやつ」を彼らが携えている点で、僕の考えでは、あれは間違いなく毒である。
これが口の中に入ってきたときは、口をゆすいでもゆすいでも気分は晴れないだろう。
2位
ナナフシ
長い、枝のような虫で、見た目が楽しい。
「口に入ってきてほしくない」点を考えると、一見羽の見当たらないこの虫がそうなることはなさそう。
しかし羽をもつナナフシもいるし、箸と間違えてしまうかもしれない。
そして一旦口に入ってしまったら、その長さが嫌だ。
外国にはすごく長いナナフシもいるという。
とにかくナナフシに関しては、口に入りそうになる寸前に横になってもらいたいところである。
3位
ゴキブリ
コメントいらず。
4位
カブトムシ
子供に人気のカブトムシだが、口の中に入ってくるとなると、人気はがた落ちだろう。
よかった。
カブトムシの性質に「口の中に入ってくる」がなくて。
「夜、街灯やクヌギの木に集まったり、口の中に入ってくる習性がある」
子供たちはカブトムシのかごのふたをぴっちりやる。
5位
ゴライアスオオツノハナムグリ
彼は確かでかい。しかも外国にしかいない。
これでは口に入ることもなかろうかと思っていたら、最近では売っているところもあるのだとか。
こんなやつなら口に限らず、どこか体に止まっただけで叫んでしまうだろう。
6位
センチコガネ
確か、光沢のあるきれいな甲虫だが、動物のフンが好きなやつ。
見た目もエジプト関係でよく見るフンコロガシに似ている。
固そうで嫌だが、そもそも口に入るのが嫌だってのも、もちろんある。
7位
クマゼミ
大きいことはいいことだというのがあったが、よくないものが大きかったら、それはよくないこと。
おわかり?。
8位
カマキリ(たまご持ってる)
十分、想像したくない要素を持っている。
触りたくもないのに、敏感な口の中に入ってくる想像なんてしなくない。
9位
オオスズメバチ
普通に危険で、嫌だ。
見た目も怖い。
口が工具みたいだ。
胃とかでひと暴れするんじゃないだろうか。
10位
コメツキムシ
2cmくらいの「名菓 かきのたね風」の甲虫。
ひっくり返すと、ぴんとはじけて元の戻ろうとすることで有名だが、その動作のせいで口に入ってくるのを想像してしまった。
「きれいな放物線を描いて、そのまま口の中に」
かきのたねじゃないんだから。
結論
かわいくキメて自転車こげば、なびくストール標本箱に。
うるおいくちびる捕虫器に。
ぱっちりまつ毛がハエトリグサに。

美香はいつも、さりげない。

いつもよりもずいぶん寝坊した朝。
慌てて居間に行くと、ちょうどティファールの電気ケトルのスイッチが切れた。
美香だ。
助かった。
朝食の時間はとれそうになかったから、せめてコーヒーと思っていたんだ。
テーブルにはインスタントの粉が入ったカップが置いてある。
美香だ。
ミルクも砂糖も、ちょうどいい具合に入っている。
思えば、慌ててベッドから起きてスリッパを履こうとしたとき、右足のスリッパに対してちょうど一歩分先に左足のスリッパが置いてあった。
美香は時間のない僕のために、歩きながらスリッパを履けるようにしてくれたのだ。
そして、まだそんなに寒くない。
ちょっと間違えると、これから人の履くスリッパは暖めてしまいがちだけど、美香はそれをしなかった。
廊下には要所要所にワイヤーが仕掛けられていて、廊下を過ぎるころにはパジャマがずたずたに脱げていた。
おかげですぐにスーツを着ることが出来た。
ちょっと間違えると、最先端の技術を応用して、コーヒーを飲んでいる間にでもスーツを自動作製するなんてことをしてしまいがちだけど、美香はそれをしなかった。
それはお金が掛かりすぎるのだ。
美香はいつも、さりげない。
コーヒーを飲み終えた瞬間、カップが破裂した。
おかげでカップを洗わなくても済んだ。
飲んでいる人には一滴もコーヒーを跳ねさせない所に、美香のさりげないテクニックが活きている。
カップの破片を見てみると、どうやら生分解性プラスチックのよう。
これで破片の片付けもしないで済んだ。
というのも、すでに床中に微生物の豊富そうな土壌が敷き詰められているからで、美香の先見性には頭が下がる。
僕自身は美香を、後ろ姿がちらりと見える、そのくらいしでしか見たことがない。
しかしその後ろ姿がまた、さりげないものだから。
本当に美香はいつも、さりげない。
昨日、黒土と書かれた袋を担いでいた後ろ姿を思い出した。
追記
一緒に寝るが、ちゃんとベッドを暖かくしない、みたいなことも考えましたが、安い上に怖いのでやめました。

目的

このブログにも目的というものがいくつかあって、その一つに「あたりさわりのない話の模索」が挙げられる。
それは主に、久しぶりにあった人に対しての「あたりさわりのない話」であって、少なくとも僕は非常に困るのだ。
久しぶりの人は。
そんな久しぶりの人のメッカ、同窓会などでそこそこの「あたりさわりのない話」をそこそこの量、話す。
それを目指している。
しかし、メッカが催される度に思うのだが、当ブログの内容は「あたりさわりはなさそうだが、そもそもよくわからない話」が非常に多い。
とにかく「ない」ものが多く、もはやそれは虚数的な何かだ。
そんなことを考えて、いたといえば嘘になるが、そんなことがどうでもよくなるくらい、腹が痛くなってきた。
賞味期限まぎわのおでんがあやしい。
ああ、今とんねるずの番組で、「黒ひげ危機一髪」がラスト2になってる。
ゲームルールとして、「ラスト1」は必敗なので、ここが最後の勝負。
ここで「ラスト2だから、残ってるふたりで同時に刺しましょう」ということを、誰か提案しないだろうか。
いいじゃないか。
「黒ひげを飛ばすことが目的であったとする、目的のすり替え」
僕の当初の目的「あたりさわりのない話」はすり替えられ、「トイレ」に。

隠し花言葉ベスト10

隠し花言葉ベスト10
手抜きという形式美をくらえ!!
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相手に伝わる「隠し花言葉」月刊誌を、諸都合により入手しました。
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「月刊花どろぼう 11月号」
いやがおうにも、けど暗喩的に相手に伝わる!!
みんな知らない隠し花言葉ベスト10!!
10位
チンゲンサイ 隠し花言葉「あれお前に花なんてあったっけ」
9位
チューリップ 隠し花言葉「カレールーを多めに入れたからといって、とろみが増すとは限らない」
8位
菊 隠し花言葉「案外おもしろい」
7位
かすみ草 隠し花言葉「東京ゲームショー2011」
6位
エリンギ 隠し花言葉「キャップのなくなったリップクリーム」
※キノコにも花言葉はあるのだ!!
5位
バラ 隠し花言葉「あれ、髪切った?」
4位
ヒナゲシ 隠し花言葉「ほうれい線警報発令中」
3位
ポピー 隠し花言葉「冬の日本海」
2位
ユリ 隠し花言葉「湿疹、かゆみ」
1位
ラフレシア 隠し花言葉「ソフトバンクWi-Fiスポット」
案外おもしろいです。

かぜひき

風邪をひきそうだから、前もって風邪薬を飲んでおく。
これはあっているのだろうか。
けっこうだめなことな気もするが、一方で「はいいま風邪ひきました」というような、明瞭な線引きも素人ではできない。
だからいって前もって風邪薬を飲むのもどうかというわけで、そうなると「病院で診察を受け、適切な風邪薬をもらう」という手順は、我々が思っている以上に理にかなっている。
階段につまずきそうだから、前もって包帯をまいておく。
最初に書いたのは、これに似ている。
違うのは「はいいま階段につまずきました」という明瞭な線引きが、素人でも簡単であるという点だ。
これの線引きに自信のない人に、階段はまだ難しい。
我々に風邪が難しいのと同じだ。

とろける迫力

僕は、親子丼やカツ丼は大好きなのだが、「半熟の卵」が苦手である。
以前触れたと思うが、それは「カラザが口から喉にかけてひっかかった」経験があるからで、絶えず舌の根本あたりを刺激。
むりやり吐かされるような感触を数分間味わうことになった。
そのため、「半熟でとろとろ卵がウリの親子丼、カツ丼」は苦手になってしまうのである。
これは残念だ。
なんたって、その見た目すらおいしそうと感じているのに、実際を目の当たりにすると「ああ半熟だー、カラザがー」と滅入ってしまうのだから。
せっかくとろとろに仕立てられたそれらに対して「ちゃんと卵を固めてください」ということもできない。
都合が悪いことに、黄身の半熟は大好きなのだ、僕は。
僕にとって「半熟でとろとろの卵がウリの親子丼、カツ丼」は、幾重にも好き嫌いが重なり合ったものである。
それってもう相思相愛みたいなもので、今回の冒頭十数行はのろけなんじゃないかと思えてきた。
今度そば屋でのろけてみようと思う。
「いつもはいいんだけど、カラザのやつがね・・・、こう・・・」

星空がまぶしすぎて。2

【あらすじ】
うがり続けて4000年。
恐れ多くも「上を向いて歩こう」をうがり考えてみる。
=====
上を向いて歩くことで、涙がこぼれないようにする。
どうだろう。
話し相手が急に上を向いて歩き出したら。
少なくとも何かあったとは思わないだろうか。
もちろん「泣いてるかも」と気づくこともある。
話題が「かわいそうなぞう」なら間違いない。
あるいは「え、何、上になんかある?」と思うかもしれない。
話題が「ムー」なら間違いない。
または「寝違えたんだ」と考えるかもしれない。
話題が「最近の体調について」なら間違いない。
と、こうも相手に何かを思わせてしまうくらいなら、隙をついて涙を拭いたほうがよほどましだ。
さらにユニークな状況にもなると、「上を向いて歩くことで、涙がこぼれないようにする」はさらに混迷した行動になる。
背の低い人と高い人で、低い人の方がこの行動をとったとき、もうそれは「泣いていることの訴え」であり「涙腺暴力」「肉食系溜め込み」。
ちっこくてかわいい自分演出中である。
また、トンネルや防空壕。
そもそも一人でそんなことをやっていたら。
それが周りの他の人に与える心理的衝撃は計り知れない。
十中八九、妖怪「天井ずき」と思われる。
そんななら、泣いてしまったときは歩かないでじっとしておいたほうがいい。
あるいはその涙を悲しいものにしないため、すり込み用の砂を常備するマナーが必要だ。
そう、砂はすり込まなくたっていい。
空に高く撒いて、そのなかに飛び込め。
そうすれば涙は悲しいものじゃなくなる。
はるか昔。
自分は涙なんて流すものではないと考えていた神が「かわいそうなぞう」を聞いてまさにそれを流しそうになったとき。
「目に砂が入った」事実を作るために空に高く撒いた砂が、星空になったそうな。
なんかわかんないけど「そうな」で終わる文章っていいよね!!。