年末、シベリア少女鉄道の「俺たちに他意はない」を見に行った。
序盤は「なんか、劇としてどうなっちゃうんだろう」というような雰囲気だったが、後半はやたら盛り上がった。
漫画でしか見られないようなネタのたたみかけを、ちゃんとやっているので面白い。
前作「永遠かもしれない」が「男梅キャンディ」であったとすると、今回は「中にシュワシュワする粉末が入っているコーラキャンディ」となるだろうか。
ところですでに記したように、最初は盛り上がる場所など皆無。
資源としての有用性が見いだされていないころの海洋深層水みたいだった。
だいぶ徹底的にそういう場面をなくしたのだろうか。
しかし、後半は盛り上がる。
舞台の技法として、こういうのがあるのだろうか。
そういえば昔、ドラゴンクエスト6が出たときのファミ通評価で、誰かが「序盤の盛り上がりに欠けるが、中盤からは引き込まれるようにハマった」的なことを言っていた。
また、ライブなどで「最初は静かな曲ばかりだったけど、後半はアップテンポな曲で盛り上がりを見せた」みたいな話は多い。
やはり、こういうすえひろがりな技法があるのだ。
しりすぼみは、やだもんね。
それにしても問題は、僕が何でドラゴンクエストのくだりを今でも覚えていたかということ、この話が本当かどうかを確かめる術を持っていないことだ。