昨日からの続き。
【あらすじ】
検尿後。
尿の入ったコップを指定場所に置き、僕は受付へ向かう。
周りには腕を押さえた検体たちが。
次は採血、注射だ。
先日、注射がいけない点として「刺さるのが分かっちゃってる」というのを挙げたが、それ以外もある。
僕は採血係の人にカルテっぽいものを渡し、順番を待つ。
この、注射の順番を待つ時間が、いけない。
生きた心地がしない。
この気持ちは、刑の執行を目前に控えた死刑囚か、忘年会で一発芸を強要され、並ばされた新入生か。
でも、僕が待ち続けているものは「絞首」でも「電気椅子」でも「電車に乗り遅れた人のものまね」でも「スプーン曲げ」でも「薬師丸ひろ子のものまね」でもなく、血管の貞操を破り続けてきたおばちゃんなのである(ものまね多いな・・・)。
この辺から記憶が虚ろなのですが、おばちゃんは
「てをぐーにして」やら、
「ききてじゃないほうねー」やら、
「はいすいませんねー」やら、
「おさえといてねー」
とか言ってた。
僕はなんとなく、
「皮膚というのは、お前のような侵入者から防御するためにあんねん。」
と針に向かって思った。
採血が終了した。
パッチを患部(おおげさ)にあてがいながら、今日のイベントの90%以上が終了したことを悟る。
ちなみに残り10%は「注射した方の腕はちくちくするから動かさないようにする」と「お風呂には入ってもよいのか」ということ。
今日中は、腕がちくちくする度に、針が刺されたことを思い出すに違いない。
終わったはずなのに、不快な残留感を味わなければならないことも、注射のいけない点だ。
でも、次の戦場「身体測定コーナー」へ向かうとき、この世には「注射が好きでたまらない」人たちも多く存在しているらしいことを記載した本を思い出した。
「どんな人たちなんだろうなぁ・・・。」
パッチが赤くにじむ。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
俺の友達がいわゆる献血マニアです。
(注射器好きかは不明)
なぜ好きか尋ねると、「なんか気持ち良いから」だそうで。
世の中変わってますね。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
採血をしている時「俺は注射が好きで得意だ」と言う顔色の悪いヤッサン患者がいました。
パッチにどす黒い血がにじんでいました。
SECRET: 0
PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
とりあえず、二人いた!!。
気持ちいいってのは、もはや謎ですな・・・。
して、「注射が得意」とは、針を刺しやすい、太くて健康的な血管をしているという事なのだろうか・・・。