私を出現させたということは、もうアナタ、確実に死ぬことを決意しました。
会社帰りの僕にその男はそう言った。
別にこの男は間違っていない。
そう、僕は今日中に命を絶とうと思っていたのだ。
「何ですか、いきなり。」
そんなことは誰に言ってないので、僕は警戒した。
死にゆく人に夢を与える精霊みたいなものです。
さっきも言いましたが、私が出たということは、アナタもう後戻りはできません。
なので、私はアナタに夢を与えることができるわけです。
「ふーん。誰も知らないはずなので、まぁそうなんでしょうねぇ。」
ちなみに、夢は3個までOKです。
「そうだな・・・。昔から空を飛んでみたいと思っていたんだけど・・・。」
「うん。死ぬ前に、空を飛んでみたい。」
「僕は好きな人がいるんだけど、その人が僕を好きになるってしても僕は死んじゃうわけだしなぁ・・・。」
「うん。どうせ死ぬなら、好きな人に殺されたい。もちろん本人には自覚なし、迷惑もなしで。」
「それに、わがままかも知れないけど、天国には行きたいよな・・・。」
「よし。死んだら天国に行きたい。」
「で、いいかな?。」
・・・いいでしょう。
そして僕は電波少年みたいな感じで車に乗せられ、知らないビルの屋上に連れてかされた。
下を覗き込むと、好きな人が竹やりのそばに立ってた。
はい、これ。
彼は僕に安産のお守りをくれた。
・・・なるほどね。ここが唯一無二の場所か・・・。
・・・それにしてもこれって、生まれる側にも効くのかな?・・・。
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イマドキ竹やりってなかなか無い。
のでカドマツで代用すべし。
しかし、ビルやらホームやらから飛び降りるの止めれ。地獄行きフラグ立つから。
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そのフラグは自ら命を絶つから立つのか、飛び降りだから立つのか、どっちなんだろう・・・?。