折り紙の本が、すべて文章で構成されていたらどうだろう。
図解なら明快な「折り鶴」も、文章ではわかりずらく、読み解く意思も薄れていくだろう。
どこをどのくらい折るかでも、もう読み疲れてしまうだろうから。
ということで「文章のみの折り紙の本」で重要なのは、ひとときの休息を与えてくれるだろう「コラム」。
折り紙に関するコラム。
それはおそらく数十ページ毎ごとに現れ、メンタルローテーションでへばった読者をやさしくいたわってくれるはずだ。
「折り紙の歴史」
これは外せない。
折り紙はエジプトで誕生した。
ミイラをどのように包むかを純化、作法として確立したダプト氏が発案者とされます。
包ませたら一番と名高い氏は晩年、「ダプト式低露出法」を発明。
これがほぼ「かぶとむし」の折り方であるため、折り紙通は「かぶとむし」を「ダプト」と呼んだりします。
あなたもこの本を読んで、かぶとむしのことをダプトと呼べるようになりましょう。
こんなコラム。
「折り紙発!! 事件あらかると」
メモ帳に折り紙を折った跡!!
妻の知らなかった折れスジから、浮気が発覚!!
夫、折り合いをつけるため、妻に折れた!!
世界最古の折り紙の本が、折られちゃった大事件!!
科学分野だけじゃない折り紙の発想!!
折り鶴をほぐしてまた折り鶴を作ることによる、秀逸ひまつぶし1選!!
こんなコラムも。
そして文章のみの折り紙本に色を付ける、抱腹絶倒折り紙話。
合コンで、伝えたいことをメモに書いて、それを「せみ」で。
昔のトイレットペーパー風に、折り紙を置くことでトイレタイムも充実する。
遊んだ折り目のせいで、カルテ開示に踏み出せない。
紙飛行機にした離婚届が、すっと窓口へ。
どう開けようとしてもお札が破けてしまうような、祝儀袋の包み方。
迷惑だなコラム。
しかも気になるのは、そもそも折り紙に抱腹絶倒を求めているのかという点だ。
図があったって、そうそう折り紙で抱腹絶倒にはならない。
「たのしいおりがみ」
もくじ
1 いのち の折り方
2 まえばり の折り方
3 ひつぎ の折り方
4 はるさめ の折り方
5 てにもつ の折り方
このくらいで、ちょい気になるくらいだ。