サイドカー

僕はサイドカーを見たことが、数えるほどしかないと思う。
最後に見たのは、いつだっただろう。
サイドカーというと、まず考えてしまうのが「走行中に本体から外れてしまった場合」のことだ。
エンジンはついていないと思うのだが、そんな事故のことを考えてしまうと、せめてブレーキでもついていれば。
しかしブレーキがあると、そのことが「走行中に本体から外れてしまった場合」を引き起こしそうだ。
そうとまで行かなくとも、ブレーキをかけたとき、サイドカーを内側として本体が弧を描いたり。
ところで、サイドカーを見た訳でもないのに、唐突に僕が思いついたのは「サイドカーに何が積んであったらよいか」だった。
そして同時に「とれたてのカブたくさん」「朝市」というキーワードも出てきた。
そうか。
朝市に搬入できるか、むずかしいところだったのか。
次に思いついたのが「闇米」だ。
そうか。
すぐ逃げられるのか。
次は「洗濯物」だ。
そうか。
コインランドリーに持っていくのか。
それとも乾きが早いのか。
オカモチもいいし、スイカも映える。
仮面ライダーが乗っていたら、ああサイクロン号修理してるから、これでベルトのやつ回すんや、と感慨深くなるだろう。
サイドカーは、もっと需要があってもいいと思った。

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