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「おまえが○○だから、こうなったんだろ!!」
「あんただって××じゃん!!」
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これでは永遠にこの口げんかは終わらない。
一見終わったように見えても、それはどちらかがこの場での言い合いをあきらめたり、おなかが空いてきたり、何かの時間がきてしまったりしたための、いわば一時休戦の状態でしかない。
要は、口げんかは、両者が納得しうる結論に達しない限り、永遠に終わらない。
下手すると、彼らが死んでも、それは例えば書物のような形に変わり、終わらない。
事実、この世に存在している書物や戯曲の多くが口げんかの遺産である。
智恵子抄
・・・ごはんを食べるのが遅い高村光太郎に、智恵子が怒ったのが発端。
この詩集で智恵子が許したかは不明。
ファウスト
・・・牛乳配達のお兄さんがゲーテのことを知らなかったのが発端。
どのようなけんかにより、この戯曲が誕生したかは不明。
ミスター向田の年明けライドオン!!
・・・作者不明(おそらく向田さん)
さて、さっそく口げんかをうまく終わらせる方法であるが、ポイントは、「いきなりケンカ内容を、結論が決まっている話題へとずらしていく」ことにある。
例
「おまえが麦茶と天つゆを間違ったから、こうなったんだろ!!」
これに対して、
「仕方がないじゃない」
「だからどうだってんだ」
このあと、永遠に続くやも知れぬ不毛なやり取りを望まないならば、これは禁句である。
僕ならばこう言い返す。
「でも、猫たちが寄り添って寝ているときに、その間に手を突っ込むのがいいに決まってるじゃん!!」
ここで「おまえこんなときに何言ってんだよ」と返されても、猫の話題に終始することが重要である。
するといつの間にか問題は猫の間に手を入れるかどうかの話となり、それは、結論がひとつしかないため、両者ともそれに達し、このけんかは終結を迎える。
ちなみに、こんな言い返しもいいだろう。
「何行ってんの!!。お好み焼きは、ソースまでかけたらもう後戻りはできないに決まってる!!」
「まとめると、もうそろそろ洗面所のすみを掃除した方がいいってことでしょ?」
「結局、物置の戸が閉まりにくいのは、荷物を多く入れすぎてるだけでなく、車輪がちゃちいからだよ!!」