障害物競走のあゆみ

?障害物競走のあけぼの?
大昔、仕掛けたワナを突破して逃げる獲物を追うとき、破壊されたワナをやり過ごさなければならなかった。
そのワナの多くが落とし穴だったが、それを飛び越えるとき、思いのほか気持ちよかった。
そのため、狩人たちは狩猟の帰りにこぞってその穴を飛び越えた。
これがもっとも原始的な障害物競走の形と考えられている。
図:穴に向かって走っていく狩人と獲物を表した壁画
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?体系確立?
16世紀まで、原始的な障害物競走は存在したが「なんだか走って、穴を飛び越えて、面白い」だけの扱いであった。
しかし17世紀初頭、哲学者エトークは「一つの穴を飛び越えるだけでも面白いのだから、複数の穴を飛び越えると、もっと面白い。複数の穴を飛び越える競技が必要である」と提唱。
それを「穴々越え越え競走」と定義した。
それから19世紀末まで、複数の穴がコース上にあるタイプの障害物競走、「穴々越え越え競争」が大流行する。
?転機?
19世紀最大の穴々越え越え競争選手ニギは、ある日とんでもないミスをしでかした。
大会が近かったためか、テンションがあがってしまい、まだ穴を掘り途中なのに、スタートしてしまったのだ。
その結果、4つ目に当たる穴にて、掘っている人と対面してしまった。
掘っている人は驚き、どうにかコースをニギに明け渡そうとするが、ニギを避けようとすると、ニギもそちらへ避けようとする。
何度かそれを繰り返すうちに、ニギはやっとその人をやり過ごすことが出来た。
どちらにせよ、穴掘り途中でスタートしてしまう大失敗。
しかし、このときニギは、普段の穴々越え越え競走では得られない高揚感を得ていた。
「遮られたあと、走り抜けることができると、すげーいい。」
穴々越え越え競走から一歩、現在の障害物競走に近づいた形。
積極的障害競走の誕生である。
明日
?近代における障害物競走?

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