落涙のチャンス。

先日行っためがね屋は低価格がウリで、確かに昔と比べたらこれでもかというくらい安い。
ちゃんと見えるのだろうかと心配になる。
ふらふら店内を歩いていると、「確かめてください」みたいなコーナーがあり、あるメガネを試着させようとしている。
レンズのコーティングのことか、老眼鏡のことか。
よくわからないが、気になったのは試着の効果を試すために置いてあった文庫本だ。
文庫本は、広告やテレビの字幕と比べても文字が小さい。
それを試着テストに用いるのは商品への自信のあらわれであるから問題ない。
気になったのはその文庫本が「人間失格」だったということだ。
試着して初めて見る文章が「恥の多い生涯を送って来ました」だったりするのである。
やっぱり低価格のめがねだ。
めがねをかけているのに、前がよく見えない。

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