おばさんのカバン

以前書いたかもしれない。
おばさんによくあることなのだが、すごくカバンの中が見えているのだ。
電車の中で、そんな赤裸々はいらんのだが、とにかく見えてしまう。
よくわからんガマクチポシェットには化粧品が入っているのだろうか。
その、ポケットティッシュを入れる布製のやつは、どこで売っているんだ。
見えている以上、そんな無粋なことを考えないこともないわけで、双方にとってよろしくないことになっている。
「家で見てみたら、知らないガムの包みが入っていた」
「知らないイヤリングがカバンの中に落ちていた」
「5円玉が入っていた」
そんなことになってるんじゃないだろうか、おばさんのカバン。
お、なんかいいな「おばさんのカバン」。
「みんなのうた」にありそうじゃないか。
とにかくリラックスしすぎなのだ。
そんなだと、よからぬものを入れられてしまうぞ。
「奥さんすいません。鉄道警察のものです」
「奥さんのバッグに薬物が隠されているという情報が入りまして」
「ちょっと検めさせてもらいます」
バッグに手を入れ、隠し持っていた粉末袋をつまみ出す。
「奥さん、これはどういうことですか!!」
そして粉末をひとなめ。
「ん、これは恋のマジックポーションですね。奥さん、お茶でもどうですか」
熟女好きのかた、どうでしょう?。

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