昨日から。
【あらすじ】
ベッドの下から、すごく育ったほこりが採取された。
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この、一見手塩にかけました感ありのほこりを発見したとき、僕はあることを思い出した。
耳掃除をするとき、なんか硬いものが耳掻きに当たるのである。
かさかさいう。
耳掻きから伝わるその感触は、まるでかさぶたのよう。
僕はこれを「取り損ねた結果、育ってしまった耳垢」だと考えている。
このまま残しておいては、上記のほこりと同様に「育ってしまう」恐れがあるため、どうにかして取りたいのだが、それはかさかさいうばかりでなかなか取れない。
かなり強めにアプローチしても、耳の中が痛くなるばかりである。
と、どうやっても取れないことが分かると、今度は取っちゃいけないものなのではないかと考えるようになってきた。
器官というか、僕が知らないだけの、何らかの働きを持つかさかさ。
そんなものがあるのかもしれない。
もちろん気持ち半分は、そんなものはないと感じている。
しかし、それでも取らないほうがいいという方針になりつつある理由が、「取ってみたらすごい色だった」場合の恐怖だ。
赤ならいい。
何か傷があったのだろう。
茶色なら、それはやはり「育ちつつある」ものだったのだろう。
鮮やかな青は怖い。
耳から鮮やかな青いものが出てくるのは、ファンタジーだ。
銀色も怖い。
耳から銀色のものが出てくるのは、サイボーグか、銀の紙ふぶきの中踊っていたダンサーだ。
また、取らない理由には「何かのスイッチだったら」という危険性もある。
加速装置などならいいが、誰かのうちのテレビが勝手に付いていたりしたら大変だ。
耳の中に何らかのスイッチがあるはずはないが、いったんそんなことを考えると、なんとなく気になってしまう。
耳掃除をするとき、このかさかさには正確に偶数回、触れるようにしているくらいだ。
ともあれ、僕のへやのほこりも耳垢も、後半の嘘も順調に育っているということである。
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耳垢は半年に1回しか取りません。
それは取ると全地球の誰かが死ぬスイッチだからです。だから耳垢は育てるように。
高倉健の不器用シリーズの続編求む。
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>>高倉健
高倉健から許可が得られないかなぁ。