スイカ

かぶと虫といえばスイカを与えられる存在だった。
しかし今、かぶと虫にスイカを与えてはいけないことになっているらしい。
その理由は「スイカは水分が多いので、かぶと虫が腹を壊す」といったこととか。
ここで気になるのが「かぶと虫の体調管理能力」である。
どうしても人間の視線からすると、かぶと虫でタイチョウとか言うと「体長」になってしまうが、ここではとにかく「かぶと虫の体調管理能力」である。
いくら夏の間という短い期間だとはいえ、自分の腹の調子くらいは気にしてもらいところなのだ。
そうすれば、もう少し長生きできるかもしれないのに。
しかし、虫ゼリーにしがみついて、生きているのか死んでいるのかわからなくなっているかぶと虫を見ると、考えが変わる。
彼らにとっては栄養ゲットが第一であり、おそらくスイカの事情は「腹は壊れたが、栄養を得た」ということなのだろう。
とりあえず栄養を得ることができれば明日を生きつなぐことができ、メスとも出会える。
水分が多かろうがスイカにしがみつくそれは、短い寿命に対する繁殖の答えなのである。
となると、必然的に「スイカを食べたかぶと虫は、他のやつよりがっついている」気がする。
「腹が壊れているぶん、早く子孫残さないと!!」の精神が強そうだからだ。
これは人間にも当てはまるのだろうか。
・・・夏も間近だというのに、こんなことは書きたくない。
しかし残念なことに、このことを気づかせたスイカとかぶと虫そして恋の季節とやらは、まさに夏そのものらしいである。

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