おわりとはじまり

「それを言っちゃおしまいだよ。」
実際に、物事が「おしまい」もしくはおしまいに近い状態のとき、よく聞かれる言葉である。
ところで、僕は「言ってしまったらおわり」な事なんて、そうはないと思う。
その事を早く話していれば、事態はおわりに向かわなかったのだろうし、「それを言っちゃ」える状態は、まだどうにかなるだろう。
例えば「だからあいつにシンデレラの役は無理だったんだよ」という言葉に対しての「それを言っちゃおしまいだよ。」を考えてみる。
「だからあいつにシンデレラの役は無理だったんだよ」という言葉が初期に出ていれば、「それを言っちゃおしまいだよ。」とはなりつつも、「じゃあ、あいつ、靴の役にする?」とか「美女と野獣にする?」とかなり、改善が期待できる。
そして、もし舞台初日の段階で「だからあいつにシンデレラの役は無理だったんだよ」が出て、それに対して「それを言っちゃおしまいだよ。」との応答になったとしても、その裏には「え、お前。あの舞台をシンデレラとして見ちゃだめだぜ?」という意味が隠れており、全然おわりじゃない。
むしろ、始まっている。
ということで「それを言っちゃおしまいだよ。」
僕の中では今のところバルスくらいしかない。

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