奇跡が2回以上起こる必要はない。
って、誰かが言ってた。
そんなことを以前、書いたりもした。
確率
こんなのはどうだろう。
「妖精や怪物の住む世界で暮らすことになったひろし。途方にくれていると美人のエルフが声をかけてくれた」
あー、もう素敵すぎ。
物語にありそうな感じだ。
だが、残念な事に奇跡が起こりすぎている。
物語とはいえ、起こりすぎている。
まず「妖精や怪物の住む世界で暮らすことになった」くだり。
これを奇跡と言わずして、何を奇跡と言うだろう?。
次に「エルフが声をかけてくれた」くだり。
たいていの人は、SF世界にワープするという超難関をどうにかすれば、そのあとはめくるめく大冒険が約束されていると思いがちである。
実際、何らかの理由でその世界を救うために、SF世界での居住を余儀なくされている、というシチュエーションもあるだろう。
しかし、だからといって、見ず知らずの人類に声をかけてくれるエルフがどれだけいるだろうか。
やつら、長生きらしい。
「あ、人間?。ほら、あっちにこの世界から抜けるための出口、あるで。」
そう言われるに違いない。
そうあしらわれなかった場合も、その多くは「お前の力で大魔王を倒してもらいたいんで」が背景にあるだろう。
さらに「美人」。
エルフは美人である、という説が当たり前のように闊歩している現在。
我々が考えなくてはいけないことは「美人のエルフがいる背景に、普通のエルフはどれほどいるのか」である。
エルフ白書とかが手元にないのでなんとも言えないが、ぶっちゃけエルフじゃなくても、美人に声をかけてもらえるってだけで、奇跡である。
というのは、話としてゆるすぎるか・・・。
とにかく、奇跡だらけである。
ということで、奇跡を1回だけ許容するとすれば、冒頭のヤツは、以下のとおりになる。
「妖精や怪物の住む世界で暮らすことになったひろし。途方にくれている。」
「田無で暮らすことになったひろし。新宿駅から500mくらい離れたところで美人が声をかけてくれた。」
「武蔵小金井で暮らすことになったひろし。コンビニで気持ち耳のとんがった人を見かけた。」
・・・手の届きそうな奇跡、ありそうじゃないか。