飴色伝言板

駅には、もう伝言板なんてないのかな。
最後に見たのも覚えてない。
とかいって、まだあったりしたりして。
まぁ、そのくらい意識していないわけだ。
ところで、大人になったら、黒板に触れることなんてあまりないはず。
だから、伝言板なんてあると、懐かしい。
学生時代を思い出したのか。
駅の伝言板を指でなぞる。
指先が薄くしろづく。
伝言板を夕日が照らし、二分する。
めがねが赤く染まる。
そんなサラリーマンを見たことが、あるでしょう。
お父さんの指先がチョークまみれだったことが、あるでしょう。
あんなこと、こんなこと、あったでしょう。
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よくわからない流れですが、僕には、なんとなく「これ伝言板に書いてあったらよかったなー」というものがあります。
1.
用件欄・・・○○中学校○組 卒業おめでとう!!
名前欄・・・生徒一同
2.
用件欄・・・選挙当選発表時、当選者欄につけられるバラ
名前欄・・・当選者
3.
用件欄・・・正子 例の件 全て済んだ 連絡くれ
名前欄・・・父
4.
用件欄・・・今日の日付と「日直」
名前欄・・・駅員名
5.
用件欄・・・冠婚葬祭でお悩みの方に
名前欄・・・株式会社 不死オリエンタル
6.
用件欄・・・昨日の巨人戦 勝敗
名前欄・・・残りゲーム数
7.
用件欄・・・正子 豚ばら肉 卵 にんじん
名前欄・・・母
8.
用件欄・・・今日の受け渡し場所
名前欄・・・駅前噴水そば
とりあえず、こんな感じ。
こうみると、学校関連がありますね。
やっぱり、ですね。
伝言板は、どうしても懐かしさを感じさせるものなのです。
それは、誰だって同じことなんだよ。
ほら、お父さんの指先がチョークまみれだったことが、あるでしょう、正子。

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