ハンバーグ

さっき、ファミレスでハンバーグを食べてきた。
僕はどうしてもチーズの乗ったものが欲しかったが、そういうのはメニューになく、そのため、デミグラスソースのかかったものを注文した。
ところで、この「デミグラス」という言葉は、どんな意味なのだろうか。
真っ先に思いつくのが「濃厚な」と「ウルトラマンと敵対する怪物名」だ。
事実、彼は前面に濃厚さとその言葉の凶暴さを、押し出している雰囲気がする。
さて、上記3行は忘れていただき、今回は「ハンバーグの目指すもの」である。
フォークにさしたハンバーグ一切れに、ナイフを使って懸命にデミグラスを乗せていたとき、なんとなく思った。
「ハンバーグの目指すところは、一体なんなのだろう」と。
例えば肉界で、ハンバーグと双璧をなす料理、ステーキはどうだろう。
僕が思うに「ステーキの目指すところ」は「やわらかさ」である。
ステーキのナイス要素としてはその他「肉汁」「霜降り」などがあると思うが、それらも、まとめてみると「やわらかさ」になる。
肉をかみしめたところで「何これ、牛脂を練りこんだ脱脂綿?」というくらいに肉汁が出たとしても、それを噛み切るのに苦労するようでは、それは「ステーキの目指すところ」ではない。
一方、そのステーキが、噛み砕くほどに唾液を奪っていくような、バームクーヘンのようなものだったとしても、そのやわらかさが「感動をおぼえるもの」であった場合、それはステーキとして頂にあるのだ。
そんななか、ハンバーグの目指すところ、である。
やわらかさだろうか。
・・・いや、ハンバーグはひき肉の集まりだ。
もちろん硬いハンバーグは悲しいが、ハンバーグにとってやわらかさはその材料ゆえ、どうやってもある程度維持できる料理であると思う。
それが目指すところ、とは考えにくい。
ハンバーグである以上、その時点でやわらかさは十分にクリアされている、と思われるのだ。
となると肉汁である。
やはり、テレビなどで見られる「ハンバーグを割ったときの、あふれ出る肉汁」の映像は、膿んだ傷口から膿があふれ出るのと同じくらいのインパクトを持つ。
やわらかさのステーキ。
肉汁のハンバーグ。
どうやら、そういうことなのである。
ということで、ぜひハンバーグには、これからも肉汁を出しまくってもらいたい。
ちなみに、さきほどのハンバーグは、まだまだでした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です