「古きよきをたしなむ」などと意識せずとも、近頃のカバーされっぷりは目を見張るべきだ。
曲はもちろん、昔のおもちゃ、食べ物の復刻など。
昔は「カバー」という概念すらなかったような気がする。
んなこといって。
なんか問題なんの?。
いや、そんなことはない。
懐かしいし、曲なんかはオリジナルとはまた違った感じがよかったりする。
でも、そういった層が有力な消費者になったとか、そういった理由以外の、何か気になる感じなんだ。
そう、何かがちゃんと完成しそうになってきたんじゃないか。
そんな気がする。
そして、それに向かってものごとが収束してきたんじゃないか。
余分なものが省かれて、まとまりだしたんじゃないか。
そんな感じ。
完成するなら完成するでいいんじゃないの?。
もちろんそうともいえるけど、一方では、世界は壮年期を過ぎたのだとも思ったりしてしまう。
それはこの世界を行く人にとって避けられない、寂寞の念か。
いま、「いいものは古いもの」ばかりになってきたのが、少しさみしく感じる時分だ。