姿勢

「志村どうぶつ園」という番組がある。
僕はだいぶ前からカワウソのかわいさには注目していたため、それにフォーカスを当ててくれたことに感謝している。
ところで、今回はカワウソではなく、この番組の観覧お客さんについてである。
ある出演者が何か食ったシーンがあった。
普通、このときは志村けん氏や幾人かのゲストが「おいしい?」と聞く感じになるだろう。
そして食った人は「いやー」とか「めちゃくちゃうまいですよ」とかになる。
しかし、僕がたまたまテレビでその光景を見ていたとき、お客さんの反応がすごかった。
「おいしいいいいぃぃぃ!?」
何かわからないけど、出演者の感想を聞く姿勢が、やたらアグレッシブであった。
ひとりふたりではない。
かなりの数の観覧お客さんがいち出演者に対して「おいしいいいいぃぃぃ!?」とたずねる、いや発していた。
やたらフレンドリーに。
番組前に、スタッフの人にほっかほかであることを強制されたのだろうか。
前座の人が面白く、かつ親しみやすい人だったのだろうか。
番組としては、出演者とお客さんがわきあいあいで進行、という感じでよさそう。
だが、ひとりに対して何十もの「おいしいいいいぃぃぃ!?」が向けられたそのシーンは、圧巻だった。
おそらく、出演者がひとりでみこしを担ごうとしたら、お客さんは大声で「おもいいいいぃぃぃ!?」というだろう。
熱湯コマーシャル中は「あついいいいぃぃぃ!?」だろうし、罰ゲームで坊主にされてしまったら「みじかいいいいぃぃぃ!?」だろう。
まとめ。
今回紹介したやり取りで面白いところは「いうまでもない」と「実はそれほど興味ない」が共存している点である。

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