ミイラ取り

「ミイラ取りがミイラになる」ということわざは、日本古来のものではないだろう。
「お薬として、日本では昔、ミイラを輸入していました」という情報を心霊本から得ていた僕にとって、ミイラは、クリプトナイトよりは身近な存在だった。
しかし、日本にミイラ取りなる職業の人はおらず、「ちょっと竹林へミイラを取りに」とか「腐ったバナナをぶら下げておくと、ミイラが寄ってくる」などといったこともない。
本来、日本とミイラは「べっこ」なはず。
なので「ミイラ取りがミイラになる」は、かなり直訳に近い状態で日本に定着し、今日に至っていると考えられる。
伝えた人の罪は、重い。
まあまあ聞く言葉であるので、意味は通じているだろう。
しかし、その、先入観みたいな、心の壁みたいな、3日間雨戸を開けていないような、とにかくそういうのをとっぱらって聞いてみよう。
「ミイラ取りがミイラになる」
もう少し、何とかならなかっただろうか。
ここでは少し本来の意味以外の範囲も模索しつつ、使用例を挙げながら、最適なミイラを探してみる。
暫定No1
「ミイラ取りがミイラになる」
例:
A氏「あの人、旦那さんを探していたんだけど、見つからなくて。」
A氏「方々探していたらしいけど、最近は本人も行方知れずっていうじゃない。」
B氏「ミイラ取りがミイラになっちゃったのかねぇ。」
候補1
「きのこ狩りの人がマタンゴになる」
例:
A氏「あの人、裏山へきのこ狩りに入ったんだけど、それからずいぶん見つからなくて。」
A氏「そうしたらどうよ。きのこの化け物になって出てきたんですって。」
B氏「きのこ狩りの人がマタンゴになったんだねぇ。」
評:
本候補を使うにはミラクル、特にA氏の二言目に相当するミラクルが必要である。
要は、より難しい方に言い換えてしまった。
人間としては、ミイラになるよりもマタンゴになる方が難しく、最適とは言い難い。
明日、候補2以降。

「ミイラ取り」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    そのことわざはエジプト産だったのですね。伝えた人の罪は重い、重い。
    でも、ミイラが薬になるで日本がミイラを輸入していたとは。奇病のオレはそのミイラ薬が欲しい、欲しい。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ミイラは人間の生き血が欲しい、欲しい。
    なんとなく書いてみた。

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