どこぞのフライパンは、そのコーティングされた何とかというものが、10万回フライパンをこすってもはがれないことをうたい文句にしている。
このフレコミは、フライパンを10万回こするという、一見不毛な作業の賜物である。
このような作業において、僕らは普通「機械にやらせる」と考える。
例えば人間にやらせたらどうなるか。
某A社(フライパン命)の研磨班。
「おい、21型フリップの研磨、依頼来てるぞ。」
「話しかけんなよ!!、何回研磨したか、忘れちゃったじゃないか!!。」
このようになってしまうのは明白である。
したがって、僕らが「研磨は機械にやらせる」と考えるのは妥当だし、おそらくそうやっているだろう。
「自動研磨装置」とでも言うべきか。
どういうものかは分からない。
何かがくるくる回って、そこに取り付けられたフライパン返しが定期的にフライパンにコンコン当たるのだろうか。
大工道具のカンナのような動きをする部分に金たわしを装着するのだろうか。
たぶん両方の機能を備えているだろう。
これほど「消費」という概念を具現化した装置があるだろうか。
やたら人間臭い。
ところで、この「10万回」という数字は、何が基準となっているのだろうか。
何も手がかりがないため憶測となってしまうが、
・平均10万1回目で、フライパンの例のヤツがはがれてしまう
・構造的な理由で、どうしても「自動研磨装置」が10万回を越えたあたりでパワーダウンしてしまう
・10万回くらいで、フライパン返しが壊れてしまう
・そのフライパンを10万回研磨したら、金たわしがなくなってしまう
・10万回研磨したあたりで、何故か検査員に用事が入ってしまう
・自動研磨装置を10万回使用すると、その消費電力はちょうど全国の電力会社が供給できる電力に等しくなる
・自動研磨装置による10万回の研磨を行う時間と、検査員の寿命がだいたい同じ
・10万回研磨を待たずして、確実にフライパンの取っ手部分がぶらぶらしてきてしまう
・何故か検査員が10万以上を数えられない
・10万でカウンタストップがかかる
・社長のラッキーナンバーが100000
・統計的に「普通に使って、フライパンを計10万回も研磨する料理はない」ことが実証されている
といったところか。
役者(フライパン、自動研磨装置、フライパン返し、金たわし、電力など)のどれかのリミットが10万回なのだろう。
また、もうひとつ10万回という数字に対して考慮しなくてはならないことは、憶測の最後に挙げたものにもかかわってくるが、「結局どのくらい使えるの?。」というものである。
考えるに、フライパンに一番ダメージを与える料理方法は中華料理ではないか。
すごくあぶるし、おたまなどでがんがんやる。
カニの甲羅なんかはかなりダメージも多そうだ。
メーカーとしては「一番荒ぶる料理法」中華料理を検査項目に入れないのはマズいと思われ、それが基準ではないかと考える。
したがって、10万回というのを「どのくらい使える?」に換算する場合、「一日何回中華料理を作るか」と「平均的な中華料理の、フライパン研磨回数」が分かればいいのではないか。
一日の食事のうち、中華を一品食べたい。中華料理を一品作る時の研磨回数を30回(今、動きでやってみた)とすると、9年間とちょい、いける。
なかなか有能ではないだろうか。
もちろん、中華率が減るのであれば、その分活用できる期間が増えることになる。
しかし、上記のような考え方だと、当然「自動研磨装置」にはカニの甲羅を装着する部分が必要と考えられる。
全くのところ、「自動研磨装置」は興味深い。
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本場の料理人は、あのひょいとやってクルンのやつ(名前分からん)を体得するために通産10万回繰り返し練習するらしい。
よって、『練習後にも実践で同じフライパンが使えます!』が売りかもしれん。
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実践中に、コーティングされたものがはがれまくる、といううわさも。