傷心のタパ

でも、タパは知らないふりをすることができませんでした。
思わずぽつりとつぶやきました。
ずっとひとりぼっちだったタパの生活は、自分の思い出との生活。
いつも歩く歩道。
物心がつく前からあった本。
いつか、どこかの写真。
自分の居場所。
どれひとつ欠けてはならない、たいせつなものばかりでした。
だから、初めての生きものに出会ったときも、
たいせつなものがひとつ、ふえるのだと思いました。
でも、タパは知らないふりをすることができませんでした。
その生きものは自分と同じ形をしていたのです。
「この世界の空気は、とても濃厚だったんだ。ぼくは、おぼれそうだ・・・。」

「傷心のタパ」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    わりと絵本チックな感じで良かったのに、
    最後のセリフはなによw

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    え~。
    なして~?。
    結構含ませてるよ?。

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