今でこそスタバなどのコーヒー屋さんは一般的になりましたが、ちょっと前になると、そこはカッコ良すぎる世界でした。
少なくともいつも鼻垂れてた僕にとってはそうでした。
遠めでメニューを見てみると、「らて」だの「えすぷれっそ」だの。
モボ、モガしか注文してはいけないようなものばかり。
しかも、何かでやってた番組で、自分の好みの味にするため、細かく注文するお客さんを見てしまったため、なおさら入りづらく。
本来のメニューですら見慣れないものなのに、そんなことを要求されたりしたら・・・。
僕にとってはスタバのカウンターは、イスラムで言うところのメッカ、西遊記で言うところの天竺、アリで言うところのアリジゴクの巣のふち、といった趣。
スタバ前を物憂げに歩き回る僕と姉の目は、クラリネットを見る少年のようであったはず。
今でこそキャラメルなんとかを平気で注文するけど、初めて注文するときは緊張しました。
姉と僕が何よりも恐れたのは、注文後に「それで、どうなさいます?」みたいなことを言われたらどうしよう、ということでした。
何?。何か他にあるの!?。
慣れてる人は「ちょっと渋めに。」とか言うのかもしれない。
僕らはそんな邪推だけ膨らんでいったわけです。
「何か知らないこと聞かれたらどうする?。」
「その前に先手打っとこうよ。」
ということで、そのとき話した「それっぽいフレーズ」を発表します。
玄人
「 3 : 2 で。」
「珈琲。」
「コーヒーひとつ。少し長めにドリって。」
「ステップ3を抜かして。」
「僕に琥珀色の液体を。」
「モレモレのカフェカフェで。」
「アイスコーヒー。」
「つゆだくで。」
「前の人が頼んだの、ください。」
「汁だくで。」
「ファンタグレープください。」
しろうと
ファンタグレープは嘘をつきません。
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わかるなー・・・
いまだに、初めて入る店は怖い
~でよろしいですね?
え、あ。はい、それで・・・。
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え、それはもう。
そちらの方がプロですんで、はい。
あ、もう帰りますんで・・・。