ボタンを押すとき

多くの随筆やエッセイ、伝記や山田悠介の小説にあるように、ボタンというものについて議論がなされる余地は、もはや「on」にするか「off」とかいうところには存在せず、むしろ「onにしたんだけど、あとどうしようか」にある。
それほどに、ボタンは押されること前提でなくてはならないわけだが、この話はそう遠くないころあいに、爆破のための起動ボタンはどこに仕掛ければよいかという問題に発展する。
するよね。
ね。
ということで、以下が起爆ボタンだった場合、どんなドラマが繰り広げられるだろうか。
ちなみに僕としては、フィクションとはいえ何かが爆発どうこう、何かボマーは嫌であり、その点で反ザンボット3である。
以上のような背景により、ここでの「ボタン押下による起爆」とは、「ファーン!!という音と共に、ハテナマークのプラ板が頭に立つこと」であるとしよう。
ケータイのメール送信ボタン
鍵穴
鼻の穴
錠剤を封入している、銀色のヤツ
ファの鍵盤
猫の頭
こたつ
3階家具売り場
サンマ
太りぎみのおなか
どうだろうか。
ドラマは生まれただろうか。
僕が思うに、だいたい8割の人は泣いていると思う。
そう。
それが、ドラマ。
ドラマゾーンだ。
ところで、2割の人。
安心してもらいたい。
僕がドラマ生みのヒントを記してあげるから。
ケータイのメール送信ボタン
ヒント:「3年間、待ったんだもの・・・。」
鍵穴
ヒント:泥棒コント
鼻の穴のなか
ヒント:加トちゃんぺ、やり途中の惨事
錠剤を封入している、銀色のヤツ
ヒント:「おじいちゃん、さっきから不正解ばかりだよ」
ファの鍵盤
ヒント:ファーン!!
猫の頭
ヒント:「もはや鳴り止むことはないのであった・・・完」
こたつ
ヒント:うる星やつら
3階家具売り場
ヒント:フロアに計20人いると、起爆
サンマ
ヒント:鮮度を確かめようとする主婦
太りぎみのおなか
ヒント:「あのジーンズ、まだ着られるかしら」
どうだい。
困ったもんだよねぇ、ほんと。