吐露と休日

インターネットの匿名性は、他人の非難などよりは、自分のある秘密みたいなものを明かすときに発揮されるべきである。しょうもなさは似たものだが。
前回、「人間、イベントなんて頻繁には起こらない」みたいなことを書いた。
4月29日。イベントがあった。せっかくなので書いてみようと思う。
nimbus7942、「サイン会」へ赴く。
サイン会・・・。かつて僕が、これほど艶っぽい場所にいることがあっただろうか。クリスマスの日に新宿紀伊国屋へ本を買いに行ったとき、周辺ベンチが恋人まみれだったとき以来。
奇しくも、サイン会場は新宿紀伊国屋。
そう、サインする人は物書きさん。漫画家さんです。艶っぽくはなく、どちらかというと「おぎやはぎ」がいっぱいいそうな感じを受けるかもしれない。
4月29日。13:00?。漫画家「西島大介」サイン会。
好きな物書きさんだが、マニア向けしそうな本が多いので、たぶんマニアさんほどの血まなこ度はないでしょう。けど、サイン会の整理券が手に入ってしまったので、行くしかないと。
同時刻、ツンドラさんのほにゃケストラがあったのですが、謹んでキャンセル。
ごめんなさい。7942はサイン会へ血を見に行くのです。
当日。新宿のゲーセンにいた僕は、結構めんどくさくなってきていました。人見知りあるのに、何で知らない人に会いに来たんだろう・・・、とか考えていました。
けど、多分店員さんに本を渡して(新刊の記念のサイン会だった)、10分くらい待てば、サインの入った本を返してもらうんだろうと考え、少し遅れ目に紀伊国屋へ向かったのでした。
紀伊国屋でもらったアンケート用紙と、サインのいただき方に、僕は愕然としました。
「やばい!!。本人が目の前で書いてくれてる・・・。」
本人はともかく、周りに偉そうなおっちゃん達が身じろぎひとつせず防御陣営を保っています。思わず身震い。
「買った本、まだちゃんと読んでない・・・。」
もちろん読んで自分なりの解釈で楽しめたけど、この本の感想となると、なんとも短時間で感想を書きにくい(もしくは一行で終わる)本なんだな、これが。思わず失禁。
サインをもらいに来た人は並んでいて、時間はある。けど、「今回の本の感想を・・・。」とか、「好きな本は?」とか、アンケートを埋めることは時間がどうこうというものではありません。
しかし、ここは西島大介のファンとして来ているわけで、来られなかった人に対しても、変なことを書いたら失礼です。
「これがサイン会か・・・。」
サイン会の実態を目の当たりにした僕は、風見鶏並みにキョロキョロ。挙動不審な色眼鏡男になりました。
何でそんなに書けるんだ!!、という人が前とその前と後ろに。
「君のようなファンが来るはずの枠を、僕が・・・。」と、ちょっと残尿感。
何とかアンケートを書きました(失礼)。けど、サインの番が近づくにつれて、新たな事実に再失禁。
なんか、好きなキャラクターを書いてもらえるらしい。
そりゃあんた。本は読んだし、キャラクターも見たらわかるけど、名前まではあんまり覚えてないよ!!。
ファンにはうれしいサービスも、キャラに疎い僕にとってはちとつらい。今日、西島氏は100人くらいサインを書くはず。そのあいだに、気分悪くなるようなヤツがいたらやなハズです。
彼の作品で、おそらく一番知られているキャラクターにアンという魔女がいる。唯一知っていた彼女を切り札として、僕は死刑囚のように待機。
ところが、ぎっちょん。
僕の2つ前の人が「魔女」を書いてくれというのでした。切り札は錆びた。
また、見る限り、サイン中に談笑が繰り広げられています。ムネンアトヲタノム。
西島氏「なに、書きましょうか?。」
7942「いやーほんま、好きなものを書いていただければ・・・。」
西島氏「じゃあ、これ、自画像として書いているヤツなんですけどね。」
7942「・・・・・・・・・・じ・・・が・・・ぞう・・・・・・。」
西島氏「はいどうぞ。ありがとうございました。」
7942「・・・どうも・・・ありがとうございました。がんばってください・・・。」
西島氏「がんばります。」
極めて月並み。相手はサイン100人切りなんである。もうちょっと何か気の利いたこと、言いたいもんでした。「おまえもがんばれ」というフレーズが泡のように浮かび、消えました。
ファンとしてつまらんところがなかったかどうか、気になるところです。
・・・
帰り、アンケート内に書いた、好きな西島氏本のタイトルをまんまと間違えたこと、西島氏、僕を含むそこそこの人が「おぎやはぎ(もしくはつじあやの」系めがねさんだったことに気付きました。

「吐露と休日」への4件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    これはおもしろい(^^)俺も行きたいな~ゆーこりんのサイン会…きっと即死

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    もし目撃したら、ぐーで殴りたくなるかもよ。ゆ~コリン、ごん!!

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