ヨウムなどにおぼえさせるといい感じのことわざである。
ところで、このことわざが生まれたもっとも想定しやすいシーンは、おそらく以下のようなところだろう。
1.鳥を狙って、石を投げました。
2.石が鳥に当たりました。
3.その石が下を飛んでいた鳥にも当たりました。
このようにして彼は、二鳥を手に入れたのだ。
・・・おかしい。
一度何かに当たった石に、どれほどの破壊力があるのだろうか。
当たりどころによっては鳥を気絶させるくらいの威力を持つかもしれないが、そんな簡単に二鳥、イケるのか・・・?。
ということで、どこかのステップで尋常じゃないことがあったことは、想像に難くない。
◆貫通弾
一羽目ヒット時の失速がなければ、必然的にその線上の鳥が狙える。
そこで貫通弾の登場だ。
ただし、あまりに威力がありすぎると「一石二鳥ガラ」となりそうで、調理の手間も省けたり。
◆すごく大きな石を投げた。
ターゲットの真下に位置する鳥も狙えるが、そんな石をどれほど上空に放れるか、また落下に伴う危険性より「一石で二鳥と一人」とかになりはしないか。心配である。
◆一羽目が恋人だった。
撃たれた恋人を見て、二羽目となる鳥は、自ら命をたったのである。
そして二人は、同じ鍋で煮られることになった。
◆二羽目頓死
二羽目にあたる鳥の、突然なる死。石なんか当たってないのに。
それを一石二鳥の作者がはやとちりした。
◆最初から頓死
なんと、一羽目も二羽目も、偶然に頓死してしまったのである。
たまたま石を投げて遊んでいた作者が、手に入れた二羽を両手に「一・石・二・鳥」とつぶやいたのだ。
なお、この理由なら、一石で二機やられてしまった鳥としても、自らの誇りを失わずに済むのではないだろうか。
「俺たちは一石なんかではやられていない。悲劇が偶然重なっただけだ。」
ちなみに、このとき作者が石を投げて遊んでいたから一石二鳥になったということは、ほかのことをしていればそれ相応の言葉になったと思われる。
夜おそいので、明日。
そこらへんをついばむ。
卒業文集 9番
卒業文集
9番 ケーススタディ
ある日、近所のおじさんが僕を訪ねてきて、
「彼氏を紹介するといって娘が連れてきたのがボルゾイだった場合」
について、アドバイスをしてほしいといいました。
僕はそんな事例、あるものかと思いました。
僕は、初めてのことが嫌いなのです。
このときは過去に事例が2件あり、それぞれがうまくいったものがあったのでよかったです。
「ボルゾイはそこらの男よりもかっこいいよ」とアドバイスできました。
しかし、別のおじさんが来たときは困りました。
「孫にカブトムシを宅急便で送ったが、着いたときにバラバラになっていた場合」
についてです。
おじさんは「われもの注意」のシールも貼ったのに、と怒りました。
僕はそんな事例、あるものかと思いました。
僕は、初めてのことが嫌いなのです。
ところがこのときも過去に事例が15789件あり、全てがうまくいったものがあったのでよかったです。
「おじさん。品名に事務用品と書いちゃうと、バラバラになりますよ」とアドバイスできました。
おじさんはあちゃーといった面持ちで帰っていきました。
このように、私は初めてのことが苦手でした。
しかし、この学校で初めてのことを想定しながらやったらうまくことを学べました。
ある日、また別のおじさんがやってきて、
「ストローの途中が割れていた場合」
について、アドバイスをしてほしいといいました。
これは事例がありそうだぞ、と思いました。
しかし、事例はあるものの、それぞれがかなりユニークな対処法になっていて、困ってしまいました。
けれど、そのシーンをちゃんと想像して考えたら、アドバイスが浮かびました。
「空気もろとも吸え」
おじさんは納得して帰りました。
これからも。
この経験を生かしていきたいと思います。
注
ケーススタディとは、違うな・・・。
相談
僕は全くないのだが、様々な人から物事を相談されてしまう人というのがいるらしい。
そしてその人、その本音は、メンドいとか。
そこでその人へ。
全くない僕が考えた、魔法の言葉を使ってみてはどうか。
「大丈夫。自分の髪を生かして、少しずつ増やせるらしいし。」
ごめん、前文の「僕が考えた」部分は撤回。
これはお察しのように、どこかのカツラ的メーカーのCMコメントである。
さっそく使ってみよう。
「でも?。彼が私にもう興味がないってことは確定してるわけだし?。」
「大丈夫よ。自分の髪を生かして、少しずつ増やせるらしいし。」
「いやー。最近の暴落っぷりはどうだね。大変だよ。」
「大丈夫ですよ。最近は自分の髪を生かして、少しずつ増やせるらしいですよ。」
「いやーまいった。どうしても面白いネタがないよ・・・。」
「大丈夫だよ。自分の髪を生かして、少しずつ増やす方法もあるし。」
一見ナンダコリャ丸だが、かなり寛大な目で見てみると、案外OKではないだろうか。
相手も、本題とは違った、別の問題点に気付くことができるかもしれないし。
まぁ、僕は使いませんが。
なんというか、人に何かを相談する時点で、既に彼は答えを出していることが多い。
だから、こちらの回答としては、そこを促すだけでいいのではないか。
さすれば、相談なんてものはすぐ終わるかと。
・・・あ、これが冒頭「全くない」の原因かも・・・。
会話。
なんとなく、一挙両得的なものを狙ったコピーを考えました。
子供たちは今、誰かに語りかけられるのを待っている。
盗聴器たちは今、誰かが語りはじめるのを待っている。
スリランカ展
こないだ、東京国立博物館でやってるスリランカ展に行ってきました。
まず、大小さまざまな仏さんがいて、面白かった。
そして、大部分の像は布みたいなのを羽織っていたけど、なぜか右ちくびを出すようにしていたのが、面白かった。
仏像の頭にある、火が燃えているような飾りはシラスパタと呼ぶことがわかり、今後使うことはないな、と思った。
背中に翼の模様の入ったシャツを着たお客さんがいたけど、勇気あるなぁと思った。
ところどころに「仏歯」という言葉が出てきたけど、けっきょくこれがなんなのか、わからなかった。
小さな仏像がひな壇みたいに飾られていて、面白かった。
展示場出口付近のお土産コーナーにお茶があったのが、やる気まんまんさを感じさせた。
ついでに館内にある法隆寺宝物館に行ってきた。
無料かどうかわからないまま、恐る恐る入ったけど、無料でよかった。
とてもカッコよい建物で、展示物もカッコよく展示されていて、よかった。
中に入ったときの感想が「メガテンのダンジョンっぽい」というのが、僕らしくてよかった。
まぁ、スリランカ展には来たけど、これで僕とスリランカの溝が少し埋まった、とは言いがたいなぁと思った。
間違い酒場
バーテンダー「いらっしゃいませ」
「2人なんですけど、いい?」
バーテンダー「カウンターにどうぞ」
「なんだか、見慣れないカクテルが多いね」
「私、このスイングDDTっていうの」
「僕はアーガマ・プラトゥーンを」
・・・
「ねぇ、なんだかカクテル、硬い粒が混じってない?」
「あれ、君のも?」
「ねぇ、ちょっといいですか」
・・・
バーテンダー「当店ではオーナーの意向により、全てのカクテル with 小石となっております」
「な、なんですか。意向ってのは・・・」
バーテンダー「口にしたものの中に硬い粒があった場合、それを探り取り除こうとする舌の動きがたまらなく魅力的だということでして。そういった点では意向というより嗜好といったほうが当たっていまして。はは」
「・・・でも、その嗜好には賛同しない客もいるんじゃないですか」
バーテンダー「そうですね。でもみなさん、ちゃんと消毒していることを聞くと、納得されますよ」
「・・・うーんそういう問題じゃない気がしますけど。もう帰ります。会計を」
バーテンダー「お二人合わせて、4700円、102です」
「え、なんですか。102って」
バーテンダー「お二人の体重の合計となっております。カウンター席が体重計を兼ねております」
「そんなサービス、いらないよ・・・」
「今日は女性のお客様ということを考慮しまして、単位の方は伏せさせていただいております」
「聞いてないよ・・・」
地動説
エスカレーターのあたりをうろうろしているハエがいる。
どうやら、ベルトに止まろうとしているようなのだが、それは動いているため、踏ん切りがつかないようだ。
それでも、ついには止まることに成功し、ベルトとともに上がっていった。
「ふははは。馬鹿なハエめ!!。おまえ、止まっていると思っているだろうが、実は上に動いているぞ。」
と思いきや、すぐに気付く。
同じくエスカレーターに乗っていた俺も、止まっているが上に動いている。
そうか。
止まっているのに、上に移動しちゃっているのか。
「見てあのひと。立ち止まってるのに、上がっていっちゃっているよ。」
「ちゃんと、上がっていっちゃっていること、気付いているかしら。」
ハエはいつの間にか、飛んでいってしまっていた。
僕はうたった。
神「人が、しぬ。世界が、つまらなくなる。」
神々「なにそれ!。なにそれ!。」
神「簡単な詩、みたいなものを作ってみました。」
神々「なんかかっこつけだけど、いいねぇ。」
神々「うん。いいねぇ。」
神「じゃあ、僕もやってみる。」
神「♪起爆装置に小便かければ 果てるものかと 我慢の装置」
神「♪あ、ソレ オーマイサン? オーマイサン」
神々「なにそれ!。なにそれ!。」
神「反戦の気持ちをうたってみたよ。」
神々「反戦はいいけど、詩の方が大変だねぇ。」
神々「うん。大惨事だねぇ。」
神「え?。何がいけないのかな。」
神々「小便。」
神々「起爆装置。」
神々「合いの手。」
神「じゃあ、それを踏まえてみる。」
神「♪銃器片手に雨に唄えば 見渡す限りの 包囲網」
神「♪あ、ソレ 包囲網ったら包囲網!!」
神「♪包囲網ったら包囲網!!」
神々「増えたね。」
神々「増えた。増えた。」
神々「大増量だねぇ。」
※
僕はまとめた。
僕はくぎった。
自動ドア
先日、お店の自動ドアが開いたのを「はい、今ドアが開きました」とわざわざ触れるレポーターの人がいました。
7942「そのとき、自動ドアが開いたことをわざわざレポートしなくてもいいんじゃないかと思いまして。そもそも、開けたのはお前じゃん、とも言えますし。」
杉田「いやあ、でも、間が開くのがいやだったんだろう。そんなことをレポートしてしまう彼は、いいやつじゃないかな。」
三井「やっぱり、何も言わずに店に入るのもなんだし。そんなことも考えた彼は、いいやつなんじゃないかな。」
二階堂「うん。僕も彼はいいんじゃないかな、って思っていたところだよ。いいやつだよ、彼は。」
綾小路「その彼、この間カラスに荒らされてたゴミを片付けていた男じゃないかな。いいやつだよ、ほんと。」
ロック「彼はいいやつだって、もっぱらの噂だよ。僕?。もちろん僕もその噂の発生源のひとつさ。」
李さん「目立たないが、自動ドアが開いたことをちゃんとレポートする。彼はいいやつだよ。」
伊集院「その話だけを聞いても、彼がいいやつだってことは揺るがないな。」
ミルドリッヒ「彼がいいやつかどうかっていうことでなくて、どれほどいいやつかって方が重要だよ。」
ママチョフ「彼のことはよく知らないけど、どうやらいいやつのようだよね。信頼できる。」
コッコアポ中佐「我が軍に編入したくなるような、いいやつだね。彼。」
エドワルド三世「いいやつには、いいレポートがついてくるもの。彼は、いいやつです。」
斑鳩指令本部長「やや、中佐。そこはゆずれませんな。いいやつは我が部下にしたいところです。」
杖をついた老人「彼がいいやつであって、正解じゃったな。」
ヒーロー「彼のしたような小さな正しさが、いつか大きな正しさになる。彼はいいやつだ!!。」
小6のときの同級生「なんだかんだいって、いいやつよ、彼。」
店長「いいやつだよな。なかなかさりげないじゃないか。相手を立ててて。」
7942「でも僕も、実はそうなんじゃないかなって思ってたんですヨ。」
居眠り
本日のディスカッション
「居眠り後、開口一番に喋ったら面白いこと」
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中略
?居眠りシチュエーションについて盛り上がり中?
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「ということで、居眠りするのに最高のシチュエーションはプール後の津久田の授業(数学?)、ということになったわけですが、そこでびくっとして起きたとき、何を言うのがいいか、という点が未解決です」
「津久田の声、テノールですもんね」
「なんかテノールの使い方、おかしくね?」
「それよりも、何を言ったらいいのかを考えよう」
「えー、別にそんなのいいじゃないですか。その考えをどうこうするでもなく」
「機会がありしだい、本日一番面白くなかった案がその筋経由で体育館に、名前とともに貼り出されます」
「何がいいだろう」
「血糖値が下がりすぎちゃった?、というのは、どうでしょう」
「いきなり貼り出し最有力候補の登場だね」
「貼り出しブンブン丸」
「貼り出し白い巨塔」
「・・・」
「あ、いま、すげーまぶたの裏の模様が変化しまくってた、というのはどうでしょう?」
「なんか気持ち悪いなぁ」
「やっとこっちの世界に戻ってこれた?」
「我未だ木鶏足りえず」
「ははーん。どうりで眠いわけだ」
「そこにいるのは分かっている」
「なーんてね。フィクションだよ、フィクション」
「・・・みんな、こんな話なのに、よく出ますね」
「あーつかれたー、はどうだろう」
「え、普通じゃないですか?」
「ちょっとマトリックスという面で、パクリっぽいしね」
「いやぁ、結構面白いな」
「というと?」
「この彼は、周りに寝ていることがばれていないと思っているんだ。私は今までずっと問題を考えていた。だから動かなかったんだ、ということを、「あーつかれたー」でアピールできると思っているんだよ」
「策士ですね」
「肩凝ったー、も類似案件ですね」
・・・
「結構出たね。今日は日も暮れてきたので、終わりにしよう」
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数日後。
「津久田の小文字のエックスの書き方、嫌いなんだよね」
「あ、ちょっと!!、部長が居眠りしてるよ」
「ほんとだ」
「こないだの会議、あんなテーマにしたくらいだから、起きたときなんかするかもよ?」
「落胆しすぎない程度に、気にしておこう」
・・・
「あ、起きたよ」
「しっ、静かに・・・」
「・・・うーん、ふあぁ?。」
「・・・」
「(また寝たよ・・・)」
「(は、貼り出しブンブン丸・・・!!)」