熱伝導

今日食べたインドカレーは、おいしかったがもう少しナンが甘ければよかった。
そして熱かった。
ルーも、ナンも、そしてなんとかチキン。
これが非情な熱さで、特に骨部分。
チキンを食べるときに便利な骨部分が熱いんである。
そのせいで、今でも薄皮がはがれた口の裏が痛む。
僕は、骨があんなに熱くなるものだとは思っていなかった。
あれは鉄板というか、金属的な熱さ。
カルシウムは金属元素だから、間違っていないが。
というか、ある種の波長だか何かを当てて、生身の中の骨を熱する、なんて怖いことを思ってしまった。
そんなことができるのかはよくわからないが、もしできるなら、薄皮どころではない。
本当の肉離れだ。
食べたチキンも肉離れがよかったし。
唐突に「肉吸い」という妖怪を思い出した。
文字通り、関西で見かける肉スープ、ではなくて人の肉を吸う、ビジュアル最悪な感じの妖怪。
こいつが肉を吸うときは、被害者の骨を熱して肉を離れやすくする、なんてこの時は冗談で書いていたのに。
とりあえず伏線張っておいた。

大魔王の嫁

ずいぶん前のメモに「ハクション大魔王の嫁」と書かれていた。
どんなタイミングでこれを書いたのかは覚えていないが、その時気になった気持ちは、分からないでもない。
ハクション大魔王はアニメで昔やっていて、アクビちゃんという娘がいる。
ゆえに嫁がいそうなものなのだが、僕は知らないのだった。
早速調べてみると、簡単に言えば「シャックリ」さんが怪しいらしい。
家族だ。
見紛う事なき家族で安心なのだが、調べる前まではいろいろ考えていた。
例えば「舌打ち夫人」。
いつも機嫌が悪く、どんくさい大魔王を叱咤する、映像まで頭の中に出ていたのに。
「せき込み女王」。
病気がちだから登場回数が少ない。納得。
「くちぶえ王女」。
なんか「みんなのうた」にありそうな、フレンドリーな感じが民衆の心をつかむ。
「ハミング姫」。
やや「なんか言いたいことがあるなら言えや」の雰囲気。
「プリンセスホーミー」。
ちょっと間違えると「プリンセス for me」になり、ロマンチック。
「クチャクチャ様」。
ここ2~3日の中で一番怖い。
今日怖いテレビやっていたけど、それより怖い。
「ボイパ皇后」
堅苦しそうな「皇后」だけど、ボイパのおかげで助かった。
「マダムイビキ」
ほぼハクション大魔王の見た目。
でもシャックリ。
ハクション大魔王が「くしゃみ大魔王」でないところを考えると、シャックリ女王も「ヒック女王」になるかもしれないが、なんかやたらスラング臭がするのは、僕だけか。

空が鳴っている

アンパンマンの登場人物は多いことが有名だが、まだまだ増える。
その理由の一つとして「パンナ換算」が控えていることが挙げられる。
即ちそれは、パンを模したキャラクターたちに、妹もしくは姉、もしくは母、はいからな祖母などが、一気に増えることにある。
もちろん、テレビに出ている「パンマン」勢が実はマイノリティなのだとしたら、そこは逆に「パンマン換算」でいいわけであり、さらにアンパンマンの世界は広いだろうから、他のパターンも大いに考えられる。
今、ふと「坊や」が出てきた。
確か結構いたはずだ、「なんとか坊や」が。
となると、もうパンを模したとか抜きにして、あらゆるキャラクターに、子が誕生できる。
なんだ、「パンナ換算」なんて霞んでしまうじゃないか。
なんか面白いと思ったのに。
ただ、今回思ったのは、アンパンマンは「パン以外を模したキャラクター」が出現した時点で、もう加速するしか道はなくなったのかもしれないということだ。
そう、坂道を転がるアンパンのようにな!

リズム

「ちくたくてくは みつごのぶただ」という児童書をご存じだろうか。
内容は「ちく、たく、てく」という三つ子の豚が小学一年生になるという、絵本のようなものだった気がする。
そして冒頭は、確かこう。
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ちくたくてくは みつごのぶただ
今年の春から 一年生だ
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「あんたがたどこさ」というわらべ歌をご存じだろうか。
内容は「熊本のせんば山には、猟師に撃たれてもうまいこと化かす狸がいるんだよネ」と熊本出身本人か、彼に尋ねている人かの歌のように聞こえる。
ともかく、歌詞の一部を抜粋してみる。
=====
せんば山には狸がおってさ それを猟師が鉄砲で撃ってさ 煮てさ 焼いてさ 食ってさ それを木の葉でちょいと隠(かぶ)せ
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ところで、最初の「ちくたくてく」は韻を踏んでいるような、リズムにのって読むことができる。
ちくたくてくは みつごのぶただ

今年春から 一年生だ
そして、「あんたがたどこさ」にも類似したリズムがある、と思っている。
したがって、幼少の僕はリズムにのって、こう言っていた。
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ちくたくてくは みつごのぶただ
今年春から 一年生だ
それを猟師が 鉄砲で撃ってさ
煮てさ・・・
=====
幼少なりに、この内容はおかしいと気づかないことはないと思うのだが、そこはリズムの恐ろしいところで、リズムがしっくりきてたら内容よりもそれが重んじられたのだろう。
それにしても残酷なこの仕打ち。
しかし大丈夫、ちくたくてくは撃たれても煮られても、ちゃんと木の葉でちょいと何かうまいことやり過ごした、とかんがえることができる救いが、ある。
もちろん、ちくたくてくが豚を捨て、狸一年生だったら、の話である。

小学マイナス1年生

前回からの続き
【あらすじ】
中学1年生は小学7年生。
大学1年生は小学13年生。
この換算を幼稚園、保育園で試してみる。
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理由はわからないのだが、保育園や幼稚園ではクラス分けに数字が使われていることはあまりないようだ。
たとえば、もも、うめ、さくら、きく、ゆり、ひまわりなど、植物の名が付けられた組に属していた人も多いだろう。
したがって、前回の「小学生換算」はそのまま使用できない。
そのうえ、植物名というものは優劣に乏しく、これまた困る。
植物の木の高さや花の大きさなどが認められるかもしれないが、それでも数字ほどの明確な連続性はない。
しかし考えてみると、例えば「さくら組とじょうもんすぎ組」があったとすると、何かとは言わないが、圧倒的に「じょうもんすぎ組」が年長さん側である。
「さくら組ときく組」は甲乙つけがたいが、「さくら組とセコイア組」は、どうしてもセコイアに年齢的軍配があがる。
あれ、高齢者施設と併設された保育園かしら、とすら考えてしまう。
この流れに無理やり身を任せてみると、こうなるのかもしれない。
▪️保育園/幼稚園換算
満3才 チューリップ組 若いゆえの力強さの象徴としてチューリップを推す
満4才 さくら組 世界の植物は大きく分けて、さくらとさくら以外に分けられる
満5才 ゆり組 おとな(小学生)の階段のぼる点で、やや大人びたゆりを
満6才 きく組 保育園、幼稚園最後のフェーズとして、渋い「きく」を選択
満7才 あさがお組 小学生になり、おそらく育てるだろう植物をチョイス
満8才 あじさい組 楽しい小学生生活の反面、人間関係のつらさも味わっただろう。それを雨季にたとえて
満9才 パンジー組 三色スミレということで
満10才 バラ組 えっ、ここでバラ? そうです、最近はおませさん
満11才 すいれん組 プールとか楽しいよね
満12才 たんぽぽ組 花か綿毛か、圧倒的変化(中学)が近づく
満13才 すみれ組 杉中のすみれちゃん、お前のこと好いてるみたいだぜ
満14才 すいせん組 ナルシストの語源と中二病を鑑みて
満15才 ラベンダー組 時をかける少女やるみたいだし
満16才 ハイビスカス組 初めての文化祭!なんか暑い!
満17才 ブルーベリー組 受験勉強で疲れた目を、アントシアニンで
満18才 にれ組 なんなんだ「にれ」、ともかく舟木一夫のせい
満19から満22才 たけ組 一般的な大学生時代、社会人になるべく、いままでとは段違いな成長を、渋めに
満23から満65才 オジギソウ組 卑下ではなく、「頭は優位に立った時こそ下げる」ってパトレイバーでも言ってたよ
とりあえず並べてみたが、長いなオジギソウ組。
ところで、この流れで気になるのが、以下のような特徴際立つ植物たちだったりする。
トリカブト
毒。確かケルベロスの唾液から生まれたみたいな神話もあり。
人類に共通した「毒の年齢」はいつなのか。
キヌガサダケ
竹よりも成長が早いとも言われている、どちらかというときのこ。
というか、「きぬがさ」って「蓋」一文字でも書けるみたい。エコ!、鉄人!、エコ鉄人!
ラフレシア
言わずと知れた、ナゾノクサから進化するやつ。
臭いしでかい。ともかく「ラフレシア組」の生徒は性的に熟成された生徒で構成されているのには、違いない。
月下美人
サボテンらしいが、ともかくプレッシャーが半端ない。
「月下美人組」はなんとなく「美女木」と同じ類の悲哀を生み出すだろう。
多肉植物
あえて広範囲、あまりに夢が広がるフレーズに、話題として扱いやすい優等生。
しかし、ここでは当然のようにラフレシアに匹敵する、成熟組。
ハエトリグサ
植物とは感情、動作に乏しいとはいえ、花の機能なり、例えばこのハエトリグサの形といい、セクシャル全開なことが結構多い。
ハエトリグサ組は一部の特待生が行けます。
バオバブ
星の王子さまで有名だが、一応悪者の扱い。そんな組となると、もう花園を目指すしかない。
なんとなく上げてみたが、他にもいろいろな組があるかもしれない。
みんな、ここはひとつ、個人的にどんどん見つけていって、カレンダーに書き込んでいこうぜ!

小学80年生

「中学1年生は、ほぼ小学7年生である」
小中一貫のところであってもそうは言わないかもしれないが、一方で「小学7年生」というニュアンスのものは例外的なものからちゃんとした理由のものなど、けっこうあるようす。
しかしここでは、もう単純に「少々落ち着きのない中学新入生を揶揄した」ものと考えよう。
「中二病」や「もう中学生」という言葉があるように、「中学生」というものは他のフェーズから見ても特異性を孕んでいると思われがちである。
「一人前としての認識」「妄想的な考え」「肉体的、精神的な発達、あるいは発達途上」。
もちろん、それが中学生という数値的な範囲に限ったことではないことは明白である。
しかし、一方で「人間関係の拡大」「成績」など、初めて意識することもすこぶる多く、そりゃあ大変。
これも経験則として明白だろう。
おそらく「子供から大人への過渡期にあたる時期っぽい」ということが特異性を生む、もしくは生んでそうと思われる原因にちがいない。
そう考えると、冒頭の「小学7年生」というのが、ややばかにした感じであることは認識しやすい。
ただ、一方で「いろいろ物事を考える、あるいは影響を受けやすい中でも、子供のような自由な発想、行動を行う」という点で鑑みると、そんな悪い気はしないのも事実で、年食うとなおさら。
しかしこれはどうだろう。
「大学1年生は、ほぼ小学13年生である」
別に昨今の風刺を混じえようとしているわけではないが、とりあえず過渡期とか何かとかは抜きにして、「おい大丈夫か」という気になる13年生である。
もちろん、生理的に「13」が気に食わないという向きもあるだろうが、それどころじゃない。
ばかにされている。
「今年でうちの息子、大学生になったのよ」
「あら、たかしくんもう小学13年生なのね」
大学生の息子を持つ年齢にして、ママ間プライド戦争勃発である。
これは、敵意が恐ろしい。
確かに、たかしくんは小学生の称号に「ふさわしい」大学生、なのかもしれない。
それにしてもこれは、復旧不可能なレベルである。
皆さんも人間関係や善行を心がけ、とにかく「小学XX年生」と後ろ指指されないように生きていかねばならないだろう。
ところで、今回の方向性は、小学生の方にとっては少々よろしくないと思われたかと思う。
子供と同義で扱っているし。
しかし安心してもらいたい。
次回
「たかしくん、保育園の年長さんになったのね」

タイ料理について

どちらかというと、パッタイが好きである。
「パッタイ」はタイ風焼きそばのようなもので、その名に「タイ」と入っている点で日本人の言語事情に優しい。
味はというと、ちょっと不思議な甘さと幅の広い麺、ナッツの粉砕物が異国っぽく、大概入っているパクチーの雑草感も合う。
それと、タイ風チャーハンが好きである。
「タイ風チャーハン」はほぼチャーハンで、その名に「タイ」と入っている点で日本人の言語事情に優しい。
味はというと、ちょっと不思議な甘さと米、卵がチャーハンっぽく、大概入っているパクチーの「これがあればタイ料理」感も合う。
ということで、タイ料理屋に行くと、どうしても「パッタイとタイ風チャーハン」が食べたい。
もしそれがセットでなく、単発で一人前ずつの量だとしても、両方頼みたい。
たとえそれで懐事情が寂しくなり、その後白湯の日々が続くのだとしても、だ。

笑顔

「笑顔」というのは、顔がくしゃっと複雑に、非対称的に変化する。
それが妙に魅力的だということを、誰しも経験則として知っている。
一方で、それを心の底から生み出すことは時として難しいことも知られている。
「あいつの笑顔を取り戻すため、俺は来年のことを言い続ける」
あっ、鬼は簡単みたい。

木鶏イング

【なんとなく意味ありそうな1文で、テキトーな文章を締めてみるコーナー】
=====
もうさ、その夢で食べたスルメが、本当においしかったの。
夢だから場所とかわかんないんだけど、やっぱり海の近くみたいで、潮の香りがしていて。
小さい商店みたいなところで、お店の人はいないんだけど、そこにそのスルメがあったの。
小さいんだよ?。
見てくれは小さいんだけど、とにかく味が濃いの。
あんなスルメは食べたことがないねえ。
どんな種類かもわからないし、作り方もわからない。
まあ、スルメだから干せばいいんだろうけど、なんか難しいよね、スルメって。
いや、なんでかというと、あいつってイカを干して完成、みたいなところ、あるじゃない?。
その、おいしいってのが普通、海産物なら「新鮮さ」がその要素のひとつにあるじゃない?。
スルメって干してるから、なんかおいしさの要素に「新鮮さ」がないと思うのよね。
「新鮮なスルメ」って、聞かないじゃない?。
そんな、他の海産物と比べて「おいしさの要素」の一つがないスルメが、すごいおいしいんだもの、夢で。
すごいことよね。
それまで、スルメってそれほどでもなかったけど、あの夢のスルメのおかげで、最近スルメに目覚めたわ。
逆に言うと、興味なかったり、逆に魅かれるような未知の食べ物については、私はより期待しちゃうようになったと思うわ。
あれ、ベネディクトエッグね。
まだ食べたことないんだけど、あれも見た目は最高よね。
あれは、くだんのスルメの件があるから、期待しちゃうわ、ほんと。
夢でない分、その期待は是か非かの結果に変わるんだけどね。
え、エッグベネディクト?。
「ベネディクトエッグ」じゃないの?。
ふーん、そうなんだ。
なんか、私は「ベネディクトエッグ」よりも「エッグベネディクト」のほうがいいな。
だって、「エピオンガンダム」よりは「ガンダムエピオン」だし、「ビッグボディキン肉マン」よりは「キン肉マンビッグボディ」だもの。
でもさ、仕事で「管轄外だから、これ以上はやらない」なんて決め事しているやつができるのは、「これ未満」のことだけなんだよね。

言霊供養

僕はそれほどモノマネのレパートリーがないと思っていたが、結構な頻度で「スーパーファミコンのスターフォックスのカエル」のモノマネをしていることに気づいた。
誰もいないところで。
さらにいうと「グラディウス3のラスボス」のモノマネもしている。
誰にも知られないところで。
誰にも公表しないモノマネというのは、悲しい。
モノマネである以上、オリジナルは決して越えはしない運命であるから、せめて誰かに知ってもらうということが、その供養になるというのに。
ということで、あまりモノマネをしないようにしたいところなのだが、今日は「何かの中国映画のオープニングで流れていた曲」のモノマネだ。
これは、後ろを歩いていたおじさんに聞かれてしまったから、供養済みである。