4分割の幸運は、分け前が少ない。

園芸店や雑貨屋さんで見かける事があるだろうか。
「幸運のよつばのクローバー」
品種改良なのかもともとそういう種類なのか。
その葉の多くが「よつば」になっていて、それは伝承的に伝えられている「幸運」というものの、まさにそのものなのだった。
しかしこの商品を見るたび、僕はなんともいえない気持ちになる。
「そういうことじゃ、ないでしょう?」
よつばのクローバーが幸運を象徴することに文句はないが、それは「よつばのクローバーは珍しい」という事柄が根本であるがゆえのことだ。
その「幸運のよつばのクローバー」は、よつばがわっさーなっているため、珍しさが損なわれている。
そこに何かしらの希少さを見つけ出そうとしても、それは叶わないのである。
ただこの「幸運のよつばのクローバー」と「幸運」というものが結びつかないかというと、そうでもないだろう。
幸運は希少であることが条件であるが故、どこにでも存在するもの。
みつばを探しだそうとすることに、話題性がないわけじゃない。

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