今年のはじめ、「時計じかけのオレンジ」の舞台を見てきた。
銘打つ「パンクオペラ」というものが普通のオペラとどう違うのかわからないが、おもしろかった。
ラスト近く、怒濤のミュージカル調になっていたけど。
この舞台で目を見張るシーンとして思い出されるのはインターミッションのところ。
舞台上で、主人公が拘束衣を着せられてコマい部屋の中で苦痛にもだえつづけるという演出があった。
映画のシーンで言うところの「ホラーショーな映画を見せられるが投薬されているので見たくないよー」とつらそうな場面。
それが舞台だと、本当の休憩中、ずっと行われているわけ。
ただ、舞台上の個室の中は微妙に見れないようになっていて、叫び声だけ聞こえる。
僕が気に入ったのは「休憩中なのでそれを見に行く人たち」だった。
叫び、嗚咽が漏れる舞台上の個室と、それを見ようと集まる人たちの対比が、すごくよかった。
これも演出の一部として企てたんじゃないかと思う。
あと、僕の隣の席の人がきれいな人だった。
これも演出の一部として企てたんじゃないかと思う。