ゾンビはどのくらい「漬けて」おけば、いいゾンビになるのだろうか。
とはいえ、ここでのゾンビというものを定義しなくてはならない。
まず、ゾンビは亡くなった人を全然本人の意思とは関係なく動いちゃうものであるとしよう。
そしてドラゴンクエストのようなゲーム中におけるゾンビなら、「いいゾンビ」は扱う側からして強いゾンビということになる。
一方、労働力としてのゾンビなら、忠実なゾンビということになる。
となると紐付けをしなくてはならないのが「醗酵期間と強さ」「醗酵期間と忠実さ」である。
難しい。
「醗酵期間と強さ」なら、まだ考える余地はありそうだ。
すなわち「肉が強いのか、骨が強いのか」という点。
肉が強さにつながるのなら、ゾンビはかなりフレッシュなものがいい。
骨が強いというのなら、もう骸骨寸前まで寝かせるべきだ。
対して「醗酵期間と忠実さ」。
これはどういうことが関わってくるのだろう。
脳だろうか。
脳が腐っては忠実も何もなくなってしまうため、その点ゾンビは亡くなった直後のものがいいということになりそう。
しかし、生前の記憶が従順な行動を妨げる、というのなら、そこは考えなくてはならないところにもなる。
例えば生前、ピスタチオばかり食べていた人のゾンビは、ゾンビとして復活しても座って両手の指をもぞもぞさせてばかりいるのかもしれないのである。
それでは労働を選択できる余地は少なく、せいぜいピスタチオをむく仕事しか割り当てられない。
しかも、ときどきむいたピスタチオを口に入れてしまうだろうから、その点を考慮し歯がなく、口腔のどこかに穴の開いているゾンビしか労働させることができない。
難しい。
どうも「生前の記憶が従順な行動を妨げる」場合のいいゾンビは、時として生前から生者を憎んでいたりする人が適任であるようだ。
それならゾンビでなくても良さそうだけど。
次回
ゾンビについてでっちあげ。